12月恒例、ビル・ゲイツがおすすめする今冬の5冊が発表されました。

フィクションが1冊、ノンフィクションが4冊。歴史、教育、科学などいろいろなジャンルの本が並びました。

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『睡眠こそ最高の解決策である』マシュー・ウォーカー著

スタンフォード大学の睡眠研究家マシュー・ウォーカーさんが、睡眠の仕組みや良い睡眠をとるためのアドバイスを伝授した1冊。

英語版が2017年に、日本語版が2018年に刊行されています。わたしもとても刺激を受けた1冊で、2018年12月に紹介しましたので詳細はこちらでどうぞ。

人から勧められて読んだというビルは、自分の夜型の生活を見直してみようと思っているようです。心身の健康に大きな影響を与える睡眠。来年もっと健康になりたいと思っている人にこの本をオススメしています。

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『Prepared』ダイアン・タヴェナー著

2019年刊行。元教師のタベナーさんは、カリフォルニア州とワシントン州で非営利の中高学校を設立、経営、成功を収めている教育者です。彼女の経験から、大学進学し社会へ巣立ってゆく子どもたちが良い人生を送るためのアドバイスが満載なのだとか。わたしもさっそく読まなくては!

出版社に問い合わせましたが、現時点では日本語版の刊行についてはわかりませんでした。

『An American Marriage』タヤリ・ジョーンズ著

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Image: Courtesy of Algonquine Books

アメリカでは2018年刊行。人種による差別や不公平に巻き込まれ苦渋の決断を迫られるアフリカ系アメリカ人夫婦の物語。長女に勧められて読んだというビルは、ジョーンズさんの筆力で悲劇的なこの愛のストーリーにぐいぐい引き込まれたそうです。

今年、ジョーンズさんはこの作品でイギリスの女性小説賞を受賞しています。これは、女性作家が英語で執筆し前年にイギリスで刊行された長編小説の中でもっとも優れたものに授与されるという名誉あるものです。

読書家で知られるオプラ・ウィンフリーも、2018年にこの本をオプラ・ブッククラブの1冊に選出(アメリカではこのブッククラブに選ばれるというのはステータスなのです)。

一気に読み終わってすぐにジョーンズさんに電話して、自分の製作会社で映画化も進めているほどの惚れ込みようです。出版社によると現時点では日本語版は未定とのことですが、映画になれば日本語版も出るかもしれません。

『These Truths』ジル・ルポール著

2018年9月アメリカ刊行、ハーバード大の歴史学者ジル・ルポールさんが、アメリカという国の全史をさまざまな視点からまとめた800ページを超える大作。

ビルいわく「自分が読んだ中でもっとも率直できっぱりした描写」「歴史通でもこの本を読めばきっと新しい発見があるはず」。内容には興味があるけれど、このページ数は手ごわい。できれば日本語で読みたいものですが、現時点では日本語訳刊行については不明です。

『Growth』バーツラフ・シュミル著

ビルの読書リスト入りの常連、カナダ、マニトバ大学のシュミル教授の最新作で、2019年9月にアメリカで発売されました。

『Growth: From Microorganisms to Megacities 』という副題からわかるように、微生物のようなミクロから大都市というマクロまで、生物や無生物がどのように成長を遂げるかを解説した1冊。

シュミル教授とビルの対談「The limits of growth」
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ビルとの対談では、シュミル教授は限りある地球で無限の成長はありえないと言います。例に挙げられた航空機は速度は1950年代から変わらないものの、燃費はぐっと向上しているという効率面が語られていました。

スター・ウォーズファンが新作を待つのと同じ気持ちでシュミル教授の新著を待っていると公言しているビルは、刊行と同時に読破したようです。教授の主張すべてには同意はしないけれども、大きな視点を得ることができると語っています。

アメリカの出版社によると、日本語版企画も進行中。

何かとあわただしい年末年始ですが、忙しい時こそ充電が大切。興味ある本を手元に置いて読書の時間も確保したいものです。

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Source: Gates Notes

Reference: LATimes,Womensprizeforfiction

Image: Marina Linchevska / Shutterstock.com