ゴミとして収集された『空きビン』はその後どうなるのか?、という疑問がありました。
神奈川県綾瀬市の資源ごみの収集所を見てみると、かなり細かく分類していました。
ビンの分別は、全部で4種類。
「生きびん」と呼ばれる一升瓶やビール瓶などのメーカーにそのまま戻し再利用される瓶。
その他は、大きさにかかわらず、「透明」「茶色」「その他」の3種類に分けられる。
ちなみに、ビンのキャップは上のスチールとプラスチック部分で収集日が違うので分けて出します。
東京23区で、資源ごみの分別の種類が最も多いのは文京区が15種類。
神奈川県綾瀬市は、それを上回る19種類で、
小型家電(掃除機やトースターなど)、金属(フライパンやハサミなど)、衣類など、一般的には資源ごみとして収集しないものもリサイクルしている。
「綾瀬市リサイクル協同組合」は、市内3万4千世帯から出る資源ゴミを収集・分別する施設。
こういった分別所は、全国に約1000ヵ所はあります。
リターナルビン
分別所でビンの仕分けをしている途中、「R」というマークがついたビンが出てきました。
ビンの種類は大きく分けて「リターナルビン」と「ワンウェイビン」の2種類。
このリターナルビンは、分厚く頑丈なもので、何度も洗ってそのまま再利用します。
洗浄マシン
洗剤の入った水で、ビンの内側と外側を20分かけてキレイに洗浄。
その後、ラベルが付いていても、ふやけていて簡単に剥がれます。
そして、見事にピッカピカになりました。
こうして、工場で洗われた瓶は、各メーカーや酒蔵に買い取られていきますが、ラベルを剥がすとどのメーカーか区別がつきません。
実は、繰り返し使えるリターナルビンは、各メーカーが共通で使いまわしていて、毎回同じメーカーのお酒が入るとは限りません。
こうして、飲み物が入れられ、再びお店並びます。
ワンウェイビン
比較的薄く、一度使うとビンとしての役割を終える「使い切り」。
ワンウェイビンは、違う製品に変わっていきます。
市から集められたある日のワンウェイビンは1.5トン。
空きビン加工会社さんが引き取られ、細かく砕かれて「カレット(ガラスくず)」と呼ばれるものになる。
そのカレットは、ガラス製品の加工工場で1200度で溶かされ、綿アメと同じような作り方で、ガラスが綿になっていました。
小さな穴が空いた釜が回転する事で、外に飛び出し冷やされて糸状になっています。
これが「グラスウール」として断熱材となります。
他にも、空気の層を多く含むグラスウールは、音も吸収するので、軽い吸音材として静かさが売りのエコカーにも採用されています。