県立名護屋城博物館から初めて館外に移設された「黄金の茶室」に見入る来場者たち=佐賀市の県立美術館

展示の最終日を迎えた「洛中洛外図屏風」などに見入る来場者たち=佐賀市の佐賀県立美術館

 佐賀市の県立美術館で開催中の特別展「桃山三都-京・大坂と肥前名護屋」が28日、年内の展示最終日を迎えた。来年1月2日からは一部の展示を入れ替え、豊臣秀吉が明国との講和交渉の使節との接見のためつくらせたとされる「扇面三国図」(重要美術品)や、長谷川等伯が描いた「柳橋水車図屏風」など13作品がお目見えする。

 佐賀新聞創刊140周年を記念した特別展で、秀吉が天下統一を成し遂げた桃山時代に栄えた三つの都市に焦点を当てている。会場には帰省客や子ども連れも訪れ、初めて県立名護屋城博物館外に移設された秀吉の「黄金の茶室」、展示最終日を迎える「洛中洛外図屏風」(個人蔵)などに興味深そうに見入っていた。

 黄金の茶室を見に訪れたという福岡県久留米市の田中健伸さん(41)は「桃山時代の華やかさを感じられた。今の技術で再現された屏風なども遊び心があって面白かった」と話した。

 会期は来年1月29日まで。12月29日から1月1日まで休館で、休館日は月曜、祝日の場合は翌火曜。佐賀新聞社と県立美術館が主催、特別協賛は木下グループ、草苑、冠婚葬祭セリエンス、ホテルマリターレ創世。(横田千晶)