Inc.:気持ちを若返らせたければ、健康的な生活やジム通いが一番です(見栄えのするヘアスタイルにしたり、夜遊びではじけたりするのも悪くないでしょう)。でも、思考を若返らせたい場合はどうすれば良いのでしょうか?

私たちの脳は回復力に富み、晩年になっても脳細胞は新たに育ちます。しかし、この驚くべき力を持つ脳も、いずれは老化します。記憶力が衰えたり洞察力が鈍化したりするとそれに気がつくわけですが、科学者たちは、灰白質と白質の量といった細かい部分を脳スキャンで調べる際に、老化した脳に起きている物理的な変化を実際に目で確認することができます。

では、身体の時計を物理的なレベルで遅らせて、老化した脳を若者の脳に近い状態に持っていく方法はあるのでしょうか? 最近の研究によると、それがどうやらあるようです。

やはり瞑想が良いらしい

脳を若返らせるという奇跡はどうやったら起こせるのでしょうか? 何と、シンプルな瞑想を実践するだけ良いと言います。研究チームは、特別に設計されたコンピュータープログラムを使って、瞑想を実践している50人と実践していない50人の「脳年齢」を評価しました。すると「以前から瞑想を実践している人々の脳は、瞑想をしない人々の脳よりも、平均で7.5歳若く見える」ことがわかったと、英国心理学会(BPS)のブログ「BPS Research Digest」が伝えています

この瞑想の効果は、もっとも年齢の高い被験者たちに特に顕著に表れていたようです。「年齢の割にとりわけ若く見える脳を持っているのは、瞑想を実践している年配の人たちであり、老化に関連した脳細胞の喪失を瞑想が防いでいることを示している」とBPSは述べています。

ただし、今回の研究には説得力はあるものの、決定的な結果ではありません。瞑想を実践する人たちは、脳を若く保つ活動を何かほかに行っているかもしれませんし、脳の老化が遅い人たちは、何らかの理由で自然に瞑想する傾向があるという可能性もゼロとは言えないでしょう。しかしこの研究結果は、「シンプルな瞑想(マインドフルネス)の実践は得策なのかも」と思わせてくれる理由を、また1つ示しているのです。

この研究が行われる以前から、瞑想を実践したほうが良いかもしれない理由はいくらでもありました。ストレス軽減効果は盛んに吹聴されていますし、「創造力の向上」から「利益アップ」まで、あらゆることに瞑想が効くと言われてきました。一部の研究では、瞑想には血圧を下げ、免疫系の機能を改善する効果があることも示されています。また、瞑想を始めることは、おそらくあなたが思っているよりも簡単です。

この機会に、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

Want a Brain That's 7 Years Younger? Science Says Do This|Inc.

Jessica Stillman(訳:阪本博希/ガリレオ)

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