NECブランド、ゲーム向けPC再参入 24年ぶり
中国レノボ・グループ傘下のNECパーソナルコンピュータは5日、ゲーム向けパソコン(PC)に再参入すると発表した。コントローラーなど周辺機器とセットで販売することで、PCゲーム入門者が手に取りやすくした。従来のゲーム向けPC購入者の中心だった20~30代以外の層を取り込む。
机上に置いて使うデスクトップ型PC「LAVIE GX」シリーズの受注を5日から始める。NECブランドとしてゲーム向けPCを発売するのは24年ぶりとなる。コントローラーのほか、キーボード、ヘッドセット、マウスも一緒に提供する。直販モデルと店販モデルを用意する。店販の上位モデルの参考価格は30万2280円。
黒色の本体には和柄の彫りを入れて、派手すぎないデザインとした。ゲームの俊敏な操作を可能にするGPU(画像処理半導体)には米エヌビディア製のGeForce(ジーフォース)「RTX 3060」を搭載し、様々なゲームを快適に楽しめるようにした。
ゲーム向けPCの国内市場では現在、米国や台湾メーカーの製品が人気を集めており、レノボも既に展開している。NECパーソナルコンピュータの河島良輔執行役員は「ゲーム向けPCは基本性能が高く、ゲーム以外の用途で使う人も多いので、ゲームができるハイパフォーマンスPCとして訴求したい」と話した。
政府が教育向けに大量に配布した特需の後、国内PC市場は縮小しているが、ゲーム向けPCは動画配信サービスによる「ゲーム実況」の人気に伴い販売が好調だ。調査会社GfKジャパン(東京・中野)によると、2021年の個人向けPC販売に占めるゲーム向けPCの販売台数比率は8%。1%だった15年から年々比率が上がっている。