円156円台に下落、4カ月ぶり水準 日米金利差の拡大意識
14日の東京外国為替市場で、対ドルの円相場が一時1ドル=156円台まで下落し、7月下旬以来およそ4カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。米大統領と議会の上下両院の多数派を共和党が握る「トリプルレッド」が確実となり、日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いが広がった。
5日の連邦議会選で、上院に続き下院でも共和党が多数派になるのが確実となった。13日、米主要メディアが報じた。トランプ次期大統領が大型の減税、関税引き上げなどを進めやすくなり財政拡張やインフレ再燃につながるとの思惑から、米長期金利は上昇。14日の東京時間には一時4.48%台と4カ月ぶりの水準まで上昇する場面もあった。
13日発表の10月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.6%上昇と、市場予想と一致した。米連邦準備理事会(FRB)が12月も利下げに動けるとの見方が広がり1ドル=154円台前半まで上昇する場面もあったが、円買いは限定的だった。
トランプ氏は週内にも次期財務長官の候補を絞り込むとみられる。候補の一人とされるスコット・ベッセント氏がドル安を志向しないとの考えを示している点も、ドル高圧力となっている。
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