大音量「バカ放送」で騒音性難聴の危険、救急車の10倍でも東京メトロは改善拒否
銀座線の溜池山王駅。携帯用騒音計が96.5dBを指した。 |
◇大音量『バカ放送』歓迎の日本人
私は京王相模原線「橋本」駅から東京メトロ銀座線「溜池山王」駅まで、通勤に2時間もかかりますので、毎日、幼稚な内容の構内放送や車内放送にイライラしていました。
立っている満員電車の天井からバカでかい音量で「忘れ物をしないよう十分ご注意ください」だとか、駅に止まるたびに「無理なご乗車はおやめ下さい!!」「駆込み乗車はおやめ下さい!!」を片道だけで何十回も聞かされ、気が狂いそうでした。
あまりにも内容がくだらなく、ヨーロッパの鉄道ではもちろん、世界でもこんなバカげた放送をしているのは日本だけです。
ところが、哲学者であり作家でもある中島義道氏の『うるさい日本の私』(新潮社刊)に書かれている内容を読むと、驚くことに、大多数の日本人が、この大音量『バカ放送』を歓迎しているのだと言います。
つまり、いくら電鉄会社に抗議しても多数決で負けてしまうのです。
佐々木ヴァイオリン工房のドイツ・ヴァイオリン製作マイスター 佐々木朗さんともメールをやりとりしました(参照:「騒音大国日本 ~ これからの日本人の耳は大丈夫なのか」)
◇騒音計で実測、上野駅は救急車の10倍
携帯用騒音計を持って、都内の駅の発車ベル、アナウンスを測定。 |
以前から「特にうるさい」と思っていた京王線「多摩センター」駅、JR東日本「上野」駅、東京メトロ「溜池山王」駅で実測してみると、なんと100dBを超える駅もあったのです。100dBというと、救急車に近い音量(90~120dB)です。
車掌の放送(立っていると85dBくらい)については、通常会話の音量60dBと比較して、「300倍も大きい」と表現すると、大きさがピンと来るかもしれません。
■参考:Victor HP 音の単位デシベル
デシベルは、地震のマグニチュードや、星の等級(1等星は6等星の100倍明るい、1等星は2 等星の2.5倍明るい)のようにlog (対数) で定義されますので、10デシベル大きいと10倍音量(エネルギー)が大きくなります。救急車のピーポー(20m前方で)は 90dB(100dB-10dB)です。
つまり、「救急車の10倍」という表現は、「音量(エネルギー)が10倍大きい」という意味です。救急車のサイレンの音量(90~120dB) の下限(夜間90dB、昼間95dBにしている車が多いとのことである)の10倍(90dB+10dB=100dB)という意味です。
大阪府立公衆衛生研究所の「公衛研ニュース No23 平成16年1月」に騒音性難聴の解説があります。また、日本産業衛生学会 ・許容濃度等の勧告に80dBから100dBまで、1dBごとの許容暴露時間があります。
85dB の 時間暴露の許容基準は、8時間 88dB の時間暴露の許容基準は 、4時間 91dB の時間暴露の許容基準は 、2時間 94dB の時間暴露の許容基準は 、1時間 97dB の時間暴露の許容基準は 、30分 100dBの時間暴露の許容基準は 、15分 |
とあり、3dB 上がるごとに時間暴露の許容基準は半分になります(参考:デシベルの定義 10log2=3より。なおlogは10を底とする常用対数)。また、1992年10月1日に旧労働省が策定した「騒音障害防止のためのガイドラインの策定について」(基発第546号)を見てみても、85dB以上の暴露に注意を呼びかけています。
私の地元駅である京王相模原線「橋本」駅は 88dB、京王線「明大前」駅は 90dB、「京王多摩センター」駅に関しては、新宿方面は85dBであるのに橋本方面は101.4dBもありました。
この測定結果を踏まえた改善要望を京王電鉄のHP「ご意見・ご要望」に申し入れてみたのですが、回答もなく無視されました。
ところが、関東運輸局に苦情を言った途端、その日のうちに85dBに音量を下げたのです。たまたま1月21日夜、小田急多摩センター駅と京王多摩センター駅の音量を比較のため測定に行ったところ、京王多摩センターの駅員が「きょう本社から指示があってすぐに下げました」と言ったのを聞いて初めて知りました。ホームに行って測ってみると、86dBに下がっていました。京王電鉄や関東運輸局からは連絡はありませんでした。
ちなみに、小田急多摩センター駅には「発車ベル」はありませんでした。そもそも「発車ベル」の存在理由がないのです。
◇JR東日本会長に騒音公害を直談判
一方、JR東日本に関しても、「上野」駅の複数のホームでいくつかの発車ベルを測ると94.2dB ~ 101.6dB でした。「新宿駅」の発車メロディーも96dB ・96.8dB、「新大久保」駅の発車ベルは97.3dB、「町田」駅(横浜線)のアナウンスは91.2dBでした。
ところが、JR東日本の場合、「上野」駅の現状をHPから伝えようが、関東運輸局(国土交通省管轄で、運輸・交通に関する業務を行っている地方運輸局)を通そうが、「1利用客がたまたま不快に感じた些細な問題」と捉え、関東運輸局に対してもいいかげんな回答しか返してきませんでした。
これに頭に来た私は、手元にあった10年前の東大同窓会(東京銀杏会)名簿にJR東日本の大塚陸毅会長の自宅住所・電話番号を見つけ、引っ越ししているかもしれないものの、「ダメ元」でかけてみたところ、会長は不在でしたが、奥様が丁寧に話を聴いて下さり、伝言もしてもらいました。
すると翌日、今まで無視し続けてきたJR東日本から、次のような「掌返し」のメールが届いたのです。
いつもJR東日本ならびにJR東日本ホームページをご利用いただきましてありがとうございます。このたびのご意見につきまして、以下のとおり回答させていただきます。 2007年12月4日にご投稿いただいたご意見を受けまして、上野駅及び他の駅のホームの放送の音量について弊社にて調査をいたしました。その結果、上野駅は他の駅に比べて音量が大きいことが確認されました。ホームにおけるお客さまの安全確保の観点もあわせて詳細を調査し、音量が不必要に大きいと判断された場合には音量を下げる方向で検討しておりますので、 何卒ご理解賜りますようお願いいたします。 このたびは、貴重なご意見ありがとうございました。今後も、みなさまに愛され、親しまれるJR東日本をめざしてまいりますので、引き続きご愛顧賜りますようよろしくお願い申し上げます。 東日本旅客鉄道株式会社 お客さまサービス部 TEL 03-5334-1111 (平日9時20分~18時) |
(上)関東運輸局鉄道部から1月30日に届いた回答。 (下)東京メトロからの「現状のままとさせていただきたく考えております」という回答。 |
次に東京メトロの銀座線「溜池山王」駅・「虎ノ門」駅、日比谷線「広尾」駅などを計測したところ、またしても95dB~100dBという数値。丸ノ内線の「新宿」駅から「赤坂見附」駅までは概ね85dBでした。
そこで、東京メトロに対してもHPと関東運輸局から改善要求を伝えたのですが、なんと東京メトロはぬけぬけと次のような文書をPDFファイルにて関東運輸局に送って来たのです(画像参照)。
「弊社ホーム案内放送の音量につきましては、スピーカーからの距離、列車走行音等を勘案し、最も聞こえにくい箇所においても、お客様に明瞭にお伝えできるレベルで設定することを基本としており、現地調査の結果からも、お客様ご案内の関係上、現状のままとさせていただきたく考えております」
以前、このサイトに掲載された「東京メトロ銀座線のアスベスト放置」も読みましたが、この会社の腐りきった体質は 旧国鉄なみです。2000年3月8日の日比谷線脱線事故を自社HP「沿革」にも載せず、何の反省もしていません。梅崎壽社長は元運輸事務次官であり、天下り社長であることも問題です
この先は会員限定です。
会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。
- ・本文文字数:残り2,065字/全文5,367字
都内の発車ベル・アナウンス音量を測定。東京メトロ168駅中91駅を測定。
公式SNSはこちら
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
“騒音性難聴”
毎日煩い内包装には困ってますよね。。。
駅構内の怒号のようなアナウンスは最早名物。うるさいか、うるさくないかは感じる人次第。
facebookコメント
読者コメント
ここ数年で酷いのは車内放送大音量で「間もなく電車が動きます!!駆け込み乗車は尾おやめください!!」と放送する小田急線.そんなのホームで放送すればいいのに、車内にいる人たちに毎回騒音によるストレス与えてどうするのでしょうか??自衛するしかないのでしょうか。前使っていましたが、ウォークマンのノイズキャンセリングはかなり効果的です。
すべて100パーセント同感です。私はどうしても地下鉄や電車に乗らなければならない時は次のような手段を用います。1.シリコンの良質の耳栓を耳に入れる。2.その上に密閉型のイヤホーンをつける。3.イヤホーンを通じて滝の音を録音したIPODを聞く。滝の音でなくてもいわゆるホワイト・ノイズと呼ばれるものをインターネットからダウンロードしてもよいでしょう。
まったく同意します。騒音アナウンスが誰に何の得があるのか不明である上、なぜ改善しないのかも不明。日本人には震災の行動から相当の教養と民度が備わっていることが実証されたにも関わらずバカ扱いされている気分です。
駅のアナウンスや発車メロディが乗客に注意を与える目的とすれば、今の放送の仕方は「始終」であることが逆に乗客の注意力を減ずる効果になる。「始終」「繰り返し」同じアナウンスとか発車メロディを行うことが、その目的とする乗客への注意喚起を著しく損なう結果となっていることに、運輸事業者は気づくべきだ。
言いたいことはわかる。が、多数決を数の暴力であるかのようにすり替えたり、ほかの国と違うから日本は間違っているというような自分に都合のよい詭弁が多いことと言葉遣いの汚さからたんなる筆者のワガママであろうという結論しか出てこない。もう少し冷静かつ公平で広い視野をもつように成長していただきたい。
田中忠敬先生とまったく同感。タバコの問題と同じで、私は伏流煙が耐え難いのですが喫煙者はそれに気づいていない。また大勢の日本人は「タバコ吸っているのはなぜ悪い?」とおもっている
バス、電車で長距離を何回も乗り換えする人間です。ひとつひとつのアナウンスの累積は、生き物の許容量を超えていると思う。なぜあそこまで大音量にする必要があるのか。
ひっきりなしの車内放送にプラスして、バス内の宣伝放送、エスカレーターではベルトに掴まれの電子音放送、さらにJRのお得な割引切符の宣伝放送があるのだから。
もちろん耳栓と、高機能ヘッドフォンは手放せません。
Chicago Tribune のYates 記者が、「日本は世界で一番うるさい国だ」と書いている。
私も何度か改善要望の
メールをした事がありますので興味深く拝見しました。
正直現在の状況は限度を
超えていると思います。
またやたら「ご注意」放送が多いですが、転落防止等の安全対策は無視されたまま、乗客の注意力に頼った
事故対策に問題は無いのでしょうか?
難聴者にとって「大音量」は「親切ではなく迷惑である」ことは日本耳鼻科学会や、難聴者の団体である「全難聴」も認めている。そのあたりの詳細が書いている続編(795)を、会員になってよく読んでから書くように。
田舎からタクシーで出て来いってのは失礼な話ですよ
それよりも、そんなにうるさいなら田舎から出てくるなっていうのが親切ってもんです
別に大音量を歓迎しているわけではないがこの記事には本当に大音量を心配しているという優しさや切なる思いが微塵も感じられないです。大音量の同様に相手を執拗に攻撃しようという言葉の暴力で不快な気持ちになりました。もう少し、ご自分の主張をされるのならお書きになった後にしっかり読み直されてはいかがでしょうか?
関西は東京よりひどいですね。大阪の地下鉄はまったく最低です。
是非とも大阪、新大阪もお願いします。
耳元で大声出さないと聞こえないレベルの大爆音で、
(まもなく来る+もうすぐ来る+ホームに入ってくる+
出発する+ドア閉める+駅員アナウンス)×ホームの数
が襲ってきます。
騒音であり公害であるのは誰もが認める事実
少なくとも俺は1回も思ったことないねえ
そうやって押し付けがましく書くと荒れるからやめた方がいいと思います
>諜報員さん
私は「構内放送よりも」とコメントしました。気にするほうがおかしい、などとは微塵も思っていませんし書いてもいません。騒音であり公害であるのは誰もが認める事実でしょう。私も捻くれたコメントの仕方をしてしまいましたが、言いたいことは、静かな放送を求めるならば、それ相応のユーザーにならなければならないのではないか?ということです。
今日、初めて銀座線「溜池山王」駅に降り立ちました。天井も低く、小さなホームに流れるアナウンスにはホント、ビックリ!。頭蓋骨に響きました。1回聞いただけで、すごいストレスを感じました。
ところが、同じ溜池山王でも、南北線のアナウンスは銀座線ほど大きくないのです。あれは一体どういうことでしょう? 南北線のアナウンスは普通の音量なので、あまり気になりませんでした。
敬愛する中島義道大魔神は対立を大切にせよという。「じゃあどうすればいいんだ?」からいきなり「うるさい黙れ」の世界に飛ばず、ささいな違いをゆっくりと忍耐強く確認し合えと。耳障りな携帯電話を追放したのは、そんな対話の比較的まともな事例ではなかったか。こんなこと気にする方がおかしいと思いつつ、気にする人間の気持ちをわかろうと努め、対話を継続するんだな。で、溜池山王には住めません。さあ、次の議論は?
構内放送よりも、携帯電話での会話のほうがよっぽど耳障りです。付けすぎた香水の臭い、酷い加齢臭。吐き気を覚えますよ。この問題と同じですよ。他人に何言われたところで「じゃあどうすればいいんだ?」「お前には関係ない」「うるさい黙れ」。自分は悪くないとばかり主張する。会社も国民もお互い様だろと。
寒すぎる冷房、暑すぎる暖房、鼻につく芳香剤、形ばかりの接客、セクハラ、パワハラ、うつ、発達障害…。当事者がそこはかとない違和感や不快感・苦痛を覚えても、抗議集会を開いたり、住まいや職場を変えるたり、裁判に訴えたりすることまではなかなか。だからストレスは無限大になるわけで。バカ放送も、古き良き昭和の車内に充満していたタンやツバ、ゲロ、小便、タバコのように消えてなくなることを祈ります。
今日は久し振りに西武線の電車3本に乗りました。JRと同じく自動車内放送(ただし、日本語のみ)はありますが、音量はさほど大きくないし、発車メロディーも比較的単調なもので、けっして耳障りではなかったのです。名前のごとく非日本人ですが、けっして外国と比べているのではなく、あくまで日本の中でしか比較していません。鉄道会社がみんな西武鉄道のようでしたら、あまり文句は言いませんが。
東京メトロの現業社員は、高卒40歳で給与1000万円です。うらやましいです。
(No.3)こうした音についての身近でミクロな問題が、実は、薬害エイズ・肝炎問題やアスベスト問題、果ては米軍基地再編成問題から憲法改悪問題にまで結びついてくることが理解できなければ、私たちはいつまでも愚民のままにとどまることでしょう。
(No.2)今の腐り果てたわが国の現状を作り上げているのです。
あるいはまた、無能で腐敗した政治屋たちを糾弾し、教育の荒廃を嘆いているつもりの人々も、この著者が提起しているような音の問題を「とるに足らぬこと」と考えてしまう単細胞的というか、近視眼的というか、不思議な視野の狭窄現象が見受けられます。井の中の蛙かな。(No.3に続く)
私たち日本人は、いにしえより、おかみから、ああせよこうせよという指図を受けることが好きでした。また、島国米作文化の中で、以心伝心の文化を作り上げ、和をもって尊しとなすスローガンをかかげてきました。おかげで、自分自身によほどの利害関係がない限り、不正を見ても、多少の不快を感じても、知らん顔。このむっつりと押し黙って何もしない「善良なる」大衆が、
(No.2に続く)
一時期、電車ホームでの騒音公害が問題視されて、発車ベルがメロディーになったりしましたよね。その後改善どころか全体としては悪化しているのでしょうか。自己防衛で済まさずに行動を起こした記者に拍手。社会の声を大きくしたいものです。
東京メトロは、この定量的な検証を伴う意見にもっと耳を傾けるべきですね。しかしこの調子では解決の目は薄そう。当分は、耳栓常備とかスピーカーの真下を避けるとか、自衛で何とかするしかなさそうです。
本当に上野駅はアナウンス以外にも発車ベルの音が大きい。この記事を見る前から感じてました。
男性のがなり声はやめてほしい。
上野駅で救急車の10倍なら、浅草だと20倍くらいでもいいと思いますよ。なぜそんなに日本は大音量なのか、教えて頂けると嬉しいです。理由があると思うので
外国にも聴覚障害者がいて、電車に乗っていますが、大音量の放送などしていません。補聴器をつければ、60dBでも十分聞こえます。
私は難聴なので、これぐらいの音が無いと困るんですけど、
障害者は電車に乗るなってことでしょうか?
これは気がつかなかった。こんな隠れた問題を指摘した記事は初めてみました。音量が大きければ安全ってわけでもないですよね。
大音量の原因を探る時、会社からもっともなリクツを聞かされて終わったり、日本文化論のようなものに拡散したりすることだけは避けたいものです。『うるさい日本の私』『〈対話〉のない社会』(いずれもハラキリ侍・中島義道著)を読んでから考えませんか。圧力のかけどころがわかれば、ウソのように事態が改善するはずです。さしあたって補聴器を利用している方、突然飛び込む大音量に苦痛や不都合を感じたことはございませんか。
アナウンスの有無に関わらず駆け込み乗車はなくならないでしょ。だって誰も放送なんか聞いてないんだしw
ただうるさいだけ。ただの騒音。はっきり言って公害。
ここに書き込みをしている方は、駆け込み乗車やドアが閉まりかけてからの無理な乗車は絶対していないんでしょうね。
朝ラッシュ時にホームで2時間ほど観察をしていれば分かりますが、車両間の移動や、ドアが閉まりかけてからの無理な乗車が多いです。
過剰な放送は、仕方ないのではないでしょうか。
そもそも海外の空いてる電車との比較に、意味がないと思う。うるさいのは確かだけどさ。
海外の場合は駆け込みやめろという前に、ドア無理やり締めちゃうよね。それが怖くてみんな無理な乗車ををしないわけで、トレードオフじゃないかな。
以前、地下鉄東西線日本橋駅のホームに立ったとき、突然の大音量放送に驚きました。ちょうどスピーカーの真下だったのです。ビリビリと体に震動がくるほどでした。ここまでの音量は必要ないのでは・・・と思ったことでした。
地下鉄の放送音量の被害者の方々には同情せざるをえません。でも残念ながら、外国人利用者も含めて、大多数の人は気にならないのでしょう。私はこの国に生まれなければよかったと思っています。この文化騒音はそうした気持ちになる原因の一つです。東京メトロに限らず、私はうるさい放送が流され、携帯電話を使う乗客がいる電車に乗るのが本当に苦痛です。
記憶がかなり曖昧ですが、まだ営団地下鉄の名称だったころに、「営団は静かな駅を目指します」のような言葉を掲げて、発車ベル(あるいはアナウンス)の音を下げていたように思います。
そのことを知って「さすが都会の鉄道会社だ」などと当時は関心していたのですが、いつのまにかうるさい状態に戻ってしまっていますね。
今回の記事を読んで、東京メトロの対応に驚きました。
私も、京王線「多摩センター」駅を良く利用します。小田急「新百合ケ丘]駅で乗り換えていきますが、この駅もすごい。下肢がやや不自由で杖をついていますので、耳を塞ぐのにやや時間がかかります。何とも地獄の駅です。皆さんは耳栓をしていられるのでしょうか.涼しい顔をされています。私は特に耳が良い方ではありませんが、この苦行に堪えて生きて行くのが、良き日本人の姿なのか。
溜池山王駅の現状を確認しました。初めは音量はそれほど高くないと思ったが、スピーカーの真下へ移動した途端に凄まじい音量のアナウンスに晒され、発車ベルも頭に穴を穿つような感じでした。この駅の天井が低いので下向きのスピーカーからの音はあまり広がりません。ホームのどこに立ってもアナウンスが聞こえるように音量が設定してあるとのことですが、スピーカーを横向きのものにすれば音が広がるので音量を抑えられる筈です。
記事を読んで、スカッとしま
した。こんな状態を放置して
いるのは、先進国では日本だ
けです。
騒音がひどいのは、駅だけで
はありません。最近ではどの
店に入っても、常時大きな音
で音楽が流れていて、静かな
所など皆無と言ってもいいか
もしれません。民度の低さを
疑います。
職業柄、講演会や演説会を聞く機会が多いのですが、PAの音が必要以上に大きいことが多く、文句を言って下げてもらうことが少なくないです。
しかし、地下鉄の騒音の中でのアナウンスは、そうとう大きくないと聞き逃すので、やむをえないと思っています。
でも、耳の位置で90dbを上限にすべきでしょうね。
少なくとも通勤時間帯は、お決まりの車内放送は止めるべき。私も通勤中の特急さざなみ1号で、駅に着くたびに鳴る大音量のチャイム音に悩まされている。耳栓付けても耐え難いので、一度JRに抗議したが改善されず。田中さん、ぜひ音量を測ってください。
いつも東京メトロ有楽町線に乗る者ですが…。アナウンスがうるさすぎて友達との会話も聞こえないほどなのでなんとかしてほしいです。
「現地調査の結果、現状のまま…」「引き続きご愛顧賜りますよう…」って、中島義道大先生の長きに渡る奮闘虚しく、議論したがらない体質は相変わらず。やんちゃに広がる全面禁煙と、とことんオレ節の車内放送。両者は表裏一体で、リクツを嘲笑い得体の知れないチカラに弱い鉄道会社(だけじゃないけど)の象徴でしょう。駅と車内からケータイとタバコを追放したチカラの共通点、それがバカ放送問題解決のヒントになる、はず。
冷静に客観的に見れば、素人目に見ても日本の鉄道のアナウンスは馬鹿げていて無駄に大音量でしつこすぎ。
あれを正常だと感じている人は正直キチガイだと思う。
記者からの追加情報
会員登録をご希望の方は ここでご登録下さい
新着のお知らせをメールで受けたい方は ここでご登録下さい (無料)
私の「海外視察」の経験上 (本当は別の目的で行ったのですが・・・)、欧米の地下鉄には発車ベルはもちろん、駅名以外の放送はありませんでした。
1992年、マルセイユ・パリ・バルセロナに行った時も、地下鉄で発車ベルはもちろん、駅名以外の放送はありません。
1995年、ワシントンDCの地下鉄も、発車ベルも駅名以外の放送もありませんでした。
2002年、北京の地下鉄も静かでした。発車ベルも、駅名以外の放送もありませんでした。
2006年、マドリッドの地下鉄を見てきた時には、2016年のオリンピックを誘致するため急ピッチで工事が進められており、一部区間は工事中はバス代替輸送をしていました。マドリッドの地下鉄には車掌が乗っていません。発車ベルがないのはもちろんのこと、次の駅名・乗換えの自動放送のみでした。
2007年、ウィーン・ブダペスト・プラハ・ベルリンで地下鉄に乗りましたが、駅名以外の放送はありませんでした。発車ベルもありませんでした。
今回の測定条件の明確化を指摘されましたので、お伝えします。
◆測定方法:スピーカー直下、ホームより1.5mの高さ。ただし、スピーカーが横向き、または斜め下向きに設置されている場合は、ホームから1.5mの高さで最強点と思われる直下から1から2m 水平の場所にて測定。
◆測定モード:MAX HOLD 最大値 (発車ベルは音量が一定なので平均値と同じ値)
◆スピーカーの選定:原則として、東京メトロ全168駅で測定者が「乗り合わせた」ドアから最も近いスピーカー。駅によっては、両方面の複数のスピーカーで測定。
(2008年2月20日追記)