99u:1日の計画を立てるためのアプローチは無数に存在します。ToDoリストをポストイットに書き写したり、1日2回の優先順位のチェックを儀式化したり、早朝4時に起床して運動、リラックスタイムを過ごしてから5、6時間仕事するなど、方法はいろいろ。
ブログFarnam StreetのShane Parrish氏が紹介するアイデアはもっとシンプルです。彼は、自分の時間を管理し1日のうちで集中を高めるための基本となる「18分デイリープラン」について述べています。これはHarvard Business ReviewのライターであるPeter Bregman氏が提唱したアイデアで、要旨は次のとおりです:
ステップ1(5分):朝の時間
Bregman氏は、前夜もしくは朝のうちに前もって計画を立てることを推奨しています。パソコンの電源を入れる前に、ToDoリストを手に取り座って、「今日は何をすれば大きな成果が挙げられるか」を決定しましょう。それからその項目をリストから取り出し、1日のスケジュールに組み込むのです。「必ず、3日間のうちにリストにある項目全てをカレンダーに組み込むか、さもなければリストから除外してください」と彼は述べています。
ステップ2(1時間に1分×8時間):軌道修正
作業を中断することは、軌道修正に役立つものもあります。時計や電話などで、1時間ごとに鳴るアラームをかけてから、スケジュールにリストアップされた仕事を始めましょう。アラームが聞こえたら、直前の1時間を生産的に過ごせたか自問しましょう。それからスケジュールを見て、次の1時間の使い方を意識しながら慎重に仕事をするのです。
ステップ3(5分):夜の時間
「一日の終わりにはパソコンの電源を切って、その日をどのように過ごしたか振り返りましょう。」そして、次の3つの問いを自問してみましょう:どういう1日だったか? 自分は今日何を学んだか? 誰と関わりを持ったか?
Bregman氏の18分プランの見事なところは、簡単で明瞭であることです。一日の始まり、途中、そして就寝前にチェックして、意図的な組み直しを行うのです。さらに、この毎時間ごとの作業によって、避けられない気晴らし時間(Youtubeなど)をコントロールできるのです。
しかし、大きな問題もあります。時間の調整に全力を注いでいるが、集中すべき対象はどのように判断したらよいのでしょうか? 何百通ものメール、ソーシャルメディアの投稿、アラート、通知、分刻みに注意を喚起する音など。刺激が多すぎる環境の中で、自分のエネルギーをどこに向けるべきなのでしょうか?
1日が始まる前、もしくは1日を終えて検討を行っているときは、何を優先すべきか、もしくは何がうまくいったか、自問すればよいでしょう。しかし、日々の選択が広い視野で見ても正しいかどうか、どのように確認したらよいのでしょうか?
Bregman氏はFox Businessのインタビュー中で、人生における集中を確立するための3ステップの概要を述べています:
個人的な休暇を1日取って、自分の時間を何に使うべきか、現在自分は何に集中していて、本当は何に集中すべきかについて考えを巡らせましょう。集中すべきことを知ったら、その集中を持続させねばなりません。集中を持続させるには、自分が賛成しようとしている物事および反対しようとしている物事について、強い信念を持ち、慎重かつ計画的である必要があります。つぎに、それを守ることです。ずっと次のことを意識し続けなければなりません。「私はいつも、自分にとって最も重要な物事を行うために時間を取っているのだ」と。
毎日の18分作業以外に、1ヶ月に1回もしくは1週間に1回でなくとも、1年に数回でも時間を取って、実際に自分の集中のありかを見定めることができれば、最大限の成功への準備は完了です。
Sam Spurlin氏は99uで以下のように書いています。
「集中(focus)」はコツや豆知識というよりも、宇宙で最も乏しい資源である、注意力を確実に配分するという要素が強いです。ある意味、注意力は自分が何者で、世の中で自分が欲しいものは何かということに密接に関わっています。人間が一生で処理できる情報量を食い荒らす不必要な作業や要求を除去することで、集中が可能となるのです。集中によって、私たちは他人の役に立ったり、世界にわずかでも美をもたらしたり、重要な問題を解決したりして、自分がこの地球に存在するのは何か価値あることをするためだと感じられるのです。
1日を通して計画を立て続けることで、自分の時間をどのように使いたいか、終始意識しましょう。ただし、自分は本当は何のために存在するのか、その目標のために自分は何ができるのか、絶えず自問することも忘れないでください。
An 18-Minute Daily Plan For Finding Focus|99u
Allison Stadd(訳:コニャック)
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