macOSの機能の中には、本当に高性能で、もはやレジェンドと化しているものさえあります。たとえばMacは、「Spotlight」を使った高速ローカル検索のパイオニアです。

それがどんなファイルでも、スペースバーを押せば、「Quick Look」で瞬時にプレビューできます。「Dock」についても同じことが言えますし、MacとほかのAppleデバイス間で何でも簡単に「AirDrop」できる機能についてもそうです。

MacからWindowsへ引っ越したばかりの人は、きっとこれらの機能を恋しく思うことでしょう。長年のWindowsユーザーの人たちでさえ、Macのデフォルトオプションのすごさはよく知るところです。

そんなわけで、進取の気性に富んだ少なからぬWindowsデベロッパーが、慣れ親しんだWindowsパソコンの使い心地を損なうことなく、これらのmacOS機能をWindows環境に統合するツールを開発しています。

「QuickLook」でファイルをプレビュー

「QuickLook」
Image: QuickLook

スペースバーでファイルをプレビューする機能がなくなって残念に思っている人は、Windowsパソコンに無料の「QuickLook」アプリをインストールしましょう。

Macの場合と同じように、「QuickLook」を使うと、メディアを含むすべてのファイルとフォルダーをプレビューできます。動画や音楽の鑑賞中は、マウスホイールを使って音量を調節できます。

もちろんPDFにも対応しているので、わざわざ専用アプリを起動しなくても、PDFの内容をすばやくチェックすることも可能です。

ファイルのプレビュー中には、共有ウィンドウを開くオプションや、デフォルトアプリでファイルを開くオプションも表示されます。

「Everything」でPCを素早く検索

「Everything」
Image: Everything

「How-To Geek」のJason Fitzpatrick氏は、「Everything」アプリなしでWindowsを使うことなんて考えられないと言っています。

Windows XPの時代に登場して以来、ずっと「Everything」を使っているFitzpatrick氏の発言ですから、説得力があります。

Windowsには優れた「スタート」メニューがある反面、「検索」機能はずっとパッとしません。Windowsは、オンデバイス検索を優先したくないのかと思えるほどです。この問題を解決してくれるのが「Everything」アプリです。

ベーシックな見た目のこのアプリは、ストレージドライブ内をすばやくクロールして、すべてのファイルを分類することができます。

「Everything」を使えば、どんな小さなファイルも検索できます。ずっと忘れられていたファイルを見つけるのに苦労している時には、アドバンスフィルターが便利です。

「Spotlight」検索をWindowsで完全再現する「Flow Launcher」

「Flow Launcher」
Image: Flow Launcher

「Everything」アプリはファイルをすばやく検索するのにはうってつけですが、「Spotlight」検索とはまったくの別物です。

Spotlight」や「Alfred」みたいなアプリを探している人は、ぜひ「Flow Launcher」をお試しください。「Flow Launcher」は無料のオープンソースアプリで、コミュニティプラグインも豊富に用意されています。

「Flow Launcher」は、「フルーエント」デザイン言語を使ってデザインされてはいますが、「Spotlight」そっくりのキーボードランチャーです。「Altスペース」でランチャーを呼び出し、クエリを入力します。

このショートカットを使うと、アプリを起動する、ウェブを検索する、ファイルを見つける、計算する、シェルスクリプトを走らせるといった、さまざまなことができます。その機能性をさらに高めるためのプラグインストアも、もちろんあります。

Windowsでも、iOSスタイルのテキストハイライトメニューが使える「SnipDo」

「SnipDo」
Image: SnipDo

どちらかというと、これはiPhone/iPad用の機能の1つですが、Windowsでもびっくりするくらいうまく機能してくれます(とりわけ、カスタマイズできるようにしたあとは)。

SnipDo」をインストールすれば、テキストをハイライトするたびに、いろいろなアイコンやオプションが入ったフローティングメニューがその上に表示されます

デフォルトでも、テキストをコピペしたり、フォルダやリンクを開いたりといったことができますが、この小さな機能をまったく新しいレベルへと高めてくれるのは、80超の拡張機能です。

これらの拡張機能を使えば、ハイライトしたテキストをさっとAmazonで検索したり、「Evernoteのノートにテキストを追加したり、「Wordで新規文書を作成したりといった、実にさまざまなことができます。

Macのスクショと同じショートカットが使える「ShareX」

「ShareX」
Image: ShareX

米LifehackerのPranay Parabは、Windows用ベストスクリーンショットツールの栄冠を「ShareX」に与えています。それだけではまだ使ってみる気にならない、という人もいることでしょう。では、これはどうでしょう?

ShareXには、アプリ内の「ホットキーの設定」セクションで、スクリーンショット・ショートカットを再配置できる機能が備わっています。

このセクションで、デフォルトオプションの使用をやめて、「ControlShift3」に切り替えるとスクリーン全体が、「ControlShift4」に切り替えるとスクリーンの一部が、「Control+Shift+5」に切り替えるとアクティブウィンドウがキャプチャできるようになります。

AirDropみたいなワイヤレスファイル共有ができる「SnapDrop」

「SnapDrop」
Screenshot: Khamosh Pathak

SnapDrop」はWindows用のシステムアプリではなく、ローカルネットワーク共有を使ってAirDropのような使用感を提供するウェブサイトです。

ウェブサイトなので、どんなデバイスでも使えますし、iPhoneやAndroidスマホからWindowsパソコンへ、写真やファイルをワイヤレスで送るのも簡単です。

使い方は、次の通りです。

  1. パソコンでサイトを開き、ランダムに生成されるあなたのデバイスの名前をメモする。
  2. スマホでサイトを開き、リストからあなたのパソコンを選んで、送りたいファイルを選ぶ。
  3. パソコンに戻って、ファイルを手動で受け取る(デフォルトではそうなっていますが、次の利用時には、この手順を自動化するオプションにチェックを入れられます)。

これでファイルは、ブラウザー経由で、あなたのデフォルトの保存先へダウンロードされます

Windows 11のタスクバーをDockへ変える「Taskbar XI」

「Taskbar XI」
Image: TaskBar XI

Windows 11のタスクバー・カスタマイズオプションは、ひどく限られています。とはいえ、Windows 11のタスクバーは、デフォルトで中央に置かれています。以前のように、同じアプリのインスタンスを複数開くこともありません。

それを思うと、Windows 11のタスクバーは、すでに「Dock」の使用感にかなり近づいています。

それでも「Dock」が恋しい人は、さらに一歩踏み込んで、「Taskbar XI」を使って、タスクバーをDock風に変えてみましょう。これを使うと、タスクバーの左右から不要なものがすべて取り除かれ、アプリだけが画面の最下部に残ります

ただし、これには大きなマイナスもあります。システムトレイ全体と、右側にあるクイック・トグルメニューが犠牲になってしまうのです。それでも構わない場合は、あなたのWindows 11のセットアップは見違えるほどよくなりますよ。

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Source: Microsoft(1, 2), How-To Geek, voidtools, FLOW LAUNCHER, SnipDo, ShareX, Snapdrop, GitHub