仮想通貨で“便乗詐欺”か コインチェック装い、送金求める

仮想通貨取引大手「コインチェック」が入るビル=東京都渋谷区(春名中撮影)
仮想通貨取引大手「コインチェック」が入るビル=東京都渋谷区(春名中撮影)【拡大】

 仮想通貨取引所大手コインチェック(東京)で仮想通貨「NEM(ネム)」が流出し、取引を停止している問題に関し、ツイッターで「料金を支払えば出金ができる」などと取引所を装った書き込みが見つかったことが31日、分かった。仮想通貨を引き出せない利用者の不安に乗じ、お金をだまし取ろうとする詐欺行為とみられる。

 ツイッターではコインチェックの公式ページを偽装したアカウントが登場。27日午後8時ごろから出金を開始したと偽の情報を出し「出金をご希望の方は0・02ビットコイン(約2万4千円相当)を送金してください」と要求した。

 埼玉県警は29日午後にツイッターで「コインチェックに関する偽情報に注意」と注意喚起。公式ホームページでの情報を確認し「安易に送金しないように」と呼び掛けた。

 埼玉県警サイバー犯罪対策課は、該当のアカウントは削除されたものの、関連の詐欺行為が発生する可能性があると指摘。「公式サイトや最新情報を確認してほしい」とした。

 コインチェックでは26日未明に顧客から預かったネム約580億円分が流出。日本円や仮想通貨の出金を停止している。同社は顧客約26万人に対して返却することを公表しているが、時期や手続きの方法については検討中としている。