経済・社会の様々な変化に対応し、社会の諸問題を解決し得る手段として科学技術イノベーションへの期待が高まっています。その政策形成では、客観的根拠(エビデンス)に基づく合理的で透明性の高いプロセスが求められています。当研究所は、これらの科学技術イノベーション政策に資する調査研究およびデータ・情報基盤整備に取り組んでいます。

欧米を中心とする諸外国において、政策形成において活用することを目指して、科学技術イノベーションのメカニズムを科学的に解明するための研究の促進やそれを可能とするデータ基盤の構築等の取組が進められています。我が国においても、科学技術政策から、関連する政策をも包含した、科学技術イノベーション政策への転換期に当たって、基盤となる「政策のための科学」の推進が図られるようになってきました。

第4期科学技術基本計画(2011-2015年度)では、“国は、客観的根拠(エビデンス)に基づく政策の企画立案や、その評価及び検証の結果を政策に反映するため、「科学技術イノベーション政策のための科学」を推進する。その際、自然科学の研究者はもとより、広く人文社会科学の研究者の参画を得るとともに、これらの取組を通じて、政策形成に携わる人材の養成を進める”と掲げられています。

このような背景を踏まえ、経済・社会等の状況を多面的な視点から分析・把握した上で、課題対応等に向けた有効な政策を立案する「客観的根拠に基づく政策形成」の実現に向け、文部科学省では「科学技術イノベーション政策における『政策のための科学』」推進事業を平成23年度より開始しております。

当研究所では、政府R&D投資の経済的・社会的効果の分析に資する「政策課題対応型調査研究」、科学技術イノベーション政策の形成に有用かつ活用できる「データ・情報基盤整備」について担当しています。これらの実施に当たって専門的な知見を有する研究者や専門家による助言を頂く目的で、「政策課題対応型調査研究及びデータ・情報基盤整備に関する助言委員会」を設置しています。

調査研究成果

政策課題対応型調査研究

研究開発投資の経済的・社会的波及効果に関する総合的な調査や分析を実施しています。

*「NISTEP NOTE(政策のための科学)」は、科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」に関する調査研究やデータ・情報基盤の構築等の過程で得られた結果やデータ等について、速報として関係者に広く情報提供するために取りまとめた資料です。

データ・情報基盤整備

エビデンスに基づく科学技術イノベーション政策の推進のための体系的なデータ・情報基盤の整備を進めています。

その他

上記以外で「政策のための科学」に関連する成果を掲載しています。

政策課題対応型調査研究及びデータ・情報基盤整備に関する評価報告

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