当サイトでは、VEGAS PRO 17(ベガス プロ 17)のお得なキャンペーン情報をよく紹介しているのだが、今回、ソースネクスト様よりVEGAS PRO 17をレビュー用に提供いただく機会を頂いた。
そこで、VEGAS PRO 17について、どんな動画編集ソフトなのか?そして使い勝手はどうなのか?など少し踏み込んだソフト紹介及びレビューを行いたい。
VEGAS PRO 17に興味があるけど、使いこなせるか不安と購入を悩まれている方は当記事を参考にしていただければと思う。
2023年9月21日(木)よりVEGAS PRO 21シリーズが発売!
2022年9月15日(木)よりVEGAS PRO 20シリーズが発売!
2021年9月14日(火)よりVEGAS PRO 19シリーズが発売!
2020年8月27日(木)よりVEGAS PRO 18シリーズが発売!
VEGASってどんな動画編集ソフト?
VEGASは簡単に説明すればノンリニア動画編集ソフトだ。同じような機能を持つソフトではAdobe Premiere Pro, Apple Final Cut Pro等が有名だが、VEGASも海外ではそこそこ使われていたりする。
以下のサイトでノンリニアビデオ編集ソフトのマーケットシェア情報が掲載されている。2014年と少し古い情報なのだが、この情報を信じるならば、VEGAS(Sony Vegas Pro時代)は2014年当時においてマーケットシェア3位ということになる。
http://www.learningvideo.com/nle-market-share-breakdown/
元々は、アメリカのマルチメディア系ソフトウエア会社「Sonic Foudry社」が1999年に開発・販売を行ったのが始まりだ。作曲ソフトで有名なAcidから派生したソフトな事もありオーディオ編集機能が充実しているのが特徴の1つ。
後にアメリカ合衆国に本社を置くコンピュータ・ソフトウェア会社「Sony Creative Software」が買収。
Sony VEGASとしてソニー製品との親和性を高めていくが、日本ではソニーのサポート体制が貧弱だったこともあり日本での使用はあまり広がらなかった。
そして、2016年5月にSony Creative Software社は、VegasやAcid、Sound Forge等の所有するソフトウェア製品の大部分をドイツで映像&音楽ソフトウェアメーカーの最大手であるMAGIX社に売却。
現在はこのMAGIX社にてVegasの開発・販売が行われている。
2019年11月6日現在、日本国内においては、ソースネクストが販売・サポートを行っており、不定期に行われる大幅割引キャンペーンによる攻勢により、日本でも徐々に利用者が広がってきている。
近年、Youtube等の動画共有サイトの出現により個人でも動画編集の需要が高まっており、高機能かつ買い切り型で個人でも入手しやすい価格帯のVegasは今後ますます注目されていくはずだ。
VEGAS Proの特徴
動作が軽い&使いやすい
VEGASは、世界一軽い動画編集ソフトと言われるほど動作が非常に軽いことで有名だ。
ハイスペックなPCでなくても、簡単な編集なら難なくこなしてくれるのがVegasのいい所。
さらに直感的なインターフェースなので、誰でもすぐに使いこなせる簡易さを備えている。
プロだけでなく、動画編集初心者にもピッタリの動画編集ソフトと言える。
スピーディーな動画編集が可能
VEGAS Proではスピーディーな動画編集を実現。
効率性を重視したインターフェースを採用し、豊富なGPUやハードウェア・アクセラレーションのサポート、編集用の軽い映像ファイルを自動作成等の機能により動画編集をさくさくスムーズに行うことが可能だ。
以下のYoutube動画では、12個の動画関連ソフトでレンダリング速度を比較した結果が公開されているが、なんとVEGAS(AMD VCEエンコードの場合)が最も高速だということが実験結果からも明らかになっている。
VEGASの高速性は伊達じゃない。
自由な柔軟性をもつユーザーインターフェース
ドッキング・ウィンドウを採用し、画面レイアウトを自由に調整、保存することができ、自分の好みに合わせて最適な作業環境を構築する事が可能。
キーボードショートカットもカスタマイズする事が可能で、自分に合わせた使いやすさをとことん追求する事ができる。
革新的な新機能を次々リリース
HLG & HDRサポート、カスタマイズ可能なハンバーガーメニュー、モーション・トラッキング、手振れ補正機能搭載等、バージョンアップを重ねるたびに新しい機能を次々搭載。
プロ水準の要求に常に応え続けてくれるのがVegasだ。
販売パッケージについて
日本ではソースネクストが販売を担当しており、「VEGAS Pro 17」シリーズとしては、基本的にVEGAS Pro 17 Edit、VEGAS Pro 17、VEGAS Pro 17 Suiteという3種類のラインナップが用意されている。
VEGAS Pro 17、VEGAS Pro 17 Suiteは、Vegas Pro 17 Editにいくつかのアプリケーションを加えたセット品となっており、以下の製品構成で提供されている。
製品 | VEGAS Pro 17 Edit | VEGAS Pro 17 | VEGAS Pro 17 Suite |
---|---|---|---|
映像編集 「VEGAS Pro 17 Edit」 | ○ | ○ | ○ |
DVD・ブルーレイディスク作成 「VEGAS DVD Architect」 | – | ○ | ○ |
Boris FX Continuum Lens Flare 3D | – | ○ | ○※1 |
オーディオ・スペクトル編集 「SpectraLayers Pro 6」 | – | – | ○ |
Boris FX Continuum Lights Unit | – | – | ○ |
Boris FX Continuum Key and Blend Unit | – | – | ○ |
Boris FX Continuum 3D Objects Unit | – | – | ○ |
※1「Boris FX Continuum Lights Unit」に含まれている。
各製品の簡単な説明は以下の通り。
VEGAS Pro 17 Edit | 限られた時間の中で、品質を追求する、プロフェッショナルのためのビデオ編集ソフト。 |
---|---|
VEGAS DVD Architect | 編集した映像をDVDやBlu-rayにできるオーサリングソフト。 市販の映画等のディスク制作にも使われている高品質な製品。 |
SpectraLayers Pro 6 | オーディオ・スペクトル編集ソフト。音を立体的に表示し、まるでグラフィックソフトのように編集可能(45,360円相当) |
Boris FX Continuum Lens Flare 3D | 高度なレンズフレアを作成できるプラグイン($99相当) |
Boris Fx Continuum 3D Objects Unit | プロフェッショナルな3Dタイトルやロゴを作成できるプラグイン($299相当) |
Boris FX Continuum Light Unit | 様々な光・照明の特殊効果を付けられるプラグイン集($299相当) |
Boris FX Continuum Key and Blend Unit | クロマキー合成ができるプラグイン($399相当) |
Vegas Pro 17 Suiteには、Vegas Pro 17に加えて総額約15万円相当の製品がバンドルされている。
Vegas Pro 17との価格差を考えると、VEGAS Pro 17 Suiteを購入したほうがはるかにお得だ。
上述した3つのラインアップ以外にも、VEGAS Pro 17に数多くのソフトと解説ムービーやガイドを全部まとめたVEGASクリエイターズスイート等、特別に用意されるパック製品も販売されている。
最近だとVEGAS Proに映像に対して視覚効果を追加したり画像合成を容易にできるソフトをバンドルした「VEGAS POST」という新パッケージが登場。
このように自分の目的に合った最適なパック製品を選択する事も可能だ。
当サイトでは、VEGAS製品の最新キャンペーン情報を紹介しているので興味がある方は是非チェックしてほしい。
VEGASクリエイターズスイートを買っておけばサウンド編集から作曲迄対応でき、VEGASの解説ムービー&ガイドブックがセットされているので、コストパフォーマンスがめちゃくちゃ高い。
VEGASを初めて使う人にはやはり解説ムービーやガイドブックがあったほうがいいので、購入するならVEGASクリエイターズスイートをお勧めしたい。
Vegas Pro 17で搭載された新機能
Vegas Pro 17で搭載された新機能を以下にまとめてみた。
文章だけの説明では、わかりにくい点も多々あるので、いずれ別記事で各機能について解説できればと思う。
新機能 | 説明 |
---|---|
タイムラインの入れ子構造(Nest) | タイムラインを入れ子構造が可能になり、複雑になりがちがタイムラインの見た目をすっきりと整理する事が出来るようになった。
ネストしたタイムラインは、独立したVEGASプロジェクトとして開くことができ、他者との共同編集作業も可能になる。 |
カラーグレーディングパネル | カラーグレーディングパネルを搭載し、これまでよりもより早くより効果的に色補正作業を行えるようになった。 |
色補正機能の強化 | HDR10及びHLGのHDR映像をサポート。肉眼に近いリアルで鮮明な映像を手軽に作成できる。
色補正のワークフローも改善し、これまで以上に高速・効率的に作業ができる。 |
HLG HDRカラーのサポート | GPUベースのオープンカラーI/O処理を利用し、ACES1.1カラー標準規格(HLGサポート、HDRカラーグレーディング、HDRビデオスコープ、内外HDRプレビュー、完全なHDR配信オプションを含む)に対応。 全てのワークフローにおけるHDR編集をサポートし業界をリードし続けている。 |
超滑らかスローモーション | 独自のオプティカルフロー技術で、かつてない非常に滑らかなスローモーション映像を作成可能。 |
AVC/HEVCでGPUによる高速プレビュー | GPUのパワーを利用して、エフェクト、フィルター、複数のビデオストリームを使用する場合でもこれまで以上効率的にプロジェクトをプレビューする事が出来る。 |
LUTのエクスポート | 映像全体の色調整ができるLUT(ルックアップ・テーブル)の設定を.cube形式でエクスポートできるようになり、他のプロジェクトのクリップにも簡単に適用できるようになった。 これによりチーム内で設定を共有する事も可能に。 |
平面のモーション・トラッキング | 平面モーショントラッキングを使用し、オブジェクトを新しい平面に追跡。 左右や上下、またはカメラに直角なオブジェクトだけではなく、斜めから見た建物の側面のように、遠近法によって撮影された移動するオブジェクトも追跡できる。 |
ワープフローのトランジション | 映像と映像を繋げる際に使用できる、ワープフローという新たな映像の切り替わりエフェクトを追加。 最初のクリップの最後のフレームと次のクリップの最初のフレームを解析し、クリップ間でなめらかなモーション変更となるよう自動的に中間フレームを作成する。 クールなsci-fiスタイルのモーション作成に活用できる。 |
スマートスプリット | スマートスプリットを使用すると、不要なセクションの削除と同時にジャンプカットを隠す中間フレームを自動で作成し、映像の切り替わりを自然につなげることが出来る。 ジャンプカット編集を行う際の手間を大幅に軽減することが可能になる。 |
複数カメラの映像を音声データで同期 | オーディオの波形に基づいて自動的に映像を同期。複数カメラ撮影時の動画編集をよりスピーディーに簡単に行うことができる。 |
画面録画(スクリーンキャプタ)ツールを搭載 | PC画面を録画できるツールを搭載し、録画したファイルをVEGASのタイムラインに読み込んでシームレスに編集が可能。 VEGASのみで実況動画やチュートリアル動画などを簡単に作成する事が出来る。 |
イベントレベルの手振れ補正 | 大きなビデオクリップの一部の領域のみを使用する場合、全体に手振れ補正効果を適用するのは無駄だ。 Vegas Pro 17では,必要とする一部の領域のみ手振れ補正効果を適用できるようになり、ワークフローをスピードアップさせることが出来る。 |
ストーリーボードを改善 | 同じメディアファイルを単一のストーリーボードに複数回追加できるようになった。 ネストされたタイムラインごとに個別のストーリーボードを作成できるようになった。 |
8K映像をサポート | 8Kビデオファイルの編集が可能になった。自動生成されたプロキシファイルを使用し、高速かつ効率的に編集を行うことができる。 |
メッシュワープ | 映像の歪みを修正したり、映像の一部を自由に引き延ばしたり縮めたりすることができる。 |
レンズ補正プラグイン | 映像から魚眼レンズのようなレンズの歪みを取り除くことができる。手動での補正の他、リストからカメラまたはレンズを選択するだけで、歪みを自動的に補正する事も可能。 |
ピクチャー・イン・ピクチャの強化 | 改善されたPicture-in-Pictureプラグインを使用して、ビデオインセットをより詳細に制御できる。 動画のアスペクト比保持、平行四辺形枠、動画の各コーナーの個別調整等 |
ハードウェアアクセラレーションによるロスレス中間フォーマット | NVIDIA GPUを活用した新しいハードウェアアクセラレーションロスレス中間フォーマットにより、効率的で高速な編集、またはビデオの最高品質のアーカイブを実現。 ※特定のNVIDIAハードウェアが必要。 |
プロジェクトノートウィンドウ | プロジェクトノートウィンドウで重要なリマインダーを残すことが可能になった。 自分用にメモを残したり、自分と同じプロジェクトで働く他のメンバーとのチーム内コミュニケーションに活用する事ができる。 |
Hi DPIスケーリングに完全対応 | 高DPIモードは、高DPIモニター上でも鮮明なユーザーインターフェイスを提供。アイコンとウィンドウがかつてないほど鮮明に表示される。 |
カラーカーブツールの改善 | 自動カラーバランスに対応。 |
イベントグループの無視機能 | イベントをグループ化した後、イベントグループを一時的に無視する事が出来るようになった。これにより、グループ化を維持したまま必要なイベントだけ適宜編集できるようになった。 |
イベントの上に映像の長さを表示可能に | 「イベントの長さを表示」オプションを使用すると、イベントヘッダーに表示されるタイムラインクリップイベントの正確な長さを確認することができる。 |
トラック削除時の警告表示 | 削除しようとしているトラックにメディアが含まれている場合は、必ず警告が表示されるようになった。 |
レンダリングキャンセル確認 | 誤操作でレンダリングがキャンセルされないように、レンダリングを停止する前にキャンセルするかどうかを確認するようになった。 |
NVENC 10-bit HEVC レンダリング | 適格なNVIDIAグラフィックカードを活用して、HEVCへの10ビットレンダリングにNVENCコーデックを使用。 |
手振れ補正モーショントラックの可視化 | モーショントラックの可視化で、手振れ補正の詳細な結果を得ることが可能。 |
イベントにメディアのFXインジゲーター搭載 | タイムラインイベントから直接メディアFXを表示してアクセスすることが出来るようになり、エフェクトの編集、追加、削除を行うことができる。編集結果はそのメディアを使用する全てのタイムラインイベントに適用される。 |
ホワイトバランスツールの強化 | ホワイトバランスツールが高精度かつ柔軟に改善された。 |
自動スライドショーの作成 | スライドショーをすばやく簡単に作成できる。画像を選択し、フォーマット、トランジション、および継続時間などを指定すると、スライドショーが自動的に生成されタイムラインに挿入される。 |
Vegas Pro 17を実際に使ってみた
Vegas Pro 17は高機能なソフトなため一度に多くを紹介するのは不可能だ。
各機能についての詳細を追々紹介できればと思っているが、ここでは私が初めてVegas Proを使用して感じたファーストインプレッションや基本的な操作方法等をとりあえず紹介する。
インストール方法
詳しいインストール方法については別途以下の記事で解説しているのでそちらを参照してほしい。
VEGAS PRO 17が起動するまでの時間
私の動画編集用というかさまざまな創作用に使用しているPCのスペックは以下の通りだ。
- CPU:Intel Core i7-3770
- メモリ:16GB
- OS:Windows 7 Pro
- グラフィックカード:NVIDIA Geforce GTX 780
結構古い自作パソコンだが、CPUは当時においてはそこそこましなものを積んでいたり、グラフィックカードもオンボードではなく付け足しているので今でも十分現役で使えている。
で、上記のPCにおいて、VEGAS PRO 17の起動までにかかった時間は約6秒。
特に待たされることなく、操作可能な状態まで一気に起動してくれた。
Adobe Premireだと、最初に新規プロジェクトを作成する必要があり、編集画面が起動するまで一手間かかってしまう。
個人的には、一気に編集画面までさくっと立ち上がってくれるVEGAS PRO 17の方が好みだ。
UIがシンプルでわかりやすい
VEGASの画面レイアウトは大きく分けると左上のメディア管理画面、右上のビデオプレビュー画面、下部のタイムライン画面となっている。
左上で素材を用意し、タイムラインに素材を並べて編集し、プレビュー画面で確認するという非常にわかりやすい画面構成となっているので、初心者でも理解しやすい。
直感的に各種操作や編集作業ができるので他の有名動画編集ソフトより使いやすいと思う。
各種ボタンも必要最小限にまとまっていてごちゃごちゃしていないのもGOOD。
私はAdobe Premire CS6を所有しているが、VEGAS PRO 17の方が圧倒的に使いやすいので今後は全てVEGASで編集しようかと思っている。
動作が非常に軽い
フルHD動画を編集からレンダリングまで一通りやってみたが、さくさく操作する事が出来た。
ソフト自体軽快に動くので、編集作業もスピーディーにこなすことが出来る。
Youtuberにもおすすめ
最近では、個人が撮影した動画をYoutubeにアップロードする人も多くなってきている。
Youtubeに掲載した動画で広告収入を得て生活する人はYoutuber(ユーチューバー)と呼称され、すでに一般的な用語になって久しい。
自分もユーチューバーになってみたい、そんな風に思っている人にもVEGAS PRO 17は非常にお勧めだ。
VEGAS PRO 17には作成した動画をYoutubeやFacebook※、Vimeoに直接アップロードする機能が付いているので、簡単に動画共有する事が出来てしまう。
余計な手間を省けるので、Youtuberにとっては非常に便利だ。
※Facebookへの共有機能は、Facebookの仕様変更に伴い現在利用できない模様
VEGAS PRO17での基本的な動画編集手順を紹介
一般的に、動画編集の基本的な流れは、だいたい以下のようになる。
- 動画素材の読み込み
- タイムラインへの配置
- 不要な部分のカット
- カットした部分を繋げる
- テロップ入れる
- 動画の書き出し
上記の流れを一通りVEGAS PRO 17を使って行ってみたので、実際の操作手順などを以下で紹介する。以下を見て頂ければ、VEGAS PRO 17を使うと動画編集って簡単にできるんだなという事がわかっていただけるのではないかと思う。
1.動画素材の読み込み
まず、最初に編集に使用する動画素材を読み込む必要がある。
左上のプロジェクトメディアウィンドウにある「メディアのインポート」ボタンをクリックし、必要な動画を選択すると、②の所に読み込まれた動画が一覧表示される。
ウィンドウズのエクスプローラを使用して、②の領域に直接素材をドラッグ&ドロップしてもOKだ。
2.タイムラインへの配置
タイムラインへの配置は、左上のプロジェクトメディア画面に読み込んだ素材一覧から、編集に使用したい素材をダブルクリックするか、マウスでドラッグ&ドロップするだけ。
タイムラインに動画を配置すると、右上にあるプレビュー画面で編集中の動画を確認できるようになる。この画面で動画の状態を逐一確認しながら編集作業をしていくことになる。
ちなみにプレビュー画面の動画は、使用しているPCのマシンパワーに合わせて品質を4種類(ドラフト、プレビュー、標準、最高)から選択でき、解像度もそれぞれ3種類(フル、1/2、1/4)から選択する事ができる。
そのため、品質や解像度を低く設定すれば、あまり性能の高くないPCでも編集作業を行うことが可能だ。
3.不要な部分のカット・削除
不要な部分のカットは、基本的に以下の4つのショートカットキーを覚えるだけでOK.これだけで、誰でも簡単に動画の不要な部分を削除する事が可能だ。
- Sキー:動画の分割
- DELキー:選択したタイムラインパーツの削除
- Alt + [:カーソル位置より前の部分を削除(左側トリム)
- Alt + ]:カーソル位置より後ろの部分を削除(右側トリム)
Sキーで動画を分割
タイムラインの上部の空白部分をマウスでクリックすると、その位置にタイムラインカーソルを一気に移動できる。スライダ部分を左右にドラッグすることでも移動できる。
分割したい目的の位置にタイムラインカーソルを移動させたら、キーボードの「Sキー」を押す。
すると、以下のように動画をカーソル位置で分割する事が出来る。
このように、Sキーだけで動画をさくさくスピーディーに分割することができる。
DELキーで選択パーツの削除
すると、以下のように選択パーツが削除される。
Alt + [ で左側トリム
動画の左部分を削除したい、そんな時はキーボードの「Alt + [」で一気に削除できる。
左部分を削除したい位置にまでタイムラインカーソルを移動させ、キーボードの「Alt + [」を同時押しする。
すると、以下のようにタイムラインカーソルから左部分が削除される。
Alt + ] で右側トリム
動画の右部分を削除したい場合は、キーボードの「Alt + ]」で一気に削除できる。
左部分を削除したい位置にまでタイムラインカーソルを移動させ、キーボードの「Alt + ]」を同時押しする。
すると、以下のようにタイムラインカーソルから左部分が削除される。
4.動画パーツを繋げる
VEGAS PRO 17には、動画と動画をつなぎ合わせる時に使用する効果エフェクト「トランジション」がたくさん用意されている。
動画をただつなぎ合わせるだけだと、場面がいきなり変わってしまい唐突な印象を与えてしまうが、トランジションを使用する事で、スムーズな場面の切り替えを行うことができる。
左上のビューにある「トランジション」タブをクリック、左側のツリーからトランジション名を選択すると、利用可能なトランジションの一覧が表示される。
トランジションの適用も非常に簡単だ。
使用したいトランジションを、タイムラインの動画と動画のつなぎ目の所までマウスでドラッグすると、カーソルが+付きの表示に変わるのでそこでドロップする。
ドロップ時に以下のようなウィンドウが表示され、トランジションのパラメーターを調整する事ができる。
こんな感じで、VEGASでは、様々なつなぎ合わせ効果を簡単に適用する事が可能だ。
5.テロップを入れる
VEGAS PRO 17には、テロップやタイトル等に使用できる様々なアニメーション効果付きのプリセットが豊富に用意されている。
左上のビューにある「メディアジェネレーター」タブをクリックし、左側のツリーから「タイトルおよびテキスト」を選択すると、テロップやタイトル等に使用できるプリセット一覧が表示される。
テロップを入れるには、タイムラインの一番上にビデオトラックを挿入し、あとは好みのプリセットを一番上のタイムラインにドラッグ&ドロップする。
ビデオメディアジェネレーターというウィンドウが表示されるので、表示したい文字を入力しフォントや色、表示位置などその他の細かな調整を行うだけだ.
最終的に、タイムラインパーツの長さを調整すれば完了だ。右上のプレビュー画面で「フクロウ」というテロップが入っていることを確認できる。
VEGAS PRO 17ならこんな感じで簡単にアニメーション付きのテロップを作ることが出来る。
6.動画の書き出し
動画が完成したら後は書き出しすれば完了だ。
動画を書き出すには、画面左上にある「名前を付けてレンダリング」アイコンをクリックするか、ファイルメニューから「名前をつけてレンダリング」をクリックする。
すると、名前を付けてレンダリング画面が表示されるので、フォーマット、テンプレートを選択し、保存フォルダとファイル名を設定したら「レンダリング」ボタンをクリック。
レンダリング処理が始まるので、完了するまで待とう。
今回20秒の動画のレンダリングだが、NVIDIA NVENC(ハードウェアエンコード)を使用することで14秒で処理が終了した。
保存フォルダを見てみると以下のように動画が出来ていた。
使ってみて気になった点
シークバーの移動が少し遅い
タイムラインでの編集位置をシークするつまみのドラッグ操作がマウスの速度に連動せず一定速度で動くので操作しにくい。
シークバーの上方空白部分をドラッグする場合(リピート範囲の指定に使う)はスムーズにマウスに連動して動くのに、つまみを操作するとちんたら動くので非常にストレスがたまる。
ここは、個人的には改善してほしい所。
新機能「複数カメラの映像を音声データで同期」は完璧じゃない
VEGAS PRO 17で、複数カメラで撮影した動画素材を使用する際、音声の波形データを利用して編集位置を同期するという新機能が搭載されている。
実は、ソースネクスト様から頂いた検証用の動画を使用してこの機能を試してみた。
実行すると、一見同期したかのように各動画素材の位置が動いたものの、再生してみたら全然同期されていないという結果になってしまった。
検証用の動画の録画環境がどのようなものだったのかはわからないのだが、同じ機材を利用して動画を撮影するなどしないとうまく動かないのかもしれない。
いずれ、自分で撮影した動画で再度試してみたいと思う。
Windows7でも動作はしたがゾンビプロセスが発生
Vegas Pro 17の対応OSは、Windows 10のみなのだが、Windows7でも私がチェックした範囲においては一応動作する事が確認できた。
ただ、Windows7の場合、Vegas Pro17を終了してもプロセスが残り続けるゾンビプロセス現象が発生する事がわかった。
以下は、Vegas Pro 17の起動と終了を5回繰り返した時のWindows タスクマネージャの画面だ。
vegas170.exeが5個表示されており、プロセスが終了しないまま残り続けていることがわかる。
起動終了を何度も繰り返しているとメモリを食いつぶしていくので注意が必要だ。
ちなみに、Windows 10にVEGASをインストールして確認してみたが、Windows10だとゾンビプロセスは発生しなかった。
VEGAS PRO 17はこんな人におすすめ
- 動画編集ソフトに多額のコストをかけたくない人
- 月額課金ではなく買い切りタイプの動画編集ソフトが欲しい人
- 高機能な動画編集ソフトが欲しい人
- 操作が簡単な動画編集ソフトを探している人
- 動作が軽い動画編集ソフトを探している人
- Youtubeの人、もしくはYoutubeになりたい人
まとめ
VEGAS PRO 17は、動作が軽い、操作が簡単、高機能と三拍子揃っていてしかもキャンペーン時には破格の安さで手に入れることが可能な非常にお勧めの動画編集ソフトだ。
プロ仕様なソフトでもあり、エフェクトも豊富で、大抵の動画編集はVEGAS PRO 17だけでこなせてしまう。
操作も直感的に行うことが出来、動画編集初心者でも非常に扱いやすいソフトになっているので、動画編集をこれから始めてみたい方には、是非VEGAS PRO 17をお勧めしたい。
【公式販売サイトで最新情報をチェック】
コメント