ニュース速報
ワールド

ロが電力インフラに大規模攻撃、「非人道的」とゼレンスキー氏

2024年12月25日(水)20時11分

12月25日、 ロシア軍はウクライナの電力インフラや東部の都市を巡航ミサイルや弾道ミサイル、ドローン(無人機)で攻撃。ゼレンスキー大統領はクリスマスの日の「非人道的」攻撃と非難した。写真は同日、ロシアの攻撃を受けたドニエプロペトロフスク州の現場で撮影。ウクライナ当局提供(2024年 ロイター)

[キーウ 25日 ロイター] - ロシア軍は25日朝、ウクライナの電力インフラや東部の都市を巡航ミサイルや弾道ミサイル、ドローン(無人機)で攻撃。ゼレンスキー大統領はクリスマスの日の「非人道的」攻撃と非難した。

当局者によると東部ハリコフでは少なくとも6人が負傷し、ドニエプロペトロフスクで1人死亡した。

ハリコフ州では気温氷点下の中50万人が暖房が止まった状態に置かれ、首都キーウなどで停電が発生している。

ゼレンスキー大統領は「(ロシアの)プーチン大統領はわざとクリスマスを攻撃の日に選んだ。これ以上非人道的なことがあるだろうか」と批判。弾道ミサイルを含む70発以上のミサイル、100機以上の攻撃ドローンが使われたと指摘し「標的は我が国のエネルギーインフラだ」と述べた。

ウクライナ軍は25日、ロシアの巡航ミサイル発射を受け全国に警戒警報を発令。東部、中部、南部、西部でミサイル飛行の情報が報告された。夜間から朝にかけてロシアのミサイル59発とドローン54機を撃墜したという。

ハルシチェンコ・エネルギー相は「(ロシアが)電力部門に大規模な攻撃をしている」とし、電力会社が影響を最小限に抑えるため送電を制限しているとフェイスブックで述べた。

民間最大手のエネルギー会社DTEKは、発電施設が攻撃を受け設備に大きな被害が出ていると明らかにした。「ウクライナのエネルギー部門への大規模攻撃は今年13回目で、当社施設への大規模攻撃は10回目となる」と述べた。同社は11月17日の大規模ミサイル攻撃ではほぼ全土で最長8時間にわたり緊急停電を実施した。

駐ウクライナ米国大使のブリジット・ブリンク氏は、自宅でクリスマスを祝っている人々やエネルギーインフラにロシアが大量のミサイルやドローンで攻撃したと指摘し、「ロシアは冬を武器にしている」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは157円前半でもみ合い、材料難で膠

ビジネス

日航、システム障害が復旧 顧客情報の流出なし

ビジネス

焦点:日産との統合、ホンダから漏れる本音 幾重のハ

ワールド

台湾総統府、中国との有事想定した初の机上演習
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3個分の軍艦島での「荒くれた心身を癒す」スナックに遊郭も
  • 2
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシアの都市カザンを自爆攻撃
  • 3
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリスマストイが「誇り高く立っている」と話題
  • 4
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命を…
  • 5
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 6
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 7
    韓国Z世代の人気ラッパー、イ・ヨンジが語った「Small …
  • 8
    ウクライナ特殊作戦による「ロシア軍幹部の暗殺」に…
  • 9
    中国経済に絶望するのはまだ早い
  • 10
    9割が生活保護...日雇い労働者の街ではなくなった山…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 4
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 5
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 6
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 7
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 8
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 9
    9割が生活保護...日雇い労働者の街ではなくなった山…
  • 10
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 7
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 8
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 9
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
  • 10
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中