NTTドコモ 現場は危機感あるけれど
Baa 優良企業予備軍 (仕事3.0、生活4.7、対価3.2) |
- Digest
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- トップは楽観論、現場は価格志向に危機感
- 英仏・韓国の1.5~2倍
- 事務連を実行するのが支店
- 新人研修で6ヶ月間、ショップで働く
- 支店は個人向けが中心
- ショップの粗利は1台で9千円
- 詳細な個人情報を徹底活用
- メーカーとの共同開発に特徴
- 4年目の夏に全員が異動
- 「社内公募の異動者は、見たことがない」
- 自宅で仕事はできない
- 豪勢な夕食代まで出ていた!
- ずっと「エキ3」の人もいる
- 政治的配慮も入る評価
- 切られるとしても上から、という安心感
- 「NTT出身者は、いないほうがいい」
- 主査が現場モチベーションのキーマン
- 360度評価を毎年、実施
- 若手強制参加の社内駅伝大会も
- 「これ以上、残業しないで」
- 有休を捨ててはいけない
- 支店営業担当の一日
トップは楽観論、現場は価格志向に危機感
現場が楽観視していないのは、もちろんソフトバンクが買収したボーダフォンの新規参入のことだ。「毎月の社内向け広報誌で社長や取締役が発言しているのを見ても、『ソフトバンクは1兆円以上の借金をして買ったのだから、まずは借り入れを返してからシェアアップのプランに手をつけるはずだ』という楽観的な説明ばかりなんです」(同)。
11月の番号ポータビリティー解禁と、それに合わせたソフトバンクの参入を控え、ドコモは喫緊の対応を迫られる時期にある。通常、トップは社員に対して危機感を持たせるものだが、半年を切った今でも「(ソフトバンクは)それなりの考えがあって買ったのだから」という一部現場の思いとは異なり、社内は相変わらずノンビリしているという。
「価格を安くしたときの反応、上がり方はすごいので、毎月のプランが安くなったら、もっと反応はいいはずです」(同)。実際、ドコモ自身、2005年11月に基本使用料が「ファミリー割引」と組合せて最大半額になる「新いちねん割引」を開始して以来、解約率は低下した。2006年3月期は、契約者数に占める解約者の割合を示す「解約率」が0.77%と0.24ポイント低下し、過去最低水準まで低下している。
英仏・韓国の1.5~2倍
左:04年9月24日朝日新聞 「ユーザーの声は、圏外ですか。」
右:04年9月6日朝日新聞 |
現場が恐れる低価格攻勢は、ほぼ規定路線と言ってよい。孫正義は、2004年9月、2回にわたる全面意見広告を全国紙に掲載。そこでは、各国の携帯電話料金のデータをグラフで示したうえで、こう述べた。
「皆さまは、日本の携帯電話の利用料金が、アメリカ、イギリス、フランスなどの主要国の中でも特に高いことをご存知でしょうか。日本で一人あたりが携帯電話会社に支払っている料金は、アメリカに比べますと月額で約1000円から約2300円程度、英仏や韓国と比べますと約1.5~2倍も高いのです」
そして、かつて「ヤフーBB」の参入で、一気に約5分の1に引き下げ、世界一安い価格にしたADSL接続サービスも例にあげつつ、「私たちソフトバンクグループには、このとりわけ高い日本の携帯電話の利用料金を大幅に安く、しかも楽しいものにする自信があります」と言い切った文章を紙面に残している。そして、消費者に、総務省に対してパブリックコメントのメールを送るよう、けしかけた。
実際にボーダフォンの買収で参入が決まり、念願叶った今、これで価格競争を仕掛けなければ、孫は大嘘つきになる。ここまで大々的に表明している手前、価格を下げなければ、消費者からも相手にされない可能性が高い。ボーダフォン自体の業績がいかに悪かろうと、客観的に見て、やるしかない、という状況である。
事務連を実行するのが支店
現場がいくら危機感を持とうが、中央集権的なドコモの組織では、現場の裁量権は小さい。
基本的に、本社で考えた施策を、支店が全国一律で展開していくのが、営業面での仕事の流れだ。本社の販売部などから、「事務連」と呼ばれる通達のようなものが、毎日20件
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ドコモの支店組織
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読者コメント
国民は、その策略にまんまとのせられて、ソフトバンクなどの猛追により、殿様商売のドコモはもうすぐ崩壊すると幻想をみている。それを見てドコモはほくそ笑んでいる。
以上、長文失礼しました。
現に4年連続利益日本一を達成している(毎年1兆近いキャッシュが入ってきており、正直、お金がありすぎて使い道に困っている状況、、そのためM&Aしてみたり、自社株買いしてみたり、、、)が、決算発表ではかならず、その業績を株主に向けてアピールするどころか、市場環境の悪化をアピールしている。その意味でiPhoneは市場環境の厳しさをアピールするための格好の材料となっている。
現代社会のインフラである通信を押さえており、強大な力をもっているからこそ、国民の非難をそらすために、ドコモ(NTT)は自己の力を弱くみせることを宿命とされている特殊な会社である。
この法の枠組み内では、auもソフトバンクも弱者扱いである。規制のあり方一つで、両社は簡単に市場から姿を消すであろう。(auはもともと国民の不満をそらすためにNTTの対抗馬としてつくられた会社、、)法による規制がなくなったら、多くの企業が市場から姿を消すか、NTTのいいなりになるしかない。通信会社はもとより、TV局、ゲーム会社、IT企業、保険会社、(すでに業績が悪化している企業も多いが)、、
この業界は一見激しく競争しているように見えるが、そんなものは国民の非難をそらすためのパフォーマンス。ドコモのシェアも50%をきったが、それはそうなるように規制で調整しているからにすぎない。つまり、この会社を左右するのは、競合との競争ではなく、国の規制である。独禁法のような一般法よりもさらに厳しい電機通信事業法により、ドコモは特に厳しい規制を課されている。
本業である移動通信の競争力が著しく低下しているにもかかわらず、事業の多角化を進めているのは優れた戦略ではない。しかも、その多角化した新規事業もその業界でたいした競争力がない。10年後はシェア一位を他社に取られ、収益は低下していく。さらに、規制緩和を含めた法改正が今以上に進められれば、倒産もありえる。
まともに仕事をしない、知識もないアホNTT出身上司のためにやらなきゃいけない無駄で効率の悪い業務が多すぎる!
>ピーマンさん
なぜ?
大学時代の友達が勤めていますが充実しているみたいですよ。福利厚生もいいっていうし。
仕事を通して達成感とか充実感を感じたい人にとっては向かいない会社ですね。
通信の競争促進政策でどうなっていくんでしょうか。
>研究所
中央に関しては、技術系の人も赤坂本社で働く人の方が多数で、研究所で勤められる人は少ないそうです。
地域は一層そうだと思いますが。
福利厚生が充実していると聞きました。
借り上げ社宅の自己負担は一万円だそうです。
ドコモ中央なら最低マーチで、早慶旧帝が一番多い。
地域支社なら、低い。
とあるサイトで見たところ有名企業の中では高学歴比率それほど高くありませんでしたが、どのレベルだと入れるんでしょう?
横須賀にありますね。
どういうことやっているんでしょうか。
されてから組織体系変わったんですか?
NTTの中ではお給料高いんですかねえ。
友達の借り上げマンションに行ったことがありましたが安くて便利なのにきれいです。羨ましい。
管理能力のない方達が多いですよ。
業務中にゴルフの話が多い。これじゃー残業になっちゃうでしょう。タバコばかり吸ってる人も多い。
自分で通信料を払わないでユーザーの気持ちになんてなれない。
お給料は、良いほうではないですよ。
なんでアジアメディアとかいうインチキ中国系会社に出資していたのかわけわからん。しかも子会社経由で。。。
ドコモを辞めてからは、儀式的な会議やイベントがまったくない。また、少しもITをわかってない年配の人の了解をとるために無駄な時間を割くこともない。毎日が面白くてしょうがない。多くの人が「よかった」と思えるようなサービスや商品を世に出していきたい。(夏野剛 ダイヤモンドオンライン特別インタビュードコモを去った本当の理由)
他社をセクハラで追い出された奴が、ここで出世しているって本当ですか?
「エンドレス ワールド」 って小説、この会社がモデルで、「なまはげ」って、今も別の部署で生きてるよね。。
ゼロ円キャンペーンを打つと3倍は売れるかもしれないが、解約も3倍になるのでゼロ円キャンペーンやらない。カメラ付やTV付携帯の元値は6万から7万もする。利用料で元をとれないうちに解約されたらたまんない。
NTT出身者は公務員だから、競争の激しい通信業界には向かないんだろうね。
NTTドコモは子会社のアルシェール(港区)を2007年1月をめどに解散すると発表した。アルシェールはドコモの社内ベンチャー制度によって04年10月に資本金4,500万 (内ドコモ96.7%)で設立。若手女性社員・大野聡子が社長に就任し話題になったが想定した売上・利益の確保が困難に。2006年3月5日の週刊ポストでは大野社長がAV女優との疑惑記事が掲載されている。
携帯電話は、大人のおもちゃ(いやらしい意味でなく)と化してるよね。古くは、ガンプラ、ファミコンみたいなブーム的な雰囲気を感じる。個人的には、プリペード式でもよいのではないかと・・。無線以外は、いずれの機能も既出済みでダブるだけだし。そのうち、目新しさがなくなって、皆が飽きてきたら、一家電製品として影が薄くなるんだろーなぁ。固定の電話機には、大して興味がないように・・。
このような日本独自のモデルは、海外では通用せず、日本の端末メーカーの世界市場でのシェアは極めて小さく、国際競争力が全くないような状況です。加えて、総じてまだ料金水準は相当に高いですね。イーアクセス社長の千本氏(元NTT技術者、同DDI副社長)は、月額利用料を半額で済ませられるように出来ると宣言した上で、携帯電話事業に参入されます。
>900さん端末が安くて、その分通話料金が高いビジネスモデルは、新規契約者が増えている状況では有効でしたが、もはや崩壊寸前のモデルであり、やめるにやめられないのが実情だと通信各社幹部は吐露しています。また、利用者にとっても、最新機種の端末を所有することにステータスを覚え、肝心の通話利用は極めて少ないというのでは、本末転倒だと思います。
癒着であるとか、既得権益に関しては、業界関係者の間ではもちろんのこと、会社員の方ならば、他業界の詳細な実態までは知らないかもしれませんが、しばしば行われている一般的常識(暗黙知)として認知されているはずです。
通信会社の売上には、端末の販売額もむろん含まれていますよ。既存顧客が頻繁に端末の機種変更を行うことは、代理店に対してインセンティブと呼ばれる販売奨励金を支払う為、利益の圧迫要因となりますが、売上の維持に役立ちますし、新規契約者を獲得すれば、すぐに元が取れて利益に繋がります。
>匿名氏キャリアの売上とは通信料であり、電話機の販売台数は特に関係ないのでは?新規を増やすことが難しくなっている中、販売数増≠売上増であり、逆に販売増=コスト増だと思うのですが。また、癒着だとか既得権益がどうというのは少々偏った考えだと思います。誹謗中傷と捕らえかねない発言は控えたほうがよいとおもいますよ。
最新テクノロジーの塊のオールインワン携帯を20000円台で買えるってことを忘れてない?月々の携帯代が高いって言う人はもう少し勉強すればいい。日本のビジネスモデル、端末を安く、通話料で取り返すでないと、携帯の性能は一向に上がらない。海外のようにどこのキャリアでも使える汎用携帯だと、オールインワン携帯は高くて誰も買わない。日本のビジネスモデルを海外が見直している。
まあ、通信会社は、蛸壺で勝手にやって下さい、って感じですね。でも、国民に迷惑は掛けないで頂きたい。経営陣が無能なら、株主ならずとも、社員の方々が大株主である財務省に働きかけるなどして、良識と能力を兼ね備えた方に交代させて下さい。
おまけに、幹部を含めて皆天狗になってると来たものだから、それこそ本来、ホリエモンや村上世彰氏、日銀の福井総裁と同様に、国会や検察によって裁きを受けても然るべきではないでしょうか?しかし、上述した権限保持者らが皆で癒着して甘い汁をすすっているものだから、実現する訳がない。日本国民は、そういったことに疎いし、大人しすぎますよ。
本音を言えば、NTTドコモも、官庁体質で生け好かない会社ですね。通信会社は、メーカー等への他力本願で自社の実力なんてたかが知れている(特に文系)のに、政官財の癒着により競争をロクに行わず、既得権益を貪り、国民に馬鹿高い利用料金を強いることでボロ儲けしています。
しかしながら、イケイケドンドン系の方針で時には悪どいことも平気でやってのける会社(通信会社のK社等)が、事実を隠蔽することで世間体を欺き、真面目にやっている会社を押しのけて利益を上げている場合が多いのには、私も問題意識を感じています。
営業の仕事は、どこの会社でも売上を伸ばすことに尽きますよ。顧客志向だって、結局は顧客を満足させることが会社の利益に繋がるから標榜しているに過ぎません。会社はボランティア団体ではなく、あくまで営利団体です。会社が、妙に本音を隠して奇麗事の建て前ばかりを宣伝するから、そんな常識すらわかっていない人が出てきてしまう。
キャリアの営業って携帯電話を売れるようにすることが目的なんですか?携帯が普及した状態で、販売数を追い求めるのは会社としての方針が間違っているような・・・MNPに向けてお客が離れないように手を打つのがキャリアの方針であり、サービス向上を図るのが営業の仕事だと思うのですが。まぁ、数値を追い求めることが目的となっている営業もどうかと思いますし、そんなことを社員に求める会社も先は見えてますね。
孫社長は、ボーダフォンの買収に2兆円近くを費やしてしまったので、ADSLの時のように無茶な低価格攻勢をやるつもりはない、と態度をガラリと変えてしまっていますよ。その豹変ぶりに、いささかガッカリしております。とは言え、価格を含めて、ドンドン手を打って来ることは間違いないでしょう。本格的な低価格サービスは、イー・アクセスやWiMAXサービスに期待するしかないかもしれません。
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