昭和から時を超えて
昭和の雰囲気漂う、町の小さな酒場。賑やかな笑い声が聞こえてくる店先には、いつも小さな明かりが灯っていて、人が集い談笑する姿を思い、前を通るたび微笑ましく思えてきます。
そんなあたたかな明かりを灯す、昔懐かしい姿形のブラケットライト。つくりは円錐型のシェードとパイプと台座だけと、飾り気はありません。
元はといえば、昭和の時代に工場や作業場などで使われることを想定してつくられた照明。オシャレとしてのシンプルを目指したものとは一線を画す、ただただ風雨から電球を守り、明かりを灯し続けることだけを考えた実直なデザインが元になっています。
飾らない日常
その佇まいのせいでしょうか。そこに灯される明かりには、どこかほっとするあたたかさがあります。
家に帰った時にいつもついている玄関の明かり。夕方誰かがつけた小さな明かりがただまっすぐ玄関を照らす、当たり前で尊い景色。そんな何気ない日常に似合う明かりです。
飾り気ない姿は、昔からそこにあったかのよう。左官壁やタイル壁、板壁など、外壁のさまざまな質感にしっくりとはまり、懐かしくあたたかな空気をつくってくれます。
防雨型で、金属製のブラックシェードもできるだけ錆びにくい仕様にしているので、屋外でも長く使えます。
壁面のインテリアに
外灯に使われることが多い形ですが、もちろん室内でも活躍してくれます。
土間や玄関ホールを街灯のような雰囲気にしても。シェードはφ23cmと小ぶりなサイズ。お気に入りのアートやディスプレイを上から照らせば、象徴的な一角になりそうです。
また、天井面をすっきり見せたい時や、天井を高く感じさせたい時にもおすすめ。シェードの上部に影が生まれるため、空間の上下方向の奥行きを演出してくれるのです。
左官壁や塗装壁などの、質感のある壁を際立たせたい時にも有効です。
シェードと電球でコーディネート
シェードは艶なしのマットなブラック、レトロな乳白ガラス、光がまわりやすいクリアガラスの3種類。
演出したい雰囲気に合わせて選んでください。
ブラックは空間のアクセントに。光を通さないので、看板やアートなどを狙って照らしたいシーンにおすすめです。
乳白ガラスはレトロで柔らかい印象。クリアガラスはシェードが光を通して個性的な曲線を描きます。光源が見えるので、電球にこだわるのもおすすめ。
クリアにはクリア電球、乳白にはフロスト電球と、トーンを揃えてあげると統一感が出てグッド。φ50〜60くらいのくびれのある一般電球型がバランスが取りやすいです。
この「レトロブラケットライト」は、2014年からtoolboxで取り扱っていたシリーズ。実は製造元の事業撤退により、2022年から一時販売終了していたのですが、販売を続けてもらえないかという声が多く寄せられ、復刻に至りました。
製造の都合上、少し変更になった部分もありますが、できるだけ原型に忠実に、そして少しでも長く使いやすいものをという思いで製造しています。
詳細はこちらのコラムからどうぞ。
昔から長く愛され続けてきた形には、時代を超えても変わらない価値があると思います。長く町を照らしてきた素朴な明かりで、何気ない日常を照らしてみてはいかがでしょうか。