面接では、面接官があなたについて聞きます。もちろん、以前の経験や資格について知りたいのでしょうが、それだけではありません。面接官は様々な面から見て、あなたがその仕事に適任なのか、その会社に合いそうかなどを測ろうとしています。

面接というのは、かなり不安を煽ります。面接官がポーカーフェースで何も読み取れない時は特にそうでしょう。その愛想笑いの裏には一体何があるのか、できるだけ正確に把握しようと躍起になるかもしれません。

あまり苦悶しないためにも、面接でいい準備をするためにも、今回は面接中の面接官の心の動きを探っていきたいと思います。一般的に、面接者は仕事の内容も社風も合っていて、十分な給与の仕事を探しています。これから紹介する質問は、そのような内心をすべて探ろうとするものです。直接的な質問がされることはありません。つまり、気でも違ったのかと思ったり、一瞬ムカッとするような質問も、その裏には以下のような5つの面接官の思惑が隠れています。

1. これまでに同じような仕事で成功したことはありますか?

実際は「この仕事ができますか?」ということを聞くためなのでしょうが、そんなにわかりやすい質問はありません。別の会社でも、学校でも、自分でやった仕事でも、同じような仕事ができる能力があるところを見せて欲しいと思っているのです。

どのようなかたちの質問であれ、似たような経験や応用できそうなスキルについて話しましょう。実績だけではなく、なぜうまくいったのかを説明することも重要です。以前の経験について話す時は、内省的になりましょう。面接官は、あなたの答えから内面を推察しようとしますので、伝えたいことはすべて吐き出した方がいいです。

2. 今のこの部署で一緒にうまくやっていけそうですか?

雇われる時は必ずそれなりの理由があります。面接官や人事担当者が一番興味があるのは、あなたが今の会社できちんとうまくやっていけるかどうかです。

面接官は、あなたが会社でうまくやっていけるかどうかを、どのようにして見極めるのでしょうか? 最終的には多少賭けのような側面がありますが、どのようなコミュニケーションをするのか、倫理的に働けるか、問題にはどのように取り組むのか、これまでの経歴の価値などを伝えようとした方がいいでしょう。これについては幅広く考えてみて、それから面接に臨むまでに具体的な例を考えておくといいと思います。

それから、この質問の答えには、正しいも間違っているもありません。誰も合わない会社で働きたくはないですよね。そのことはお忘れなく。

3. 弊社についてどのようなことを知っていますか?

おそらく、すでに存在する特定のポジションに応募していることでしょう。では、なぜその求人だったのか? 面接官は、あなたがこの会社を他とは違う特別な会社だと思っていて、その仕事に本当に就きたいと思っているかを知りたいのです。会社について下調べをして、自分がなぜその会社に合うと思うのかを考えておきましょう。

当然ながら、そこで終わりではありません。会社に関してよく考えられた具体的な質問をすると、その面接に対して熱意を持って臨んでいることを証明できます。事前に会社のことを調べておくと、答えでも質問でもそれが活きてきます。

4. この仕事はあなたの希望の仕事と一致していますか?

言い換えると、今から就こうとしているこの仕事は、あなたが本当に探していた仕事ですか? と聞かれているようなものです。新しい仕事が魅力あるものになるまで、乗り切れそうな人を雇おうという会社はいません。その会社は、あなたの希望給与を出してくれそうですか? あなたを雇うだけの余力がその会社にあるかということです。

このことを知るために、面接官は前の仕事を辞めた理由や、新しい仕事に期待していることなどを聞いてくるかもしれません。給与については、面接のどこかの時点で聞かれる質問です。このことに関する質問のパターンは何百とあります。準備するための現実的な時間は限られていますので、自分のキャリアのストーリーを明確にしておきましょう。どういうところから始まって、どこに向かっているのか? なぜこの仕事があなたの目標に合っていると思うのか? それから、交渉術に関する記事を読んでおいても損はないと思いますよ。

5. 自分の能力に自信がありますか?

面接官もそこまで意識して質問していないかもしれませんが、自信に対する考え方によっては、相手に与えるあなたの印象が大きく変わる可能性があります。「自信」という言葉の捉え方は、人によって違いますが、一般的に仕事に対する情熱、その仕事を成功させる確率などを見せるといいでしょう。さらに自信があるように見せたい場合は、大事な面接の前にパワーポーズをするといいです。

当然ながら、練習だけでは自信のあるように見えないかもしれません。自信を持つためには、考え方も切り替える必要があります。時間がない場合は、成功している友だちや先輩に話を聞いてもいいでしょう。助けてくれる人物がいることで、自尊心の持ち方も変わってきます。「一生懸命働きます」と言うより、「上司は私のことを働き者だと言ってくれています」では大きく印象が変わってきます。

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上記の5つの思惑に対して、明確なメッセージで答えることができるなら、何を考えているのかわからない面接官にも、十分対応できる準備ができたと言えるでしょう。今度の面接の前には、この5つの質問にどう答えるかを考えてチェックしてみてください。それでも面接官の思惑が読み取れなかったとしたら、その会社とは縁がなかったということです。

5 Questions Hiring Managers Think During Interviews (But Might Not Ask)|The Muse

Lily Zhang(原文/訳:的野裕子)

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