高知県、シラスウナギの採捕期間延長 不漁が深刻
高知県は27日、深刻な不漁に陥っているニホンウナギの稚魚、シラスウナギの採捕期間を3月20まで延長すると発表した。当初は3月5日までだった。今季は全国でシラスウナギが不漁になっているが、水産庁によると採捕期間の延長を決めたのは全国で初めて。
同県は今シーズンの採捕を昨年12月16日から許可した。ただ採捕上限量の350キログラムに対し、今月26日時点の採捕量は9.5キログラムにとどまる。昨年は3月5日の終了時で260キログラムの採捕量があった。県によると全国では8番目だった。
シラスウナギの採捕期間は12月から翌年4月までの間で各県が設定し、漁協などを通じて漁業者らに特別に許可を出す。今回延長許可を受けるには、漁協などが再度申請する必要がある。
県漁業管理課は「高知は国の指導する120日以内に対して、もともと漁期を短く設定している。今シーズンは非常事態で、県内のウナギ養殖業者の経営なども考慮して延長を決めた」としている。