鳥取県、「手話言語条例」制定へ 聴覚障害者暮らしやすく
鳥取県は「手話言語条例(仮称)」の制定に向け、条例の内容を検討する有識者らの研究会を22日に発足させる。条例は手話をコミュニケーションに欠かせない「言語」と位置付け、聴覚障害者が暮らしやすい環境の整備を目指す。今年度中に県議会に提案したい考え。制定されれば全国の自治体で初めてという。
研究会は学識経験者、地域福祉や行政関係者ら13人の委員で構成する。条例は手話の言語としての重要性を規定し、聴覚障害者が行政窓口での相談や災害時の情報提供を支障なく受けられる環境の整備や、県民が手話に親しむための施策などを盛り込む方向。
県は2008年にまとめた「将来ビジョン」で、手話は「言語として一つの文化を形成している」と明記。県議会の本会議を手話通訳付きで中継するなどの取り組みを進めている。
14年11月には鳥取市で「全国障害者芸術・文化祭」の開催を目指している。