Inc.:自分の仕事に深く没頭できると深い満足感が得られますが、幸福の専門家が、この「フロー」という状態になるための方法を紹介しています。

フローという用語自体もその由来も知らなくても、心理学者が「フロー」と呼んでいる状態はきっと経験したことがあるはずです。それが、気持ちが良いのは間違いありません。

Wikipediaによる説明は以下の通りです。

Mihly Cskszentmihlyiという人によって名付けられた「フロー(ゾーンとしても知られる)」は、何か仕事をしているとき、エネルギッシュに集中する、完全に没頭する、作業プロセスを楽しむといった感覚に完全に入り込んでいるような精神状態のことです。

それは「誰もがそうありたいと、強く求めている状態」と言えます。

しかし、私たちの世界は、ひっきりなしにピーピー音がする端末や詰め込まれた予定であふれているため、多くの人にとって、そうした状態になるのはとても難しいです。しかしながら、作家でありポジティブ心理学者でもあるChristine Carter氏が最近述べていますが、そうなることは可能です。彼女は、頭の中をクリアにして「フローに入る」のに十分な、集中するための方法を詳細にわたって掘り下げています。以下はそのうちの基本的な内容です。

1. 頭の中をクリアにする

関心事が「今していること」ではなく、「今後しなくてはいけないこと」に向かっている場合、皆さんはフロー状態に入れません。1分だけ時間をとって、皆さんがしなくてはいけないToDoリストにある項目について考えてみてください。そして、仕事を始める前にそのリストを確認してくださいと、Carter氏は説明しています。そうすれば無駄にそのことを思い出して集中力を乱されることはないでしょう。彼女は以下のように述べています。

仕事の終了時期を潜在意識が把握していないと、他にもしなければならないことがあるという考えにフロー状態が邪魔されてしまうでしょう。ある調査によると、私たちの潜在意識は手元にある仕事の処理よりも、仕事をきちんと終わらせる計画を立てるのに悩むそうです。だから、仕事の予定を把握していなければ、集中力に影響してしまうのです。

2. 邪魔されることを事前に防ぐ

現代社会は、私たちの気をそらせるものであふれかえっています。仕事中には、それらを無視しようと考えるのではなく、一度フローに入ったら決して邪魔されないと考える段階に進むべきです。

「集中できないのであれば、フロー状態に入って行けない、ただそれだけのことです」と、Carter氏は警告しています。そのため、仕事を始める前にはブラウザを閉じ、携帯電話をサイレントモードにし(場合によっては隠してしまい)、必要があればトイレに行き、手元にティッシュペーパーやスナック菓子を置いておくといいでしょう。

3. 脳の準備をする

「これは皆さんの脳に探査用装置や特別な光線を送り込むようなSF技術を必要とするわけではありません。いくつかの簡単かつ、ありふれたことをするだけです」と、Carter氏は言います。それは何だと思いますか? それは、ヘルシーなスナック菓子で元気をつける、水分をしっかり補給する、集中するための音楽をかける、などのことを言っているのです。

最後に、「1分ほど、大きく深呼吸してください。呼吸は深いところで私たちの神経系や脳内の血流に影響を与え、それは行動の成果に影響します。良好な深呼吸をすると、脳には安全であるというシグナルが送られますので、浅い呼吸をしているときには利用できなかった情報処理ができるのです」と、Carter氏は結論付けています。

3 Tricks to Help You Get in the Zone|Inc.

Jessica Stillman(訳:コニャック

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