インターネットに関わる人は、新しいテーマを捕まえていくことには熱心だが、後ろを振り返ったり歴史を論じることはあまりないように感じる。そもそも、歴史自体が浅いということもあるが、「昔話」自体がどこかタブーとされる空気感もあるのだろうか。
一般化されてもう20年を過ぎたし、その流れを1人のユーザーとして見ていると、大きなうねりがあるんだなと思う。
最近気になるのが、ネットで花開いた(かのように見えた)「テキスト」文化がどうなるのか?ということだ。テキスト、つまり文章を綴り、それを味わうということはネットの黎明期にはもっとも当たり前のことだった。
というより、技術的な制約があって、テキストくらいしか楽しみようがなかった。通信速度は遅く、コストは高い。「テレホーダイ」とかいう不便なサービスが通用していたのだ。
そして、みんなが文章を書くようになった。これは、結構画期的なことだったと思う。
というのも、僕が若い頃、というかその前からずっと「最近の人は文を書かない」と言われてきたのだ。「なんでも電話で済ます」というわけで、私的に手紙などをやり取りするのはとうの昔に「趣味人」の領域になっていた。
まずはメールが広まった。最初は社内連絡が中心だったが、やがて携帯メールも普及する。掲示板は賑わって、さまざまなコピペも生まれる。いわゆる「テキスト系サイト」も増えた。 >> ネットの「テキスト文化」は衰退してしまうのか?の続きを読む