首都圏情報ネタドリ!
- 2024年9月13日
自動車盗難防止 装置やGPSなど対策は 元千葉県警 森雅人さんに聞く 広がるCANインベーダー使った手法とは
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自動車の盗難事件が相次いでいる首都圏。
特に千葉県内で事件が多発している理由や、犯行グループが悪用した「ヤード」と呼ばれる施設について前編の記事で追跡しました。
自動車の盗難を防ぐために私たちにすぐできる対策や、有効なグッズについて、元千葉県警の森雅人さんに聞きました。
盗難車の行方や「ヤード」悪用の実態を追跡した「ネタドリ!」は見逃し配信で↓
自動車盗難を防ぐための対策は
千葉県警の元警察官で、自動車盗難の捜査にもあたっていた森雅人さんによれば、まず簡単に取り組めるのは、センサー機能を搭載した防犯カメラや、ハンドル、タイヤロックなどです。
盗難されても追跡できるよう、GPSの装置を車内に設置する手法も有効だといいます。
最近の手口として多いのは、CANインベーダーを使った手法。
「CAN通信」と呼ばれる車の電子制御システムに侵入。
車のキーなしにカギを開けてエンジンをかけ、早ければわずか数分で盗みだしてしまうケースが多いのですが、そうした手口には、自動車メーカーとは別系統のセキュリティをつけるという手段があります。
対策を組み合わせることで、盗むのに時間がかかると思わせることができて効果的です。
地域でできる対策も
個人で車の盗難を防ぐことに加えて、地域住民による防犯対策を進めている地域があります。
千葉市では、住民が防犯パトロールをおこなっています。
自動車盗難や空き巣が相次いだため、不審な人物や車がいないか目を光らせています。
山王町西町内会 会長 蒲生忠由さん
「空き地で夜に車の中に乗っている人がいたら、おかしいと思わなきゃいけないですね」
参加者の中に外国人の姿がありました。
車の解体などをおこなう「ヤード」を経営する外国人たちも、盗難防止など地域の役に立ちたいと参加しています。
一緒に交流して防犯パトロールをすれば、お互いの文化がなじんでいけるかなと思い参加しました。
さらに、定期的に警察官を招いて講習会を開き、地域全体の防犯意識を高めています。
蒲生さん
「犯罪をこの町から締めだそうと、犯人が嫌がることを一番やりましょうということをスローガンにして防犯活動をしています」
自動車の盗難を減らすためには、都道府県単位だけでなく国レベルの対策が必要だと、千葉県警の元警察官、森雅人さんは語ります。
千葉県警 元警察官 森雅人さん
「いまの自動車盗難はただ目先の盗難ではなく、グローバルな組織犯罪であることが多いです。
警察は県域を超えて連携したり、輸出など流通に関しては税関と連携したり、これまでに以上に関係機関が横の結びつきを強めて対策に当たる必要があると思います。
県単位で条例を作っても、条例のない地域に移動して犯行を行うケースもあり、盗難防止の効果は十分ではありません。犯罪の規模を鑑みて国レベルでも議論を進めて、規制の立法化が必要だと感じています」
<前編の記事>
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