日経平均、1万3000円乗せ 日銀の金融緩和好感で上値追い
5日朝方の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸で始まり、3月21日に付けた年初来高値を上回り、取引時間中としては2008年8月29日以来ほぼ4年7カ月ぶりとなる1万3000円台を回復した。日銀が4日に導入を決めた「量的・質的金融緩和」を好感し、不動産株などに買いが入っている。外国為替市場で円相場が1ドル=96円台前半まで下落し、4日の米株式相場が反発したこともあって輸出関連株も買われている。
3月下旬から円相場は上昇基調となり株式相場も伸び悩んでいたが、黒田東彦日銀新総裁の下で初めて決まった大胆な金融緩和策や会合後の総裁の記者会見を受け、海外市場で円相場の下落が加速。株式市場でも上値追いが再開した格好になった。
黒田総裁は4日夕の記者会見で「現時点で必要な措置を全て講じた」と強調。市場でも黒田日銀が打ち出した「次元の違う金融緩和」が期待を満たす内容だったとの評価が広がった。事前に「大胆な金融緩和」が26日の次回会合まで先送りされるとの観測が出ていたこともあり、株式市場では買い戻しも巻き込んだ展開となっている。