一度会社を辞めたものの、同じ会社に戻ってきた社員が、会社にとって一番良い社員になることが多いと、 イリノイ大学のBrad Harris教授による研究が示しています。
会社への貢献度が高い
Personnel Psychology(人事心理学)で発表された研究によると、Harris氏がこれらのいわゆる「出戻り社員」は新規採用に比べてリスクが低いだけでなく、戻ってきたことによって会社への貢献度が高いことを発見しました。その理由をHarris氏は、「組織の文化を理解していることに加え、彼らは隣の芝生がいつも青いわけではないことを体験的に学んだから」と記しています。
雇用者は離職リスクの低い出戻り社員を好む
Harris氏は会計士、兵士、バスケットボール選手など、様々な職の人を調べた結果、多くの人は仕事に不満があったからというよりも、個人的な理由で職を去ることが多いことを発見しました。妊娠や予想外の仕事への引き抜き、あるいは配偶者の転勤などが理由であることが多かったのです。
一方で、そもそも社員に去って欲しくないと思っていた雇用者は、離職によって高いコストがかかってしまう可能性がある新規採用より、もともと会社のことを知っている元社員を雇う傾向にありました。
もちろん、「すべてのブーメランが同じように作られているわけではないように、すべての出戻り社員が良いわけではない」とHarris氏は警告しています。再雇用された人の業績は、彼らがどのように会社を去っていったのか、また、もともとどのような業績を上げていた社員だったのか、ということと強く結びついているからです。去った後の仕事でどれくらい業績を上げていたか、ということも大切でした。
Harris氏は断言するのは避けましたが、去ってそれほど年月が経っていない社員の方が望ましい特質を持っている傾向が高いようです。理由としては、組織の文化をより正確に覚えているだけでなく、彼らは自分が会社に何を期待されているかも把握できているからです。
Why Ex-Employees Make Great Hires|Inc.
Jill Krasny(訳:コニャック)
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