親権の一時停止可能に 改正民法・関連法が成立
親による子供への虐待を防止するため親権を一時的に停止する制度を新設する改正民法と関連法が27日午前の参院本会議で全会一致で可決、成立した。親が子供に適切な治療を受けさせない医療放棄が発覚した場合などに、家裁の判断で親権を最長で2年間停止できるようになる。
新制度では父や母による親権の行使が「困難または不適当」な場合、子供本人や親族、未成年後見人、検察官などの請求に基づいて、家裁が親権停止を決める。子供への虐待などを念頭に置いており、法改正により被害に苦しむ子供を迅速に保護できるようにする。
同時に成立した関連法の改正児童福祉法では、児童養護施設の施設長などが保護した子供の福祉のために、必要な措置を取る権限を持つことができると明記。施設長が適切に教育したり、父母の同意がなくても必要な治療を受けさせたりできるようにする。