“ウマ娘”で知られる藤田晋オーナーの「馬主初勝利」などを挙げて活躍したドーブネ(牡6、武幸)が、北海道・日高のヴェルサイユリゾートファームで引退後の余生を過ごすことが16日、分かった。同馬はキャピタルS17着を最後に、15日付で競走馬登録を抹消された。
ドーブネはディープインパクト産駒で、21年の千葉セリで税込み5億円超となる4億7010万円で落札された。同9月の新馬戦では武豊騎手を背に勝利をおさめ、藤田晋オーナーに馬主初勝利をプレゼント。デビュー2連勝で駒を進めた朝日杯FSでも7着と健闘した。同世代にはイクイノックス、ドウデュースなどがいる。古馬となってからは重賞勝利こそならなかったが、リステッドで2勝を挙げた。
受け入れ先となるヴェルサイユリゾートファームの岩崎崇文社長は「もともと引退したら預かってほしいという話があり、藤田さんも最初の馬で思い入れがあって、余生をゆっくり過ごさせてあげたいということでした」と経緯を明かした。
今後は今月中に同ファームへ移動し、馬の状態を見ながら乗馬のリトレーニングを行う予定。のちには同ファームでの見学も予定しており、乗馬競技会への参加なども見据える。「ファンもたくさんいる馬ですし、まだまだ若いですから。ファンの方にはこの機会を通じて競馬だけでなく、馬術などにも興味を持ってもらい、試合なども見に来てもらえたらと思います」。北の大地で、ドーブネの第二の馬生がスタートする。