ソニー、旧本社ビル売却を発表 住友不動産に
ソニーは7日、4月をめどに東京・品川の旧本社ビル「NSビル」と4号館を住友不動産に売却すると発表した。売却金額は161億円で、4~6月期に約100億円の売却益を計上する。NSビルが位置する地域は「御殿山エリア」と呼ばれ、ソニーが世界的なメーカーに成長した事実上の「創業地」。
NSビルは1990年に竣工。2007年まで本社として家電からパソコンやインターネット接続などIT(情報技術)分野に進出していった時代に司令塔の役割を担った。現在のNSビルと4号館にはメディカル部門などの従業員約770人が働いており、6月までに現在の本社などに移る予定。
テレビ事業などの不振を受け、格付け会社のムーディーズ・ジャパンは1月にソニーの格付けを投機的水準に引き下げた。ソニーは2月初めにパソコン事業の売却や5000人の人員削減を発表しており、資産売却で財務体質の改善も急ぐ。