第10回
ブレンド機能を用いて 飛び出てくるような立体ロゴを作成 |
押さえておきたい機能とテクニック
文字のサイズや角度に変化をつけることで躍動感を出す
飛び出てくるような立体感のあるロゴを作成する。サイズの異なるふたつの文字を用意し、ブレンド機能を使うことで、立体感を表現。拡大・縮小ツールや回転ツールを用いて、全体に躍動感を演出するなどの工夫も行っている。
制作・文 高野 徹(lolo66)
url http://www.lolo66.com/
使用ソフト Illustrator CS3
まず、新規ファイルを作成し、文字ツールを選択して、太めのフォントで文字を入力。この文字をすべて選択したら、書式メニュー→“アウトラインを作成”を適用して、文字をアウトライン化しておく。続いて、グループ選択ツールで一文字ずつ文字を選択し、カラフルに着色した1-1。次に、文字をすべて選択し、拡大・縮小ツールをダブルクリックしたら、表示されたダイアログで[拡大・縮小:300%]として[コピー]ボタンをクリック。この複製された文字の色を、複製元と異なる色で着色しておく1-2。
1-1
1-2
複製元の文字を選択し、編集メニュー→“カラーを編集”→“カラーバランスを調整...”を実行し、表示されたダイアログを[ブラック:100%]の値で適用2-1。ここで、オブジェクトメニュー→“ブレンド”→“ブレンドオプション”で[ステップ数:200]として[OK]ボタンをクリック。さらにすべてのオブジェクトを選択したら、オブジェクトメニュー→“ブレンド”→“作成”を適用することで、文字を立体的にした2-2。
2-1
2-2
続いて、グループ選択ツールで前面に配置してある大きいほうの文字を一文字ずつ選択し、移動や回転を行うことで均等に並んでいた文字に変化を与えていく3-1。さらに、背面の小さいほうの文字にも同様にして移動や回転を加えることで、文字に躍動感を演出することができる3-2。
3-1
3-1
次に、グループ選択ツールで前面の大きいほうの文字を、コピーし、前面にペーストしておく。続いて、この複製した文字の塗りをスウォッチパネルで[線状グラデーション1]にしたら、グラデーションパネルで[角度:45°]に変更。さらに、透明パネルで[描画モード:乗算]にすることで、文字の輪郭を強調した4-1。
↓
4-2
最後に、長方形ツールで最背面に正方形を作成し、カラーパネルで塗りを[C:50、M:50、Y:50、K:100]に設定すれば、文字が飛び出してくるようなロゴの完成だ5-1。また、文字の配色を変更することで、異なるイメージのものがつくれる。ここでは、前面の大きな文字をグラデーションで着色した5-2。
5-1
5-2
本記事は『MdN』2008年11月号(vol.175)からの転載です。
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