江戸時代から続く厄払い行事「おんじゃおんじゃ」が7日、唐津市十人町の唐津天満宮で2年ぶりに行われた。詰めかけた大勢の参拝客が、夜空を焦がす大たいまつの炎に一年の無病息災を託した。
地元の消防団員が邪気を払う「おんじゃおんじゃ(鬼だ鬼だ)」の掛け声とともに、長さ10メートル、直径1メートルのたいまつを担いで地域を練り歩いた。午後8時ごろ、天満宮の前で点火し、本殿を3周した。
参拝客が持ち寄った正月飾りを積んだやぐらに、燃え上がるたいまつを立ち上げようとしたが、横倒しに。倒れたものの炎は正月飾りを燃やし続け、参拝客は衰えぬ炎を見守った。
昨年は、宮司が2023年11月に亡くなり、喪中として中止になった。氏子総代副代表の坂本一夫さん(78)は「伝統を継承していくという思いで今年を迎えた。たくさん集まっていただいてよかった。大きな災害のない一年に」と願った。(松岡蒼大)