反省や自己批判を行うときに、より良いフィードバックを得たいのであれば、自分を第三者として見て接するのが良いでしょう。

心理学者のAntonis Hatzigeorgiadis博士は『ウォール・ストリート・ジャーナル』の記事で、「自分とどのように対話するかによって、パフォーマンスに大きく影響がある」と行言っています。そこで、自分を表す代名詞を変えてみましょう。「私は何を心配してるのだろう?」ではなく、「あなたは何を心配しているの?」とすることで、より外部的な視点を持つことができるのだそうです。この結論は、ミシガン大学で行われた研究にも反映されました。

実験に参加した半数には、不安な気持ちを一人称(「私はなぜ緊張しているの?」)で表現するよう指示しました。残りの半数は、自分のことを名前か代名詞の「あなた」(「あなたはなぜ緊張しているの?」)で表現するように指示。その後、参加者に対し、どれだけ緊張し、悪い想像をしたかについて、スピーチの直後に質問しました。

結果は、一貫性のあるものになりました。自分の名前や「あなた」を使って自分に話しかけた人は、「私」を使った人に比べて、緊張や悪い想像をすることが少なかったのです。この実験では「あなた」という言い方にすることで、自分に自信を持ち、緊張も少なくなり、話の説得力が増すことが分かったのです。

つまり、三人称代名詞を使うと、自分を第三者の目で見られ、より客観的にアドバイスできるようになるのです。個人差は当然あっても、もし自己批判が主観的すぎると感じることがあるなら、自分を「あなた」と呼んでみると良いかもしれません。

'Self Talk': When Talking to Yourself, the Way You Do It Makes a Difference | Wall Street Journal via 99u

Eric Ravenscraft(原文/訳:Conyac

Photo by Peter Alfred Hess.