歓迎セレモニーに参加した宮原耕史局長(右から3人目)と、石川県七尾市の中高生とコーチ=佐賀市のSAGAアクア

笑顔で練習に励む選手たち

 能登半島地震で水泳の練習拠点が被災した石川県七尾市の中高生の合宿が11日、佐賀市のSAGAアクアで始まった。被災した子どもたちの合宿を支援している日本スポーツツーリズム推進機構(JSTA)の呼びかけに佐賀県が応じ、合宿を受け入れた。数日間連続して泳げるのは久しぶりで、選手らは喜びをかみしめながら練習に励んでいる。

 参加した7人が所属するスイミングスクールの練習拠点は、地震による地盤沈下で使用できなくなった。建て替えに向けて資金を集めており、現在は週に3回、市外のプールに1時間かけて通い練習している。

 歓迎セレモニーでは、県SAGA2024・SSP推進局の宮原耕史局長が「能登の人たちに元気を届けるためにも、練習してさまざまなことを吸収してほしい」と激励し、佐賀牛と県産のイチゴを贈った。

 コーチの髙橋秀幸さん(50)は「素晴らしいプールで泳げる機会を与えていただき、励みになる」と謝辞を述べた。合宿は13日まで行い、12日にはSAGAアクアで開かれる記録会に出場。13日には熱気球の係留飛行も体験する。

 選手らは時折笑顔を見せながら、クロールやバタフライなどに取り組んだ。佐賀を訪れたのは初めてという能登香島(かしま)中1年の竹田まりもさんは「地震で泳げない時期もあったので楽しい。体のなまりを直して、記録会でベストを出したい」と意気込んだ。(秋根紗香)