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ORICON NEWS
古谷徹、『コナン』安室透がアムロ以来の“当たり役”に “100億の男”運動が活発化のワケ
興行収入過去最高目前! オタク女子を奮い立たせる “100億の男”安室透とは?
安室透の本名は降谷零で、主人公・江戸川コナンと対立する黒の組織に潜入している公安警察官。「私立探偵」、「黒の組織」、「公安警察」のトリプルフェイス(3つの顔)を使いこなす謎の人物として描かれ人気を呼んでいる。
29歳・独身の安室は、爽やかで理知的な雰囲気を放つ色黒の美男子。情報収集力、身体能力に長け、爆弾の解体、ドライビングテクニック、テニス、ギター演奏などに加え、医療技術も持つなど、底知れない能力を秘めた“完璧超人”。
ネットの声を見ると「別に安室透の女じゃないのに映画見てから安室透のことが頭から離れないしため息が止まらない」、「ほんと漏れなく安室の女になって劇場をみんな出ていくから最高の映画です」と、安室の魅力にハマった女性たちのことを“安室透の女”と呼ぶ現象も起きている。
安室透は“中の人”も魅力的 3つの顔を演じ分ける名声優・古谷徹の気概
本人もORICON NEWSのインタビューで、「安室透は人気が高いぶん、今回も相当期待されている。嬉しい反面、ものすごくプレッシャーでもあります」と、安室への期待値の高さと重圧を感じていることを告白。また、「悪役はあまりやってこなかったので憧れがあります。悪い男を好きになっちゃう女性ってよくいません? 要は、やっぱり“モテたい”(笑)」と率直に明かしている。安室透が持つ多面的な人間性の表現は、ベテラン声優としての確固たる実力と、古谷の“人間への探求心”によるものも影響しているのだろう。
そんなプロ意識の高い古谷だからこそ、安室人気も相乗効果が生まれている。ネット上では、「安室さんがあそこまでかっよく見えるのって、声優さんあってこそだと思うのよ。だからうちは古谷徹さんまじ尊敬だし好き」、「安室透・バーボン・降谷零。同一人物だけど、それぞれの時と場合によって、細やかな息づかい声色で異なる表現をされていてゾクッとする 」といった声が多く見られ、古谷の演技によってさらに“安室の女”が増えていることが分かる。
安室透バブルで関連商品爆売れ! 作品を生き長らえさせるための“覚悟の浪費”が顕著
こうしたバブルは、ただ売れ筋に乗っかる消費者心理がある一方で、オタク女子たちによる“推しコンテンツを生き長らえさせる”ための覚悟の浪費(お布施)という側面もある。オタク女子の浪費は単純な“無駄遣い”とは異なり、「好きなコンテンツを自分が支えている」という安堵感を得るためや、自身が“推す”コンテンツや作品を「次につなげたい」という願いも込められている。
「無料で当り前」へのカウンター? コンテンツを派生させるオタク女子の価値基準
実際、ネットでは「無料でみようと思えば見れるけど、それだけじゃ生産者が立ちいかなくなっちゃう」、「対価として制作者の収入になる公式でお金を使わないと、制作者も人間…収入がなければ生活が出来ない」など、業界全体を俯瞰で見て、対価を支払う重要性を訴える声も増えてきた。コンテンツ産業の未来を憂いて、作品愛ゆえに対価を払うというオタク女子も多いのだ。
現に、2.5次元やスピンオフ、DVD展開といった具合に、オタク女子が見せる“消費”のパワーは次々とコンテンツの派生に繋がっている。このまま、彼女たちの連帯が安室に“100億の男”の顔を与え、彼にトリプルフェイスならぬ、“クワトロ・フェイス(4つの顔)”の冠を与えることになるのか? そしてそこから生まれる新コンテンツ誕生に期待したい。