※タイトル画は“国保存”「米良山の神楽」時代に作成したものにつき、「米良山の神楽」のままとなっておりますが、現在は“国指定”「米良の神楽」です。
尾八重神楽(米良の神楽)〔宮崎県 宮崎県 西都市〕
~ PhotoMiyazaki宮崎の神楽〔尾八重神楽(米良の神楽)〕写真について ~
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尾八重神楽(米良の神楽) 以外の宮崎県内で撮影した神楽の写真も、数多く掲載しております。以下をご覧ください。
➡ 宮崎県の神楽
情報
- 令和6年(2024年) 尾八重神社例大祭
【日時】
11月23日(土) 15:00 祭典式(宮神楽) / 19:00 夜神楽三十三番奉納(二番 清山)
11月24日(日) 10:00 舞上(終わり)
ひむか神話街道から尾八重神社へ向かう道は狭い道路なので、運転に不慣れな方、車幅感覚に慣れない方は暗くなっての移動は避けた方が良いと思います。
- 情報 国指定「米良の神楽」へ 国の文化審議会は、令和5年1月20日 米良神楽(銀鏡神楽)の指定内容を変更し、尾八重神楽、中之又神楽、西米良神楽(越之尾神楽・村所神楽・小川神楽)の3神楽を追加する形で「米良の神楽」の総称とするよう文部科学相に答申、3月22日 国指定重要無形民俗文化財「米良の神楽」となりました。
銀鏡神楽以外の神楽(米良山の神楽)は、記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財から重要無形民俗文化財へ格上げされる事になります。(最下段に文化庁「米良の神楽」引用記載)
- 令和二年(2020年)の尾八重神楽は、新型コロナウイルス感染拡大防止の為、一般非公開、翌、令和三年から一般公開されております。
- 2018.12.07 平成30年に撮影した尾八重神楽の写真を使い、全面入れ替え、リニューアルしました。
旧写真(平成19年撮影)は以下のページに保存しております。
➡ 平成19年撮影の写真で構成したページ
- 平成30年度(2018年)の夜神楽三十三番奉納は、11月24日(土)~25日(日)でした。
- 尾八重神楽、中之又神楽(木城町)、村所神楽、越野尾神楽、小川神楽(西米良村)以上、五つの神楽は「米良山の神楽(めらやまのかぐら)」として「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」(選択無形文化財)となっており、次の目標(国指定)に向け、準備が進められております。
当サイト内、ブログ記事 ➡ 「米良山の神楽」、国の選択無形民俗文化財に
その後、令和5年、国指定重要無形民俗文化財「米良の神楽」に昇格
神楽とは
神楽は五穀豊穣、豊猟(漁)、安全と健康などに感謝し、一年の安定を祈る祭りです。
このページでは、夜を徹して33番が舞われる宮崎県西都市の
尾八重(おはえ)神楽(県指定無形民俗文化財)を写真でご紹介します。
尾八重神楽は、米良神楽の系統です。
尾八重神楽の概略
国指定重要無形民俗文化財「
米良の神楽」の一つ。
宮崎県指定重要無形民俗文化財
尾八重神楽は、保安2年(1121年)、米良山中、尾八重湯乃片に安住の地を求めた
壱岐宇多守幸延(湯乃片神社祖)が神楽伝習所を設けて普及させたと伝えられております。
尾八重神社は永正8(1511)年、当時の自頭 黒木吉英により創建されたもの、後の米良(菊池)氏支配下における例祭(領主主催)に代々神楽は奉納され今日に至ったものとされる。
神楽は
修験色が濃厚で随所にみられる
山伏特有の鎮魂動作「返閇(ヘンベ」を踏んだり、俗にいう「
カラス飛び」等が象徴的。
“米良系”の神楽ですが、穂北神楽などの影響などもあり、同じ東米良の「
銀鏡神楽」とは趣の少し違った印象を受け、土地の神々が“降居”する番付前半の部分等は銀鏡神楽等と通じるところもあります。
例祭日は、古くは 旧暦 12月13日 明治後期より1月29日 12月25日と変更されてきましたが、今日では毎年11月第四土曜日となっております。
例祭日:11月第四土曜日
- 午前10時 注連上・シシバ祭り
- 午後3時 本殿祭(初参り)
- 午後7時 夜神楽三十三番奉納(二番より)
- 午前10時 舞上(終わり)
西都市、尾八重(おはえ)
尾八重(おはえ)は旧東米良村。宮崎県西都市の西米良村側、山間部に位置します。
元を「雄八重」と称し、急山間地にあって比較的緩やかで肥沃な土地柄、人々が古くから居住し集落を形成していたようです。
尾八重神楽へのアクセス Googleマップ等地図リンク、道順などの案内
住所:〒881-1121 宮崎県西都市大字尾八重859
尾八重地区の地図サイトのリンク
あくまで当日、現地の道路標識等を参照してください。
地図:
GoogleMap Mapfan Mapion
(501 082 369*12)
緯度経度:32度16分13.97秒 131度18分39.77秒(日本測地系)
周辺道路交通規制等の情報
➡ 宮崎県道路規制情報(西都児湯をクリック)
尾八重までの道順
尾八重へは西都市街地より国道219号を西米良村方面へ 一ツ瀬川に沿って走り、一ツ瀬ダム手前にある一ツ瀬発電所を過ぎたところ(右手に「大椎葉トンネル」が見える)を右折します。(ひむか神話街道の標識もあります。)
右折後、「大椎葉トンネル」を抜け、北へ約15km程入ったところにある集落です。
219号線から分岐後の道「
ひむか神話街道」は見通しの効かないカーブや離合出来ない部分もあり、加えてガードレール等も完全に整備されておりませんので、スピードは控えめに、慎重すぎる位の運転で!
ひむか神話街道から尾八重集落へ向かう道路の分岐は、3ヶ所ありますが、地図中、
緑の★印から入るのが一番走りやすく、走りやすい 無難なオススメコースです。
ここからさらに狭い坂道等もあります。
暗くなると分岐、標識等なども見逃しやすくなり、運転も精神的にかなり疲れますので、
はじめての方は、できれば明るい内に移動、暗くなっての走行はなるだけ避けた方が良いと思います。
〔余談〕
大椎葉トンネル入り口左側壁面に、尾八重神楽(宿神)と有楽椿(うらくつばき)が描かれた壁画モニュメント?オブジェ?パネル?(なんと表現したら良いのでしょう?)があります。
尾八重神社
尾八重神社
宮崎県西都市大字尾八重859-ロ鎮座
➡ 尾八重神社の写真
祭神:大山津見神 大国主命
永正8年(1511年)時の雄八重領主 黒木吉英により鎮守神社として創建された。
以来雄八重村の主な神社として篤く尊敬され、領主が黒木氏から米良(菊池)氏に移った後もその存続維持は領主が専ら担当してきた。(米良氏の代に雄八重を尾八重に改めたという。)
その後、明治4年(1871年)廃藩置県の際「銀鏡神社」に合祀されたが村民の敬神の念は非常に篤いものがあり、祭典は村触役を決めて厳修されてきた。しかし「銀鏡神社」は遠隔の地でもある事から明治13年(1880年)に至り村民挙げて神社復旧のことを請願し、同年12月4日「村社、尾八重神社」となり。氏子、人民協議の上保存維持することになった。
この神社には米良(菊池)家以前の領主 黒木兵庫頭重常父子が祀られており、重常の婦人は同地区内にある「湯之片神社」に祀られている。その後「尾八重神社例大祭」の折には「湯之片神社宿神」が舞に入るようになった。一方「湯之片神社例大祭」の折には同家(黒木家)の悲劇を折りこみ、序奏として対面の事が行われ、鎮魂性の濃い構成となっている。
(以上、尾八重神社の説明は以前いただいた「尾八重神社案内記」より抜粋引用しました。)
尾八重神社から御神屋へ
御神屋・神楽の様子
湯之片神社の祖 壱岐宇多守(いきうたのかみ)
壱岐宇多守は、鎮西志麻、壱岐、原一姓也、清和源氏より出ずる、とある。
日向国三宅に八十八町の知行を授かり、国分の地に社人として迎えられたのが始まりとされている。
壱岐宇多守は権威のある神主で、現在の西都市妻の妻萬(都萬)神社に社人として奉仕していた。易事にも秀でた法者でもあったという。壱岐宇多守は神主だけに留まることなく、更に己を磨くため法者の道を究めんと修験者となり、米良山中湯之片の地に移り住むことを決意したのである。
保安二年(1121)湯之片神社(修験道場)を開き、湯之片神社を世襲して壱岐家の祖となったのである。
湯之片を安住の地と定めた壱岐宇多守は、神主として山人の生活の安全や豊猟の祭り事を斎行しながら、法者の道も究めていったのである。
元々、尾八重地域には先住の人々が生活を営んでおり、先住者と共に山岳信仰の道を開き進める中で、山の法者として、山の神主として、神祭りを重要な祭りとして位置づけ、集落ごとに鹿倉(狩倉)宮を置き、狩猟祭りと合わせて、芋文化の始まりである。焼畑農法(火伏祭り)等を斎行しながら、地域住民の信頼を深めていったのである。
地域住民の拠所(よりどころ)となったのが湯之片神社であり、壱岐宇多守は、この地に神楽伝習所を設け、神楽の普及を進めた。湯之片神社が尾八重神楽の発祥の地とされ、壱岐宇多守が創始者として今に伝えられているのである。
壱岐宇多守は湯之片若宮大明神として祀られ、尾八重神楽番付の中で一番初めに降臨される鬼神であり、神楽の祖であることに因んで花鬼神として.奉舞されるのである。
湯之片神社の地図 →
国土地理院サイトリンク
(文は みやざき民俗 第63号 八重神楽発祥の地 湯之片神社の祭りと歴史 中武貞夫 より一部引用しました。)
神事
体育館に設けられた受付で※初穂料を奉納、その後体育館で直会(なおらい)が行われたので私も一夜の氏子として参加させていただきました。
シシ汁と折詰はどれも味付けが絶妙で、とても美味しくいただいた。
特に、普段なかなか食べる事の出来ないシシ汁は珍しく、しかも体が温まる!
帰りは明日なので、今宵は焼酎もいただきます。
一升瓶でお酌をいただく、ありがとうございます。(ショチュクレ)お酒はいける口なんです(^^;)
※初穂料は神社でのお賽銭と同じ意味合い+神楽を舞う方へや関係者への感謝の気持ちで包みます。
相場と言ってはなんですが、一夜の氏子としては、一般的に3,000円~でしょうか・・。
神楽によっては、今回の様に食事を頂く場合もありますが、初穂料は食事代やお酒の対価という意味合いではありません。
「ふるまい」や「返礼品」はその地区等の、慣わし等で行われるものであり、地区や、年によっても違います。
折詰・お札など頂けるところもありますが、全く何も無いところもあります。
御神屋脇には、特設の売店が開設され、シシ汁、うどん、ぜんざいなど、いろいろ食べる事が出来ます。(有料)神楽の合間、夜中にうどんを頂いた。
空腹と冷え切った体にこのような暖かいものがすぐ隣でいただけるのは本当にありがたい。感謝。
*時間は、開始時間ではなく、おおよその参考時刻です。
順番 |
演目 |
舞方 |
着面 |
説明 |
参考時刻 |
1 |
しめあげ |
二人舞 |
|
お神楽斎場の出来たことを祝う舞(初参舞) |
?:? |
2 |
清山(きよやま) |
二人舞 |
|
お神楽の始まりを告げ、お祓いをする舞(初参舞という) |
19:10 |
3 |
地割(じわり) |
二人舞 |
|
天地を鎮め、斎場を清める舞 |
19:45 |
4 |
幣差(ひさし) |
二人舞 |
|
幣飾りの舞(天太玉命(あまふとだまみこと)が岩戸開きの時しめ縄を張って造らせ舞った神楽。花鬼神の地舞 |
20:16 |
5 |
花鬼神(はなきじん) |
一人舞 |
● |
壱岐宇多守(いきうたのかみ)(湯之片若宮大明神、尾八重神楽の祖)神面の舞 |
20:22 |
6 |
大神神楽(だいじんかぐら) |
二人舞 |
|
大直日命(おおなおびのみこと)、神直日命(かむなおびのみこと)のお祝いの舞 |
20:58 |
7 |
宿神地舞(しゅくじんぢまい) |
二人舞 |
|
初参舞 |
21:24 |
8 |
宿神(しゅくじん) |
一人舞 |
● |
湯之片神社面の舞(岩清水正八幡大神) |
21:50 |
|
浦安の舞(2名)・保存会長の挨拶 他・せんぐまきなども。 |
22:34 |
9 |
鎮守神楽(ちんじゅかぐら) |
二人舞 |
|
八幡の地舞 |
23:08 |
10 |
八幡(はちまん) |
一人舞 |
● |
尾八重八幡神社神面の舞 |
23:14 |
11 |
八社神楽(はっしゃかぐら) |
八人舞 |
|
八ツ尾鎮座の社に奉納する舞(初参舞) |
23:52 |
12 |
八子舞(はちこまい) |
二人舞 |
|
稲荷大明神の地舞(お膳に鏡と芋を持って舞う)。初参舞 |
00:16 |
13 |
稲荷鬼神(いなりきじん) |
一人舞 |
● |
稲荷大明神、湯之久保鎮座神面の舞 |
00:28 |
14 |
四方鬼神地舞(しほうきじんぢまい) |
四人舞 |
|
幣差の舞 |
01:00 |
15 |
四方鬼神(しほうきじん) |
五人舞 |
● |
東西南北中(五方)の神面の舞 |
01:12 |
16 |
獅子舞(荒神)(ししまい・こうじん) |
三人舞 |
● |
獅子と荒神の舞(獅子の霊を祀る)。狩猟民族の生活と獅子との共存の姿を伝える舞 |
01:50 |
17 |
ばんぜき |
一人舞 |
|
天鈿女命(あめのうずめのみこと)神面の舞(豊作と子孫繁栄を願うとともに、生活文化を伝えながら廻るオゴゼの役でもある。)押して転ばせる所作もある |
02:28 |
18 |
神和(かんなき) |
一人舞 |
● |
大神様ともいい、下照姫(しもてるひめ)の舞いで天若彦を慰め祀る神面の舞 |
03:11 |
19 |
四人神崇(よにんかんすい) |
五人舞 |
|
五方の神と十二支を鎮め祀る舞 |
03:28 |
20 |
一人剱(ひとりつるぎ) |
一人舞 |
|
剣の舞 |
04:31 |
21 |
大将軍(だいしょうぐん) |
二人舞 |
|
武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(ふつぬしのみこと)の舞(狩猟生活の表現)柴荒神の地舞。 |
04:54 |
22 |
柴荒神(しばこうじん) |
一人舞 |
● |
「しめ」の因由を説き、一大三千界の森羅万象三歳の神祗・神面の舞 |
05:44 |
23 |
綱地舞(つなぢまい) |
二人舞 |
|
初参舞 |
06:22 |
24 |
綱荒神(つなこうじん) |
一人舞 |
● |
素盞鳴尊(すさのおのみこと)神面の舞 |
06:49 |
25 |
綱神楽(つなかぐら) |
四人舞 |
|
素盞鳴尊、八俣乃大蛇(やまたのおろち)退治の舞 藁縄で作った八俣乃大蛇(やまたのおろち)を最後に切る勇壮な舞 |
07:18 |
26 |
繰落し(くりおとし) |
二人舞 |
|
蓑・笠取りの舞(農耕文化を説く)。衣笠荒神の地舞 |
07:51 |
27 |
衣笠荒神(みかさこうじん) |
一人舞 |
● |
天神地神を鎮め、天地陰陽を説く神面の舞 |
08:57 |
28 |
伊勢神楽(いせかぐら) |
一人舞 |
|
岩戸開き解説の舞 |
08:55 |
29 |
手力(たぢから) |
一人舞 |
● |
手力雄明神(たぢからおのみょうじん)、天岩戸の口開け神面の舞 |
09:42 |
30 |
戸開(とびらき) |
一人舞 |
● |
戸隠雄明神(とかくしおのみょうじん)、岩戸取り払い神面の舞 |
09:52 |
31 |
お清(おきよ) |
二人舞 |
|
火の神・火伏せの舞 |
10:13 |
32 |
百弐拾番(ひゃくにじゅうばん) |
十二人舞 |
|
諸々の神、喜びの舞い。参拝者も参加して舞う。(十二支を祀る)幣差の舞 |
10:45 |
33 |
舞上(まいあげ) |
一人舞 |
|
神楽の終わりを告げる舞 |
11:18 |
尾八重神楽全8ページ
尾八重神楽関連リンク・資料など
尾八重神楽発祥の地 湯之片神社の祭りと歴史(外部リンク)尾八重神社 中武宮司が「みやざき民俗63号」に寄稿したもの。
平成20年 頂いた資料(4枚は当方撮影提供写真)
尾八重神楽 御神楽囃子:
囃子テキスト版 画像版
尾八重神楽の伝承--三十三番番付の解説
佐々木昌代 元水均 中武貞夫
PDF(全18P)DLは、
宮崎学園図書館学術リポジトリより出来ます。
著者の佐々木氏とは、神楽で何度かお会いしたことがあります。
神楽と直接関係ありませんが・・・尾八重に関する情報。
尾八重神楽の御神屋は、「尾八重小中学校跡地」に設えられる
※この項目は約10年前に書いたものです。
尾八重神楽は、現在は尾八重神社の隣に位置する昭和57年に廃校となってしまった尾八重小中学校の校庭に御神屋を設え奉納されております。
かつての運動場は駐車場となり、校舎、体育館は当日は、楽屋、休憩所、仮眠所等として利用されておりました。
アクセス道は狭いところもありますが、すぐ近くに駐車場があり、体育館なども使えることなどを考えると、神楽の奉納される場所としては、見学者にとってとても恵まれた環境だと思います。
以前、夜神楽で訪れた際、神楽の始まる前に少しの間、開放された校舎の廊下を歩いてみました。
四半世紀間、時間が止まっているかの様な校舎の中、ふるさとへ帰って来た時の為に、あえてそのままにしてあるのでしょう、今でも当時のまま壁にかけられた賞状や絵などがとても印象的でした。
目を閉じると、この のどかな 谷あいの この学校に 子供達のにぎやかな声が聞こえてくる気がしました。
過疎の波はどうにもならない・・・
ここでも山村集落の現実を垣間見る。
一年に一度、神楽の時、ふるさとへ帰って来る人も多いと聞きます。
実はこの神楽を舞っている殆どの方は尾八重を出て、他所に住んでいる方達であり、神楽を舞いに毎年帰って来ると聞きいております。(2018年現在、尾八重で暮らしている方は二戸との事)
大変だとは思いますが、伝統ある、素晴らしい尾八重神楽をいつまでも続けて欲しいです。
下の校舎とキンポウゲの写真は、平成23年4月に撮影したものです。写真中、右の方、少し盛り上がった土のところが神楽の際、御神屋になる部分です。
神楽ではありませんが周辺スポットを少し紹介
尾八重一本杉
西都市指定天然記念物、樹齢推定450年の杉の巨木。杉らしからぬ枝振り、どっしりした姿にに圧倒される。
くわくは当サイト内、下記ページをご覧ください。
➡ 尾八重の一本杉
有楽椿の里
宮崎県指定天然記念物「樅木尾有楽椿」等樹齢500年近い椿が群生。花季は12月から4月頃まで。
椿をメインに公園化されており、トイレや休憩の大きな東屋等も完備、ドウダンツツジや、モミジなどいろいろ植栽されておりました。詳しくは当サイト内、下記ページをご覧ください。
➡ 有楽椿の里
肖像権・プライバシー権について
神楽を舞われている方、神楽関係者以外の観客の方については、肖像権、プライバシー権の観点より、お顔が認識出来ない程度のボカシ加工を行っております。
何か問題等ございましたらメールを頂ければ、すぐに対処しますのでご連絡をお願いします。
重要無形民俗文化財の指定内容及び名称の変更(文化庁サイトより引用)
米良の神楽
<変更前>- 指定名称:米良神楽
- 文化財の所在地:宮崎県 西都市大字 銀鏡(しろみ)
- 保護団体:銀鏡神楽保存会
- 公開期日:毎年12月13日から15日
<変更後>- 指定名称:米良の神楽
- 文化財の所在地:
宮崎県西都市
宮崎県児湯郡木城町
宮崎県児湯郡西米良村
- 保護団体:
銀鏡神楽保存会、尾八重神楽保存会、中之又神楽保存会、西米良村神楽保存会連合会
- 公開期日:毎年11月から12月ほか
文化財の概要
【変更内容等】
昭和52年、宮崎県西都市の銀鏡神楽が「米良神楽」として重要無形民俗文化財に指定されたが、その後の調査により、一ツ瀬川や 小丸川上流域に伝承される西都市の尾八重神楽、児湯郡木城町の中之又神楽、同郡西米良村の越野尾神楽、村所神楽、小川神楽の伝承状況が明らかとなったことから、今回「米良神楽」(銀鏡神楽)に尾八重神楽、中之又神楽、越野尾神楽、村所神楽、小川神楽を含める内容とし、併せて名称を「米良神楽」から「米良の神楽」に変更するものである。
本件は、大がかりな 御神屋(みこうや)を設けて神楽三十三番を夜を徹して舞う神楽である。
土地に由来する様々な神が 降居(おりい)と称して次々に 舞処(まいど)に現れて舞うことや、これらの神々が「地舞」と称する 直面(ひためん)の採物(とりもの)舞によって導き出されるなど、他の神楽にはない特色を有している。荒神問答や神楽歌の詞章は、九州をはじめ広く西日本の神楽の変遷を考える上で重要であり、地域の生業を反映し、狩猟習俗を伝える「ししとぎり」などの演目も伝えている。以上のように、本件は神楽の変遷の過程や地域的特色を示して重要である。
【文化財の説明】
本件は、西都市の銀鏡神楽、尾八重神楽、児湯郡木城町の中之又神楽、同郡西米良村の越野尾神楽、村所神楽、小川神楽から成る神楽である。各神社例大祭での神楽三十三番のほか、正月や春分、秋分などの祭り、葬式や病気平癒など個人祈願によっても数番を舞う。神楽の前半では、「地舞」という直面の採物舞によって導き出された土地に由来する様々な神が、降居と称して舞処に現れ舞う。いずれも着面の舞であり「神面(しんめん)舞」という。後い半では神話に取材した演目や、滑稽な所作を伴う演目なども演じられ、観衆による神楽囃子(神楽せり歌)も歌われる。伝承演目には、荒神と神主が問答を行う「柴荒神」「綱荒神」「衣笠(みかさ)荒神」や、狩猟習俗を伝える「ししとぎり」などもある。
当方が考える「夜神楽見学上の留意・マナーなど」
宮崎県内各地で奉納されている神楽は、「見世物」ではありません。地区の「祭り」「奉納」「神事」です。
一夜の氏子として参加させていただくという減り下りスタンスでおねがいします。
初穂料の奉納
夜神楽は、一夜の氏子として参加させていただくというスタンスで、供物を持参、奉納します。
「受付」がありますので、焼酎2升(奉納)、または現金3,000円~程を「初穂料」として包んだものを奉納します。
これは、神社でのお賽銭と同じ意味合い+奉仕者(神楽を舞う方)へや神楽宿への感謝の気持ちであり、「ふるまい」の食事代やお酒の対価ではありません。
車で行く場合
狭い道や、駐車場もスペースに限りがあります。 GoogleMap(ストリートヴュー)などで、現地や周辺道路道路事情などを十分下調べされると良いと思います。
尾八重神楽は、ひむか神話街道から分岐後、すれ違い出来ない道幅も多いです。
街灯などはもちろんのこと、ガードレールも無いところも多いです。場所によっては、カーナビに道が出ないところもあります。
出来れば、明るい内に現地入りして、帰りも夜が明けてからの移動をおすすめします。
夕食・夜食・アルコール類など
近くにコンビニなどは無いので、自身の夜食(手軽に食べられる、おにぎりなど)・飲み物などは事前に購入持参しましょう。
夜神楽見学は自己完結が基本です。
アルコール(宮崎は焼酎がメインです。)が振舞われることもあると思いますが、お車の方は、帰りの時間を逆算して酒気帯び運転にならぬよう適度に抑制を(^^;)
防寒には万全を期して
12月~2月の夜神楽は、とにかく寒いです。 ダウンウエア+防寒インナーなど暖かい服装で、ネッウォーマー、帽子、貼るホッカイロ装備、足元から冷えるので、靴下に貼るホッカイロも忘れずに。
靴下は二重に履き、外に広げた畳みでも寒くないよう上履きみたいなものを持参しておくと良いです。座布団(クッション)、ひざ掛け毛布などもあると随分違います。
外で見る神楽は、敷物等無い場合でも臨機応変に対応出来るよう、折りたたみの小さ目のイスを車に積んでおくと良いです。
見学場所について
保存会や、関係者の座る場所が決まっていたり、舞い込みや、神事、柴入れなどの際、邪魔になるところなどがあります。早めに行って見学場所を確保される場合、ここで見学しても支障無いか、保存会の方に確認した方が良いと思います。
写真・動画などの撮影について
神庭には立ち入らない。
神楽が舞われる神庭内には、絶対立ち入らないこと、撮影の際、神庭内にカメラ・レンズなども入れない事。
フラッシュ(ストロボ/スピードライト)は自粛を。
2017年4月に発刊された、みやざきの神楽ガイド / みやざきの神楽魅力発信委員会編 / 鉱脈社という著書の中の、神楽見学のマナー項目、「カメラ・ビデオの撮影」の項目で、ストロボ(フラッシュ・スピードライト撮影)について、高千穂町文化財保存調査員、中央公民館長 田尻 隆介氏は、"神事芸能であり、ストロボ撮影は舞に支障をきたすこともあるので、控えるべきであろう。"とコメントされておりました。
以前、宮崎市メディキット県民文化センターで開催された、「みやざきの神楽シンポジュウム」でも、フラッシュが伝統芸能鑑賞に及ぼす影響について、とり上げられたことがあります。
「米良系のとある神楽」では、観客側に向けたリモートのフラッシュが眩しく、辞めて欲しい旨、観客の方からカメラマンに対してクレームがついた一幕もありました。
「銀鏡神楽」では、フラッシュはなるだけ控えるよう、既に数年前から現地に掲示されております。
伝統芸能や、周囲に与える影響を鑑み、他県の神楽や祭りでは、既にフラッシュ類全面禁止となっているところもあります。
他県ですが、こういった取り組みが成されているところもあようです。
➡ 民俗芸能の環境整備に向けて
フラッシュ撮影が与える影響を考える / 南信州民俗芸能継承推進協議会
民俗芸能の環境整備に向けて
以下引用
『フラッシュ撮影が与える影響を考える / 南信州民俗芸能継承推進協議会
民俗芸能保存継承プロジェクト(民俗芸能資産化事業)
祭り環境の整備 ―フラッシュ禁止の取り組み―
民俗芸能は、地域の中で、人びとの生活と、そこで育まれた信仰に根ざして行われてきました。南信州の民俗芸能もこの地域の生活・文化・自然の中から育まれており、見学者の皆さんにも、民俗芸能が元来もつ奥深さを知り、その情感を存分に味わっていただきたいと考えています。
ところが、知らず知らずの間に、さまざまな外的な要因によって民俗芸能の場の雰囲気が大きく損なわれているケースがあります。その一つが、見学者とくにカメラマンのマナーの問題です。自分の作品を撮ることばかりに夢中で、他の方の見学を妨げていることが少なくありません。
そこで、私たちが一つ提案したいのは、フラッシュ禁止の取り組みです。ここにフラッシュの有無を比較した映像を制作いたしました。これをご覧いただくと、場の雰囲気を大切にする私たちの意図をご理解いただけると思います。
南信州では平成30年1月の新野の雪祭り(阿南町・国指定重要無形民俗文化財)から、すでにこの取り組みを始めており、周辺の祭り・民俗芸能にも広がりつつあります。
この取り組みを手始めに、今後、祭り環境の整備を進めていきたいと考えております。皆様のご理解とご支援をお願いいたします。
南信州民俗芸能継承推進協議会
南信州阿南町新野雪祭等資産化事業実行委員会
(平成29年度 伝統行事(芸能)継承モデル構築事業)』
フラッシュ全面禁止とならないよう、使う頻度や光量をひかえるなど、気を使いつつお互い楽しみたいものですが・・
他の見学者に迷惑をかけている事に全く気付いていないカメラマンもいる事も事実です。
神楽団体のサイトや、観光協会等でも呼びかけは必要なのかも知れません。
三脚
県内の神楽では三脚の使用を禁止しているところがあります。
三脚はフラッシュ同様、神楽見学者にとって迷惑なものです。特に制限なくとも使用するなら見学者の頭高さ以下で、席を離れる際、使用しない時には縮めておくなど、他の方への気配り目配りを。
神事の最中は、無暗にシャッターを切らない。
厳粛、静かな中でのシャッター音は結構耳障りなものです。
カメラに静音(サイレントシャッター)などの機能があれば使います。
写り込んだ一般観客の肖像権・プライバシー権に配慮を
写真内に観客の方が写り込んでいる場合、SNSなどに掲載する際には、お顔が認識できない程度の画像サイズにするか、ボカシをいれた方が無難かと思います。
灰かぶり、餅とり粉かぶりに注意
周囲の焚火の灰や、餅巻き(最近はビニールに入った餅をまくところが主流ですが・・)は、機材の防塵にご注意を(経験談)
暖の為の炭や焚火で結構、レンズやカメラに灰が付着してますので、帰宅後しっかりメンテナンスを・・
当方はカメラ、バックなど隅々まで掃除機で吸引しております。
餅とり粉等は特にカビの要因にもなりかねません。
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尾八重神楽(米良の神楽)〔宮崎県 宮崎県 西都市〕
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