Macには便利で楽しいアプリがたくさんあります。その中でも、いくつかのアプリは「ないと死んでしまう」ほど便利です。今回は、生産性、コミュニケーション、メディア管理など、それぞれの分野における米Lifehackerイチオシのアプリを集めた「Lifehacker Pack for Mac 2015」をご紹介します。

※価格はすべて税込

生産性向上ツール

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Notational Velocity』/『Simplenote』/『Evernote

『Notational Velocity』は多くのファンに支持されてきたメモアプリです。さっとメモをとって後で読む返すには必要十分の機能があります。不要なものは一切ありません『Simplenote』や『Dropbox』など、ほかのサービスとも同期し、依然として、米Lifehackerのお気に入りの同期型ノートアプリのひとつです。『Notational Velocity』でも多機能過ぎるという人は、より軽量で、あとから機能を付け加えることができる『NVAlt』があります。

プレーンテキストが好きな人には、『Simplenote』のMacアプリが前回より格段に進歩しています。もちろん、簡単に同期できるメモアプリとしても最高です(スマートフォン向けのアプリもあります)

『Evernote』も忘れてはいけません。一度このアプリを理解すれば、非常にパワフルなものになります。メモ、ToDoリスト、リマインダー、レシピ本、旅行計画など、およそ思いつく限りの用途に使えます。もっとも、パワフルで多機能である反面、はじめにくさを感じる人もいます。もっとシンプルが好きな人は、『Notational Velocity』のほうが使いやすいかもしれません。とはいえ、すべてはあなたのニーズと使い方次第です。

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Wunderlist

Macを含め、プラットフォームごとに優れたToDoアプリが十分にそろっていますが、米Lifehackerお気に入りは『Wunderlist』です。無料でクラウドにも同期、クロスプラットフォームで、あらゆるデバイスからアクセスできます。操作もシンプルで、誰でも簡単にToDoリストを作成できます。『OmniFocus』ほど多機能ではないし、『Todoist』みたいにプレミアム機能もありませんが、なんといっても無料で使えるのが魅力です。『Wunderlist』は最近マイクロソフトに買収されましたが、ビジネス界ではよくあること。さほど気にする必要はありません。

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Google Drive』/『Microsoft Office

誰もがそう言えるようになるまで長い時間がかかりましたが、Mac向け『Microsoft Office』の最新ベータ版の登場により、OS XでもOffice体験は悲惨なものであるという現状から脱したように見えます。『Office 2016』のプレビュー版が現在無料で公開されており、順当にリリースされれば、Macユーザーがハッピーになれる初めてのOfficeとなることでしょう。Officeにお金を払いたくない人には、 『Google Docs』が無料で使えるウェブベースの素晴らしい代替ツールとなります。デスクトップアプリのように使うことも可能。マイクロソフトは嫌いだけどOffice製品を使いたい人は、『LibreOffice』を試してみてはどうでしょうか。こちらも無料でご利用になります。

インターネットとコミュニケーション

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Chrome

どのウェブブラウザがベストかは好みの問題ですが、米Lifehackerの意見では、『Chrome』が最高で最速のMac向けブラウザです。『Chrome』は軽快で機能的、デバイスをまたいで同期ができます(iOS、Androidのモバイルアプリあり)。Google以外のアプリを使いたい方には、『Safari』は標準でiCloudと連携しています。また、『Firefox』も別のデバイス(Androidなど)で『Firefox』を使っている人にはよい選択肢となるでしょう。

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Adium

『Adium』は高速で軽量なチャットクライアントです。複雑な機能がないのが良い所。とはいえ、プラグインを使えば、暗号化から『Googleハングアウト』のようなチャットサービスの利用まで可能となります。Appleの『iMessage』もビデオチャットもできる優れたツールですが、IM(インスタントメッセージ)サービスが使えればいいなら、あらゆるデバイスに対応した『ハングアウト』が便利。また、ひとつのアプリで複数のチャットサービスを使いたいなら、『Adium』で決まりです。

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Skype

『Skype』の一番の利点は、誰もが『Skype』アカウントを持っていること。ビデオチャットやボイスチャットをするには一番便利なツールだと言えます。インストールは手間がかかりますが使い方は簡単です。また、あらゆるプラットフォームで利用できます。完璧からは程遠いですが、Mac版は昨年に比べてさらに安定してきました。『Skype』が嫌いな人は、ウェブベースで使えるGoogle+『ハングアウト』がおススメ。また、相手もOS XかiOSを使っているなら、Appleの標準アプリ『Facetime』がいいでしょう。

音楽、写真、動画

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VLC

『VLC』はMac向けメディアプレイヤーの王道です。『Quicktime』もそれなりに使えますが、『VLC』なら細かい設定なしに、どんなメディアにも対応してくれます。動画変換、プレイリスト、オーディオプレイバックなど機能も充実。一般ユーザーにとっては、一番使い勝手の良いビデオプレイヤーです。先日、レジューム再生などの拡張機能もいくつか追加されました。『VLC』が好きになれない人は『Movist』をチェックしてください。

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Photos

Appleの最新OSには写真アプリ『Photos』が搭載されています。写真の編集、『Facebook』や『Twitter』をはじめとする、その他のサービスへのシェアなどあらゆる操作をこのアプリから行えます。もちろん、『Dropbox』などに写真をすべて同期している場合でも、『Photos』は写真管理をさらに楽にしてくれるでしょう。『Photos』が、昔の『iPhoto』よりも良くなっているかは評価が分かれるところですが、ほとんどの人にとっては使いやすくなっていると思います。とはいえ、プロフェッショナルな人たちは『Aperture』が使えなくなったことに不満を訴えています。あなたもそのように感じる一人なら、Adobeの『Lightroom』をチェックしましょう。あるいは、2000円しますが、『Lyn』もプロ仕様のアプリであります。

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Pixelmator

画像編集アプリを探しているけど、ハイエンドな『Photoshop』を使うほどではない人には、『Pixelmator』がおススメ。3600円しますが、それ以上の価値があります。操作も簡単で、一般ユーザーが必要とする機能は大抵そろっています。ほかの画像編集ソフトに比べてもかなりお手頃な値段です。

実用性

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Dropbox

そう、『Dropbox』です。職場のパソコン、自宅のパソコン、スマートフォン、すべての端末にファイルを同期するのは骨折りな作業です。しかし、『Dropbox』なら複数デバイス間でファイルを簡単に同期できます。2GBまで無料で使えるのもいいですね。スペースをさらに増やすコツもあります。もうUSBメモリを持ち歩く必要はありません。あなたがDropboxを使っていないとしたら、すでにほかの代替ツールをご存知なのでしょう。

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μTorrent

BitTorrentクライアントとして、『uTorrent』と『Transmission』で相当迷いました。しかし、『uTorrent』のほうが、ポータブルモード、帯域制御、リモート監視など、機能が豊富だったのが今回の勝因です。読者投票でも大差で1位に輝いています。『BitTorrent』より『Usenet』が好きなら『SABnzbd』が使えます。『Sickbeard』や『Couch Potato』と組み合わせれば、強力な自動ストリーミングマシンを構築できます。

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Growl

OS X Yosemite(El Capitanも)の通知センターは、標準でさまざまなアプリをサポートしています。とはいえ、対応していないアプリもたくさんあります。その穴は『Growl』が埋めてくれます。また、基本は通知センターを使いたい場合でも、『Growl』がアプリとの中継役をしてくれます。『Growl』はかつては無料でしたが、現在では480円します。ですが、その価値は十分あるでしょう。

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Crashplan

『Crashplan』は米Lifehacker編集部のイチオシのバックアップシステムです。外付けハードドライブにバックアップするなら無料版でもOK。有料版もほかのツールよりは安く、オンラインに保存する場合は、ファイルの暗号化も可能です。有料が嫌な人でも、友人とお互いのコンピューターに『Crashplan』でバックアップをとりあえば、無料のバックアップのできあがりです。とにかくバックアップはこまめにとってください。それには、『Crashplan』を使うのが一番最適です。

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f.lux

眼精疲労にはなりたくないですが、Macと何時間もにらめっこしていれば、いずれそうなってしまいます。『f.lux』はメニューバーに密かに隠れ、時刻に応じて画面の色温度を調整してくれます。長時間、画面から目が離せないときにも、目をリラックスさせることができます。もちろん休憩がなによりですが、『f.lux』も使うに越したことはありません。太陽が沈むと、画面を少しだけオレンジ系の色にして、睡眠障害や眼精疲労の原因となる青い光を減らしてくれます。最初は違和感があるかもしれませんが、一週間も使えば、もう戻りたいとは思わないでしょう。

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The Unarchiver

あなたも毎日のように、何らかの圧縮ファイルをダウンロードしているはず。OS X標準のユーティリティも便利ですが、すべてのフォーマットには対応していません。『Unarchiver』はどんな圧縮ファイルでも解凍できます。Finderの中から使えるのがとても便利。わざわざアプリを起動する必要はありません。

その他

上のカテゴリー以外のお勧めアプリもご紹介しておきます。

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Freespace

『Freespace』は少し古いアプリですが、私には欠かせないものです。このアプリはMacのメニューバーにドロップダウン・メニューを追加して、メインドライブの空き容量を表示してくれます。ほかにも、USBやFirewireディスク、ネットワークディスクなど、Macに接続されているあらゆるデバイスの空き容量も見せてくれます。メニューからドライブをクリックすると、直接そのドライブを開くことができます。デスクトップにショートカットがなかったり、ショートカットがウインドウで隠されているときには便利です。各ドライブの横には取り外す際のボタンもありますので、非常に便利です。Mac App Storeにて120円で販売中です。

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PopClip

iPhoneでテキスト選択時に現れる小さなポップアップバーはお気に入りですか? 『PopClip』はこの機能をMacでも可能にしてくれるアプリです。コピー&ペーストボタンだけでなく、コピー&ペースト以外にも、テキスト読み上げ、選択して検索など、たくさんの機能があります。標準機能で足りない時は、プラグインを追加しましょう。

Alan Henry(原文/訳:伊藤貴之)

Illustration by Tina Mailhot-Roberge.