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ITコミュニティ創出に 
県が関わるようになった理由 
〜⻘森県の取り組み〜
自己紹介 
【所属】⻘森県商⼯労働部新産業創造課 
情報産業振興グループ(3名) 
【業務担当歴】 
⼟地改良区の指導、在留外国⼈ 
生活支援、りんごの中国等輸出、 
新幹線建設予算の陳情、風⼒発 
電施設のメンテナンス業務下請 
けマッチング、商店街振興... 
⇒IT素人
AGENDA 
1 なぜ県がコミュニティ︖(Why) 
2 どうやってきたの︖(How) 
3 コミュニティ活動で分かった 
役所と⺠間の新しい関係(What) 
※ほぼ個人的⾒解です
1.なぜ県がコミュニティ︖ 
Why︖
職場のミッション 
「新産業を創造せよ︕」
私がですか︖
(1)分からないので、 
個々の企業に現状 
を聞いてみた
地域課題は先進県 
(IT活用余地大) 
でもユーザーはIT苦手 
客がいない(︕︖)
地方には仕事がない 
東京しか⾒てない 
横の連携がない 
(足は引っ張りあう)
下請けだけでは先がない 
でも部分的な仕事しか 
してきてない 
自社サービス作れない 
そもそも営業がいない
エンジニアもつらいよ 
スマホ等の急 
増でシステム負 
担も増えてるし 
新しい技術は 
覚えなきゃい 
けないし 
専門分野だ 
けやっていら 
れなくなって 
きたし 
今の仕事もい 
つまでもらえる 
か分からないし 
グローバル競 
争もしないと 
いけないし 
他社と差別化 
しないといけ 
ないし
率直な感想
もったいないな… 
ITは地方の 
ハンデ克服できる 
はず...
(2)業界のトレンド 
を調べてみた
東京一極集中 
強いところ 弱いところ 
・仕事がある 
・情報がある 
・技術レベルが高い 
・エコシステムがある 
・⼈件費が高い 
・家賃が高い 
・作業が細分化されてい 
て、全体が⾒える技術 
者が育ちにくい 
・疲れている
変革期 
•クラウド 
•アジャイル 
•モバイルファースト 
•震災後の地域貢献志向
地方は変わらないとい 
けないが、東京が絶対 
優位ではないのでは︖
コミュニティ活動って 
のがあるそうだ 
良いところ 悪いところ(役所的に) 
・地域を超えた活動 
・企業より個⼈単位 
・誰でも参加可、オープ 
ンでフラットな組織 
・自主的に参加する活動 
・組織がゆるい 
・成果が⾒えづらい 
・仕事とそうでない部分 
の線引きがあいまい 
・プライベートが減る 
(=奥さんに怒られる)
(他の業種では 
あまりない)
(3)これまでの県事業 
を分析した
例)これまでの技術者育成研修 
良いところ 悪いところ 
・無料 
・レベル問わず 
・座学中心、実習少し 
=参加者負担少ない 
・目的も戦略もないので、 
テーマがバラバラ 
・いつまでも入門編 
・下のレベルに合わせると、 
上が物足りない 
・ずっと受け身
例)これまでのセミナー 
良いところ 悪いところ 
・無料 
・レベル問わず 
・テーマ毎回変わる 
・指標は参加者数 
・バズワードに飛びつくだ 
けの一貫性のないテーマ 
・参加者数稼ぎのための有 
名⼈講師活用 
・数あわせのための動員 
・座学だけのため「いい話 
聞いたぁ」で終わる 
・ずっと受け身
例)これまでの○○協議会 
良いところ 悪いところ 
・体裁を整えて集まること 
が目的化する 
・やりやすいメンバーだけ 
で集まる 
・役所に陳情して終わり 
・役目終えても、解散でき 
ない 
・公式 
・関係者全部集めるので、 
外に説明しやすい 
・⺠間は意⾒⾔うだけ 
・実務は全て役所
例)これまでの××勉強会 
良いところ 悪いところ 
・定期的なイベント開催 
で、気心も知れた仲間 
ができた 
・自主的な活動に発展 
・やりやすいメンバーだけ 
で集まる(固定化) 
・ネタもマンネリ化 
・交流(飲み会)目的︖ 
・本業忙しくなると、活動 
停滞
(結論)体質改善から 
やり直しましょう
2.どうやって︖ 
How︖
まずミッションから 
整理してみた
何のために 
やっているのか︖ 
「情報産業の振興」 
≠「補助事業実績数」 
≠「イベント動員数」 
≠「予算獲得額」 
=短期的な分かりやすい成果 
を求め過ぎ
ミッション 
「情報産業の振興」 
=「IT事業者の、IT事業者による、IT事業 
者のための活動が活発になること」 
キャッチコピー 
「⻘森をITビジネスで 
盛り上げよう︕」
次に個別の課題と 
対策の方向性を 
考えてみた
具体的な課題と対策 
・横の連携がない/足ひっぱり⇒ 他地域との交流 
⇒ コミュニティ間交流 
・自社サービスが作れない⇒ 自前主義にこだわらず、協業促進 
・客がいない⇒ 他地域・他産業交流で、顧客創造 
・トレンドにのれてない⇒ 新技術「お試し」で場数踏む 
・東京との技術⼒の差 
⇒ 東京にない環境を生かした開発 
(顧客に近い現場での開発) 
⇒ 全体の流れがわかる技術者育成 
(入門編よりトップランナー育成) 
・単発イベント化の回避⇒ 目的、戦略を⽴てた継続的取組 
⇒ バズワードに飛びつかない 
・形式化、マンネリ化の回避⇒ イベントの⺠間アイディア活用
やろうとしたことに近い活動 
が、コミュニティだった 
ゆるい繋がりで、柔軟性確保
次に段取りを 
考えてみた
コンセプトは農業︕ 
まず土づくりから
時間をかけよう 
【STEP1】  
基盤形成期 
(土づくり) 
H25~26 
【STEP2】 
産学官協業期 
(芽出し) 
H27~28 
【STEP3】 
自立運営期 
(収穫期) 
H29~ 
【県の役割】 
枠組みづくり、 
情報の流れ・ 
きっかけ作り 
シーズ掘り起し 
側面支援、 
マッチング 
販促活動支援 
自主活動軌道化
ゆるやかな枠を作って、 
個別テーマは部会で 
データセ 
ンター 
クラウド 
オープン 
データ 
大学連携
外からの情報が流れて 
くる仕組みづくり 
セミナー 
交流会 
県外団体と 
のネット 
ワーク 
Facebook 
等での交流
かたまりで⾒せて 
小さな魚も 
集まれば
ループをまわそう
次に進めていく上 
での障害と対策を 
考えてみた
障害1 
「すぐに壁を作る」 
県内だけ 
にしろ 
既存事業 
を守れ 
身内で固 
まろう 
既存団体 
を守れ
対策 
「壁を作れないようにする」
=動き続ける 
A Rolling Stone 
Gathers No Moss 
ころがる石は苔むさず 
【思考停止を避ける】 
⼈のせいにしない 
環境のせいにしない
具体的には 
1.ヨソ者、若者、⾺⿅者の参加促進 
県内限定等、役所的な「〜ねばならない」を解除し、 
常に新しい⼈が参加できる形にして、壁を作れない状 
況を作る 
2.既存事業と棲み分けてチャレンジ 
既存事業への影響を警戒して内に籠られないよう、 
「おたくの商売の邪魔はしません」というスタンスで、 
新規事業を活動分野に設定 
とにかく刺激を与え続け、居つかないようにする
既存コミュニティとの関係 
上下関係でも包含関係でもない 
目的の重なる部分で連携するパートナー
障害2 
「コミュニティなんて 
興味ない」
対策 
「自分ゴトにする」
具体的には 
1.自主企画応援 
自分の企画なら、頑張れる 
2.お客さんからありがとう 
お客さんの声を聞いた上で、自分の製品として、 
ハッカソン等で試作開発し、発表 
3.お土産づくり 
参加すると得られる有益情報・技術を用意
障害3 
「同じテーマで飽きる」
対策 
「成⻑を感じさせる」
具体的には 
1.レベルに合わせた内容 
中級者向けも開催、⼈数よりも質 
2.他県との交流 
⽐較対象がないと自分の⽴ち位置が分からない 
3.発表機会の提供 
プレゼン大会開催で褒められる機会提供
(まとめ)新規開拓手順 
1.現状観察・分析 
2.ミッションの再確認 
3.方向性の検討 
4.アクションプラン作成 
5.障害対策
とりあえず1年 
やってみた
新時代ITビジネス研究会設⽴
⻘森ITビジネス・ 
マッチング交流会開催 
出展25小間 
(うち県外5小間)
初年度事業 
設⽴から9か⽉でセミナー・研修37回 
参加者累計1000人以上
まだまだこれから
3 コミュニティ活動 
で分かった役所と⺠間 
の新しい関係 
What?
これまでのイメージ 
そっちでやれ︕ そっちでやれ︕ 
もっと協⼒ 
しろ︕ もっと協⼒ 
しろ︕ 
役所に陳情するか、バラバラにやるか
役人の事情 
税⾦使う以上 
理由が必要だし 
予算は限られて 
るし 
上司を説得する 
ためには資料が 
必要だし 
減点主義なので 
「何か言われた 
ら...」怖いし 
「何か新しいこ 
とやれ」と言わ 
れるが、何の指 
示もないし 
成果は要求され 
るし 
2〜3年で異動 
だし 
説明しやすくて、リスクが少なく、 
成果を⾒せやすいものが欲しい
ありがちな結果 
バズワードで、打ち上げ花火
でも本当は 
人の役に⽴ちたいと思ってる
コミュニティ活動 
で分かったこと
「⾦は全体の一部」 
・人集め、場づくりの方が大事 
・役所の⾦なんかあてにしてない
「⺠間もいろいろ不自由だ」 
・役所は取引先がない分自由
「役所の強みは中⽴性と信頼」 
「役所の仕事はインフラ(場)作り 
と広報(PR)」
新しい関係を作るには 
(役人を動かすコツ)
相手のメリットを考える 
・部署によってミッションも変わる 
・役所が関わる理屈付けを考えてあげる 
(スゴイことかは関係ない)
ハードルを下げる 
・役割分担して作業負担を減らす 
・「何かあったら…」不安に対応する
できれば実際やってみせる 
役所も新ネタは欲しいが、陳情はイヤ 
・中身がわかれば、安心 
・実績あれば説明も楽
役所の暦に配慮 
役所の予算は前年度の夏前に決まる 
勝負は6⽉まで︕(⻘森県の場合)
日頃のコミュニケーション 
・ほどほどの距離感も大事 
・役人は2〜3年で異動する
でも一番 
大事なのは...
共通の目的と助け合い 
異なるものへのリスペクト
できることから 
「過去と他人は変えられない」
「言われる前にやる」
ちょっと宣伝
Facebookページあります 
https://www.facebook.com/ITkenkyukai.aomori
地域課題×IT 
ハッカソン県外参加者大歓迎︕ 
1回目 9⽉12日〜14日/2回目 12⽉前半に開催予定
展示PR 
プレゼン大会県外参加者大歓迎︕ 
2⽉にはマッチング交流会
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