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「ドラム」以来となる完全新規職業の登場も!?2025年の「ラグナロクオンライン」について運営チームにインタビュー |OnlineGamer

「ドラム」以来となる完全新規職業の登場も!?2025年の「ラグナロクオンライン」について運営チームにインタビュー

ガンホー・オンライン・エンターテイメントがサービスを行うPC向けMMORPG「ラグナロクオンライン」(以下、RO)。2024年12月に正式サービスが22周年を迎えた本作について、運営チームの中村聡伸氏、山本兼寛氏のインタビューを掲載する。

※本インタビューは、2024年12月上旬に行われたもの。

22周年のアニバーサリーイベントは、1年近く前から企画が動いていた

――まずは2024年の振り返りからお話しいただけますでしょうか。

中村聡伸氏(以下、中村氏):まず前年の2023年11月に拡張4次職を実装したことで、2024年はすべての職業が同じレベルまで上げられるようになっていました。その上で前半は、「EPISODE:EDDA生体工学研究所」、「INFERNO UPDATE:並行世界のヒメルメズ」を追加するなど、4次職・拡張4次職向けのコンテンツを中心にアップデートを行っていました。

8月には、「Ragnarok Online extended update 上限解放 -260-」として4次職および拡張4次職のBaseLv上限を260に、次JobLvの上限を55へ引き上げました。同時に4次職・拡張4次職のスキルや、システム面の調整も行っていて、自然回復が行われなくなるペナルティの条件を、総重量の50%以上から70%以上に緩和し、より遊びやすくなるように調整もしています。

中村聡伸氏
中村聡伸氏

また、初心者用の施策として行っている「ミミミのミッションマスター」を更新しまして、クエスト完了後に追加のストーリーが入り、4次職で使える新しい装備が獲得できるようになりました。

この時期にレベル上限を引き上げたのもあって、アップデート後はYggdrasillワールドの「ティアマト攻城戦YE」の人気が上昇して、参加人数の制限を掛けざるをえなかったくらい、たくさんのユーザーさんに楽しんでいただいています。

――前半は、概ね拡張4次職からの流れを引き継いでの盛り上がりとなっていたんですね。後半の方はいかがでしたか?

中村氏:9月に実装した新ストーリーの「EPISODE:ISGARD ~死なない者~」については、後ほど改めてお話させていただくのですが、それ以外では「幻想叢書」を3種追加しています。

「幻想叢書」はショートストーリーを楽しみつつ、デイリーで効率よく経験値を獲得できるというコンテンツでして、今回実装した3つをプレイしていただくだけでも、次のレベルアップまでに必要な経験値の内20%を獲得できるようになっています。

他にもUIのアップデートも行いまして、ダメージ表示の数字の変更や、自分以外のPCを半透明化して、NPCを目立たせるようにもできるようになりました。

直近の12月には、スタイリングショップのリニューアルも行い、キャッシュエモーションを購入できるようになるアップデートを行いました。

――12月といえば、22周年のアニバーサリーイベントの方はいかがでしたか?

中村氏:アニバーサリーのイベントも、すごく大勢のユーザーさんに熱心に遊んでいただけておりまして、今回はイベントマップについては、Gravity社の全面協力の下、完全オリジナルのテーマパークを新たに作ったという凝ったものになっています。拡張性は持たせているので、来年以降もエリアを追加していくような構想はあります。

アトラクションの数もかなり用意しているのですが、その分期間もちょっと長めに取ったので、ゆっくりと時間をかけて遊んでいただければなと。

あとはアニバーサリーを記念して、料理研究家のリュウジさんとのコラボも実施しました。こういうコラボって、ゲーム内に登場する料理を実際に作ってみるものが多いのではないかと思うのですが、今回は逆のアプローチで、「RO」内で作れそうな料理をリュウジさんに考えてもらい、実際に作った料理をゲーム内に実装させていただきました。

これはリュウジさんご自身もお話されているんですけど、実は過去に「RO」をプレイされていたそうなんですね。調理中もゲーム内の思い出話に花を咲かせていただいたり、非常に面白いコラボができたんじゃないかと思っています。

――今お話いただいたのは、通常ワールドのアップデートにまつわるところだったと思うのですが、Yggdrasillワールドについてはどうなっていたのでしょうか?

山本兼寛氏(以下、山本氏):そうですね……。昨年のインタビューでも、Yggdrasillワールドのロードマップを語らせていただいていたと思うんですが、できたのはBaseLvとJobLvの拡張くらいで、予定していたものの大半を実装できていないというのが現状です。

理由としては、2024年の1月頃から露店代行サービスでの不正行為によるZenyの増加が確認され、ほぼ丸一年そちらの対応に追われてしまっていたためです。今回は日本国内だけではなく、「RO」のサービスを運営している世界中の国で行われていた大規模なものだったのもあって、調査や対応にかなりの時間が掛かってしまったのも影響しています。

山本兼寛氏
山本兼寛氏

一年間その対応をしていたのもあって、不正に増やされたZenyの内の90%以上は回収できました。そのため、Zenyの価値が以前よりも暴落してしまったということにはなっていませんので、その点はご安心いただきたいです。それとは別に、流出前に止めた分もかなりありますので、ゲームへの影響は最小限に済んだのではないかと思っています。

残り10%について、現在ゲームにログインしていないアカウントの分などもありますので、完全にというのは難しいのですが、極力100%に近づくよう今後も回収は続けていきます。

ただ、そちらの目処が立ったのと入れ替わりに、今度はBOTが大量に増えはじめており、現在はそちらの対策を行っている状態です。ここまでの規模のものはかなり久しぶりでして、対応によってはユーザーさんにご迷惑をおかけすることもあるかもしれないのですが、ご了承いただければと思っています。

――BOT問題は昔からあったと思うのですが、やはり昔に比べるとより高度になっているんでしょうか。

中村氏:そうですね。昔とはまったく性質が違います。チャットを送ったら返事も返ってきますし、人間との見分けがどんどん難しくなっていますね。ただ、山本がまた違った方向でのチャレンジをしていて、ある程度効果が出ているところもありますので、引き続きそちらへの対応は継続していく形になります。

山本氏:いきなりマイナスの話から始まってしまいましたが、2024年に実施できたこととしては、まずメモリアルダンジョンの生成時間を短縮しました。生成時間の短縮については一昨年から取り組んでいて、すでにある程度早くはなっていたのですが、より短縮することができました。

仕組みとしては、1つのダンジョンを作成する時間はほぼ変わってないんですが、同時に処理できる数を増やしています。なので、そんなに生成数の多くないワールドではあまり変化は感じないと思うんですけど、人口の多いワールドでは、かなり効果を実感していただけたのではないかと思っています。

中村氏:レジ打ちの速度は変わってないけど、レジそのものの台数を増やした……みたいなのをイメージしていただくと良いのかなと。

あとは、一部の「幻想叢書」について、メモリアルダンジョンではなく通常のマップ内で完結するような形式に変えておりまして、そもそものメモリアルダンジョンの生成数を減らしてあります。ただ、それでも今後もメモリアルダンジョンは増えていくのは間違いないので、Gravity社とも連携して、プログラム的な部分も含めた改善を今後も継続していくつもりです。

メモリアルダンジョンという仕組み自体、2008年頃に導入したものでかなり古くなっていることもあり、一気に劇的な改善をするのは難しいのが正直なところではあるのですが、少しずつでも遊びやすいようにしていければと思っています。

――2024年の施策の中で、特に反響があったものはどれだったのでしょうか?

中村氏:熱心なユーザーさんからの反響が大きかったのは、やはりレベル上限開放とスキル調整ですね。

「このスキルは使いにくかったけど、アップデートですごく楽しく遊べるようになった」というご意見もいただいていますし、キャラクター同士の連携や、ティアマト 攻城戦YEでこなせる役割が増えたり、遊びの幅が広がったのが大きかったのではないかと思っています。

ストーリーを重視されている方は、「EPISODE:ISGARD ~死なない者~」の実装でメインストーリーが佳境に入ったタイミングということもあって、「この後どうなるんだろう」という興味をもっていただけました。

あとは何より、アニバーサリーイベントですね。タイミング的にはまだ開催されたばかりくらいの時期なんですけど、すでに非常に大きい反響をいただいており、久しぶりにプレイされた方も含め、多くのユーザーさんに楽しんでいただいています。

――アニバーサリーではかなり大掛かりなことを毎年やられていますが、どのくらいの期間をかけて準備されているんでしょうか。

中村氏:だいたい半年~1年くらいは掛かりますね。新しくマップを作る場合は、最初に我々が「こういうものを作りたい」という構想をGravity社に話して、そこからスケジュールやマップ構成を詰めていくんですが、マップを作って終わりというわけには当然いきませんので。作成していただいたものに問題がないかや、ブラッシュアップできる部分を見つける……みたいなやり取りをやっていくと、どうしてもそれくらいの時間は掛かってしまいますね。

ただ、それだけの時間がかかっても、今回はかなりいいものが作れたという手応えもあります。コースターが回っていたり、地面にこっそりとポリンが描かれていたり、入場ゲートから各エリアまで、しっかりとテーマパークというコンセプトに沿った作りになっています。

NPCがいない、記念撮影用のエリアを設けたりもしていて、そちらも結構なユーザーさんに撮影を楽しんでいただいていて、全体的に反響はすごく良かったです。過去に人気があったものの復刻もあったり、コンテンツもたっぷりと用意していて、「多すぎて遊びきれない」という声をいただいたくらいでしたね。

新メインストーリーでは、過去の世界にタイムスリップ!?完全新規職業の情報も

――では、本題の2025年についてのお話もお聞かせいただけますでしょうか。

中村氏:そうですね。主な部分から説明させていただくと、まずレベルの上限解放を行ったのもあり、高難度ダンジョンの追加をいくつか予定しております。

1月に実装予定の「生命の殿堂」は、ルティエという雪の街に出現した時空の狭間を調査するという流れで始まる、高難度のメモリアルダンジョンで、季節を司る4体の神獣たちと戦うことになります。

2023年に「星座の塔」というコンテンツを実装したんですが、その時に出てきた「星座」という強力な力を持つ存在が今回にも関わっていて、キービジュアルに描かれた「リゲル」という女の子もその「星座」の一人です。敵なのか味方なのか、彼女の存在にも注目していただければと。

一方、夏頃の実装を予定しているのが「バルムントのバイオスフィア(仮称)」です。「RO」のストーリーにしばしば登場する、大賢者バルムントが関わるストーリーになっておりまして、彼の邸宅で見つかった鍵を使って、新しい研究所に向かうことになります。

それが「バルムントのバイオスフィア」と呼ばれる場所なのですが、そこは自然環境とモンスターを観察するために作られた施設で、中では封印されて過酷な環境を生き抜いてきたモンスターたちが蠢いているという、蠱毒みたいな状態になっています。そこで異常な進化を遂げてしまった、強力な個体と戦うことになります。

「生命の殿堂」と同じ、高レベル向けのコンテンツなのですが、こちらはメモリアルダンジョンではなく通常マップでのご提供となるので、いろんな方と一緒に攻略のチャレンジができる要素にもなっています。

――どちらも難易度的には同じくらいを想定されていますか?

中村氏:そうですね。状況によっては少し下げることもありえるかもしれませんが、基本的には共に現状の上限レベルを前提とした難易度になると思います。

――ストーリーに関連したアップデートはありますか?

中村氏:メインストーリーとはまた別に、「名もなき島」のアナザーストーリー的なものを実装できないか、今Gravity社と相談しながら進めています。

「名もなき島」は、ストーリーの印象深さや難易度の高さで、日本でかなり人気が高かったアップデートなんです。まぁ、かくいう私自身もそうなんですけど(笑)、過去にあそこで結構レベル上げをされていたという思い出がある方も多いんじゃないかと思います。

もちろん実装後は日本以外の国でも提供される形にはなります。過去に生体工学研究所のアナザーを提案させていただいていた流れもあって、我々日本運営からの提案を受けていただいたという経緯になっています。

――アナザーということは、ストーリーも変わるのでしょうか?

中村氏:まだ確定ではないのですが、ストーリー展開も違うものにできないかと相談させていただいている最中です。このあたりの詳細は、春頃に改めて情報をお伝えできるかと思います。

他にもグラストヘイムなど、こういう過去のストーリーの掘り起こしは、すでにGravity社も積極的に取り組んでいるので、今回はそれを「名もなき島」でもできないかという流れになっています。是非期待していただければと。

――メインストーリーについてはいかがでしょうか。

中村氏:秋頃を目処に、「英雄の時代(仮称)」という新ストーリーの実装を予定しています。

現状の最新のストーリーである「EPISODE:ISGARD ~死なない者~」では、ヨルムンガンドの力を狙うルガンの長・ラスガンドの野望を阻止するまでのストーリーが描かれましたが、ラスガンドはなんとか封印ができただけという状態で、倒すまでは至っていません。

そこで出てくるのが、ラスガンドが力を得るよりも前のルーミッドガッツ王国建国の時代の話でして、その時代に行けばラスガンドを退治する方法の手がかりが得られるんじゃないか……ということで、なんと今回は時代を越えて過去にタイムスリップします。

――実際に過去のワールドに行けるということでしょうか?

中村氏:そうですね。これまでにも過去の世界を舞台としたクエストはあったものの、そのほとんどが限定された特殊なエリアだけが舞台になっていたんですが、今回はしっかりと過去の世界を冒険できるようになっています。

ストーリーには、ルーンミッドガッツ王国の建国に関わった七王家が関わっていまして、七王家のルーツになったキャラクターたちが登場します。

この七王家は2016年頃に実装された「七王家とユミルの心臓」からストーリーに関わっていた存在なんですが、そこから続いていた七王家にまつわるエピソードが、いよいよ完結する形となります。

メンバーの中には、海賊っぽい人物がいる一方で、イメージビジュアルには幽霊船みたいなものも映っていて、この人と何か関係があるのかとか、今からいろいろ想像していただければなと。

10年近くかけて描いてきたストーリーの完結編ということで、非常に楽しみにしていだいている方も多いんじゃないかと思います。

――他にもあるのでしょうか?

中村氏:引き続き、UIのアップデートに関しても 随時行っていこうと思っています。韓国の方では実施済みなんですけど、4次職の召喚モンスターや、レンジャーが召喚するファルコンのグラフィックが新しくなります。

実は、公募でユーザーにデザインしていただいた作品をベースにした衣装をゲーム内に実装する、アイテムデザインコンテストを実施したんですが、その受賞作の中に召喚モンスターをモチーフにしたものがあったんですね。

その時は我々もデザインが変わることを知らなくて、受賞作品を元にGravity社が作ってくれた衣装を見た時、ちょっとデザインが違っていたんです。理由を聞いたら、将来的にデザインが変わる予定で、新しい方に合わせたことをそこで初めて聞かされた……みたいな裏話もあり(笑)、実際にその装備はもう実装されているので、先行して装備でお披露目はされているという状態になっています。

中村氏:あとは便利機能として、いろんな機能を割り当てられるショートカットバーというシステムがあるのですが、ブルージェムストーンとか登録できないアイテムが一部あったんです。そういったアイテムをセットして残数を表示させたりできる「アイテムスロットバー」という要素が韓国で実装されたので、日本でも導入する予定です。

あとは、細かいところになりますけど、移動できないマスに入った時のマウスカーソルがバツマークになるように変わります。

22周年は経ったのですが、改善できるところってまだいっぱいあるんですよね。2024年も韓国の方で先行実装して便利になった要素が結構あったので、 2025年は日本でもそのあたりを積極的に取り入れて、まだまだ遊びやすく改善していきます。

そのほか、先程七王家の物語が完結するというお話をしましたが、もちろんそれで「RO」が終わるわけではなく、次のエピソードの制作にもうすでに取り掛かっておりますので、ご安心いただければと思います。

――分かりました。アップデート予定としてはそんな感じでしょうか?

中村氏:実はですね、Gravity社の方から、とあるものをいただいておりまして……(マル秘と描かれた紙封筒を取り出す)。

――これみよがしに重要書類が入っていそうなファイルが出てきましたね(笑)。

中村氏:はい、ということで……完全新規職業の企画が、すでにスタートしております。実はこれは、海外のVIPユーザー向けのイベントで先行で公開されていたものなんですが、今回特別にいただいてきました。

現状、完全新規職業としてはドラム(サモナー)が入ったのが2018年なので、だいたい7年ぶりくらいの実装になります。

――ちなみに、どういう職業なのかとかは……?

中村氏:それが、まだこの画像しかお見せできないという状態でして。まだ画像の方も、ドットになる前のイラストだったり、まだまだこれからというところです。男女の組み合わせが3つあるということは、3段階ある職業なのかなとか、今はいろいろ想像していただくのが良いかなと。

ただ、すでに開発には入っておりまして、韓国で実装されれば、そう遠くない時期に日本でも入れられるように、交渉を進めております。すでにご存知のユーザーさんもおられるかもしれませんが、なるべく早く日本でも実装したいと思っておりますので、ご安心いただければと思います。

Yggdrasillワールドは、バトルコロッセオの再開とモンスターハウスYEを優先に対応

――今までのお話は、基本的に通常ワールドについてのアップデートになりますよね?

山本氏:はい。去年お話ししていたことが全然できていないので気が重いのですが……2025年のYggdrasillワールドについてもお話させていただきます。

まずYggdrasill側のチームとしては、先程お話したBOT対策の他に、対人戦の大会である「RJS」を、ずっと年3回にするといいながら年1回しか開催できていない現状があるので、そろそろ自動化しようと思っています。

――自動化……ですか。それはどういった?

山本氏:例えば今は、大会が始まるタイミングで特設サイトを作ったり、参加者にインタビューをしたり、結果や報酬の発表まで、いろいろゲーム外でやっているんですけど、結果をWebページではなくゲーム内で自動更新していつでも見られるようにしたり、ほぼゲーム内で完結するような定期開催しやすい形式に変更したいと思っています。

今までやっていたインタビューであるとか、運営チームとのコミュニケーションみたいな企画の実施は難しくなってしまうのですが、ここでしか入手できない報酬があることなどを考えると、ユーザーさんとしては年1回よりは年3回のしっかり開催される方が望ましいだろうと。

これは早急にやらないといけないと思っていて、1月28日は報酬が切り替わるタイミングでもありますので、自動化した形式で試験的にやろうと思っています。問題がなければ、その後は季節になると年に3回、季節になると報酬が切り替わって自動で大会が始まるような形式に変更していければなと。

――なるほど。確かにプレイヤーとしては、そちらの方がメリットは大きそうです。

山本氏:あとはMSPという、大会に参加することでもらえるポイントがあるのですが、これがもらえるのかどうか現状分かりにくくて、今後は参加された方には確実に個人報酬としてお渡ししていきたいと思っています。

――新規に実装するコンテンツはありますか?

山本氏:今韓国の方でヘロスリア攻城戦というのが実装されているので、日本でも導入できないか検討中です。結構新しいタイプの攻城戦で、あんまり日本で馴染みのない形式になっているようなので、そのまま入れるのは難しいかなと思ったりもしたんですが、システムとしては色々使えそうなものがあるので、今は導入する方向で考えています。

――具体的にはどういうものが?

山本氏:例えば攻城戦には対人のための装備を揃えるまでのハードルがあるのですが、ヘロスリアにはそれをサポートしてくれるレンタル装備みたいなシステムがあって、しかも今までのシステムだとできなかった、特殊なデータを付けたりもできるようなんです。あとはギルドスキルも結構変わっているものがあるので、日本にも導入できればなと。

どれくらいのタイミングでシステムが来るか次第なんですが、早ければ4月くらいには入れたいと考えています。

――それは結構早いですね。

山本氏:といいますのも、これが導入できればレンタル系の装備が充実することになるのですが、いい機会なので古い報酬を見直そうと思っているんです。

報酬の調整については、できれば全員に報酬は渡したいと思ってはいるんですけど、中には談合試合みたいなのをされる方もいて。報酬を渡すのにどういう条件がいいかとか、内容の調整もしないといけないので、4月より遅くなってしまう可能性はあります。その場合でも、遅くとも年内には間に合わせたいと考えています。

あとはもう一つ、これもずっとお話ししているところなんですけど、バトルコロッセオをまったく開催できていないので、これもなんとかしないとなと。問題として、バトルコロッセオでしかもらえない素材があるのですが、もう看過できないくらい市場価格が値上がりしてしまっているんですね。かといって他のコンテンツで獲得するようにするような類のアイテムではないので、なるべく早く再開をしないといけないと思っています。

今まであまり明言してなかったんですけれども、もし再開ができれば、バトルコロッセオ自体は毎週火曜日と金曜日に開催する予定です。テスト期間は毎日やっていたんですが、他の曜日はいろんなコンテンツをやっていただきたいのもあるので、火曜・金曜の20時~22時みたいに、ある程度日時を限定して実施する方向で考えています。気持ち的には、7月頃にプレオープンできれば良いなと。

――PvEコンテンツの方は何かありますか?

山本氏:PvEについても、今年は人数の制限を掛けざるを得なかったくらいで、ほとんど何もできておらず、大変申し訳ないです。

こちらについても毎年ずっとお話しているんですが、メインワールドからのモンスターハウスの移行が最大の課題です。メインワールドに負荷を掛けているコンテンツの内、メモリアルダンジョンはもうこれ以上早くするのは難しいくらいになったので、あとは何ができるかとなると、やっぱりモンスターハウスなんですね。

いよいよ本当にメインワールドからモンスターハウスを移さないとマズい段階にまで来ているので、なんとか10月頃を目処に実装したいと考えています。

――確かに、モンスターハウスについては、ここ数年何度も話題に上がっていたと記憶しています。

山本氏:本当は2024年内には実装したかったんですけど、先ほどの露店代行サービスでの不具合対応が1月に発生して、それまでの作業を一度全部ストップさせないといけなかったのもあり、どうしても時間が掛かってしまうのが現状です。

もっといろいろやりたい気持ちはあるんですが、基本的にYggdrasill側のチームは、システムに強いメンバーが集まっていて、近年は「RO」自体のシステムのアップデートみたいなのが増えているのもあり、メインワールド側のサポートにリソースを割く必要があるんです。言い訳にはなってはしまうのですが、そのあたりの事情でYggdrasillワールドのアップデートが後回しになってしまっているところがあります。

直近はGravityさんに協力していただいて、色々とシステムのアップデートができているのもありますので、まずは今遊んでいただいているユーザーさんの満足度を上げることを優先していこうというところです。

その上で、バトルコロッセオとモンスターハウスYEについては、できるだけ早めに実装したいと考えております。

中村氏:ちょっと後ろ向きなコメントも多かったかもしれないですが、我々としては、今はレベル上限の解放などもあって、メインのワールドで新しい遊びを探されている方も多いタイミングなので、まずは一旦そこに力を入れていく方針という形になります。

あと、2025年はプレイ状況等に合わせて、4次職の新しいパッケージも検討しています。遊び方が幅広いっていうところは「RO」の特徴ではあるんですけども、ちょっと幅が広すぎて「どう遊べばいいのか分からない」という方もおられると思うので、一つのご提案としてのパッケージというのを案内できればなと。

以前に出した、それぞれのスキルを強化できる職業ごとのパッケージが好評だったのもあるので、その延長線上みたいな形を考えております。

その国の文化に精通するのが、良いカルチュアライズに必要なこと

――ありがとうございます。ちょっとアップデートとは違う話なんですけど、個人的に近年はアジア圏で作られたゲームをプレイする機会が多いのですが、結構翻訳に違和感を感じることが多いです。「RO」については、どのようなスタンスで日本版へのローカライズに取り組まれているのでしょうか。

中村氏:そういえば、実は翻訳についての話って、今までほとんどしたことがなかったかもしれないですね。

我々のやり方としては、まずは韓国語のテキストを日本語にしたあと、二次翻訳のような形で直していきます。イメージとしては、一次翻訳がローカライズ、二次翻訳がいわゆるカルチュアライズですね。韓国内で流行っている、日本のユーザーには伝わらない表現を日本風に変えたり、日本でのキャライメージに近くなるように修正します。

一次翻訳は韓国人のスタッフが担当しているんですが、日本の文化にも精通しているので、韓国独自の表現みたいなのを見つけた上で、日本ならこういう言い回しにするのがいいという提案までやってくれているので、かなり助かっています。

――やはりカルチュアライズというところが重要になってくるんですね。

中村氏:そうですね。やはり日本のユーザーが見ても違和感がなく、自然に受け入れていただけるシナリオとかにしないと良くないと思っていますし、日本では問題ないけど韓国ではダメなこと、韓国では問題ないけど日本ではダメなこと、どちらも珍しくないですから。

そこに関しては本当に長年やってきた経験という部分も大きくて、最初の頃はいわゆる「面白翻訳」も結構あったんですよ(笑)。今だと、むしろその頃の面白翻訳が一種のネタとして好意的に受け止められるようになってきていて、たまに意図的に当時の翻訳を再現したテキストとかを出すと、結構喜ばれたりもします。

――やっぱり経験というのは大きいんですね。

中村氏:1個1個丁寧にやっていくのが大事なのかなとも思っています。ちょっとした表現一つとっても、本当にこれでいのか、チームメンバー全員と話し合ったりもしています。

その上でカルチュアライズが難しいのは、元々の意図から違うものにしてはいけないというところでして、その国の文化を熟知してないとできないんですよね。なので、スタッフが予めいろんな文化に触れておくというのは重要だと思います。

――お二人は共にかなり長く「RO」に関わられていますが、プレイヤーのスタイルの変化みたなのは感じますか?

中村氏:自分が入社したのは2008年なんですが、それは感じますね。昔ならずっとログインしっぱなしみたいな方もかなり多くて、ログインしたまま他のゲームやってるとか、寝てるとか珍しくなかったんですよ。

山本氏:それこそ、AFK(Away From keyboard)という言葉があったくらいでしたからね(笑)。

中村氏:最近はやっぱりそういうのは少なくて、きっちり1時間とかログインする時間を決めていたり、平日はデイリーだけ遊ぶみたいな方が多いです。

ただ、タイトルによっては週末メインのプレイヤーが多かったりもすると思うんですけど、「RO」の場合は平日でも毎日ログインはしてくださるユーザーさんが多いのは、結構特徴的な部分なのかなとも思っています。

――最後に、プレイヤーの皆さんへのメッセージをお願いします。

山本氏:2024年もちょっと不甲斐ないところがあったんですけれど、 2025年こそは、2024年にできなかったことをやりたいという気持ちは強いです。とはいえ、色々なシステム面の対応が必要なのも事実なので、なんとかどちらも達成できるような形で頑張りたいと思っています。

再三お待たせする形になってしまい申し訳ないのですが、なんとかできるところから順次実装を進めていきますので、Yggdrasillワールドの方も何卒よろしくお願い致します。

中村氏:さっきも少し話が出ましたけど、「RO」では色々なプレイスタイルで楽しんでいただけるよう、様々なコンテンツ用意しておりまして、2025年は、とくに高レベル向けや、新しい遊び方ができるコンテンツの追加などに力を入れていきたいと思っております。

とはいっても、今まで通り自由に遊んでいただいて全然構いませんし、「これで遊べ!」みたいに特定のコンテンツを強制するような方針は好ましくないと思っておりますので、ユーザーさんが自分だけの遊び方を見つけられるよう、様々な形で応援させていただければと思っています。たまにログインしていただいて、気に入ったものをちょっとだけ遊ぶとか、のんびりと楽しんでもらうようなプレイスタイルも大歓迎です。

また、可能であれば今回のリュウジさんとのコラボのような、新しい試みもできればと思っておりますので、その際は現在休止中の方も含めて、改めて「RO」を楽しんでいただけると嬉しいです。

――ありがとうございました。

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