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(2024/12/17)

2024年は上場廃止が増加、新規上場上回る

前田 昌孝(マーケットエッセンシャル主筆、元日本経済新聞編集委員)
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2024年の東京証券取引所の新規上場企業と上場廃止企業がほぼ出そろった。年末までの予定を含む企業数を集計すると、上場廃止が94社と新規上場の93社を上回った。上場廃止の目的別では「完全子会社」が31社と最も多く、次いでMBO(経営陣が参加する買収)が21社、他企業による買収が17社だった。東証グロース市場に新規上場した企業の平均資金調達額は前年を27%上回った。
2015年以降では最多

 東証の上場廃止企業数は2023年の61社を33社上回った。手元にデータがある2015年以降でみると、図表1に示すように、2021年の86社を上回って最多になった。2022年4月4日に実施した市場区分の変更以降では、年内に上場廃止を予定している6社を含め、207社が上場を廃止することになる。

(図表1)

 東証への新規上場企業数は2021年の144社が2015年以降の最多だ。その後、



■ 筆者履歴

前田 昌孝

前田 昌孝(まえだ・まさたか)
1957年生まれ。79年東京大学教養学部教養学科卒、日本経済新聞社入社。産業部、神戸支社を経て84年に証券部に配属。97年から証券市場を担当する編集委員。この間、米国ワシントン支局記者(91~94年)、日本経済研究センター主任研究員(2010~13年)なども務めた。日経編集委員時代には日経電子版のコラム「マーケット反射鏡」を毎週執筆したほか、日経ヴェリタスにも定期コラムを掲載。22年1月退職後、合同会社マーケットエッセンシャルを設立し、週刊のニュースレター「今週のマーケットエッセンシャル」や月刊の電子書籍「月刊マーケットエッセンシャル」を発行している。ほかに、『企業会計』(中央経済社)や『月刊資本市場』(資本市場研究会)に定期寄稿。

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