今やっている仕事がどれくらい好きかを測るのは難しいものです。一生かかって知ろうとする人もいるでしょう。仕事は充実しているのに成功している感覚がしない場合もあるでしょうし、ビジネス的な成功を収めている人が突然「ちょっと待てよ、自分はこんな人間じゃなかったはずだ」と気づく場合もあるでしょう。
もっと楽しく仕事がしたいと誰もが思います。そんな時、「自分の好きな仕事」という森に迷い込みます。「HubSpot」の共同創業者であるDharmesh Shah氏は、自分の仕事を愛していると断言します。彼は、「自分が好きな仕事は何か」また「社員の愛する会社をどう作ったら良いか」について、深く思慮を巡らせました。Shah氏は、「今の仕事がどれくらい好きかを確認するチェック項目」を教えてくれました。
今の仕事がどれくらい好きなのかを知りたい人は、次の項目がどれくらい当てはまるかを数えて、最後の結果をチェックしましょう。必ずしもこれが正しいとは限りませんが、かなり当たるのではないかと思います。
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仕事は苦ではない。むしろ、やりたいことが多くて優先順位をつけるのが悩ましい
問題は忙しいことでも仕事でもありません。仕事が進まないのも問題ではありません。やりたいことが山積みなのが問題です。どれを最初にやろうか決めかねている状態です。
「○○をやらなくて済めばいいのに」ではなく、「○○をやれたらいいのに」と思っている
自分の仕事が好きな時は、玉ねぎの皮をむいているようなものです。むいてもむいても新しい層が出てきて面白いことや発見の連続です。自分の仕事が嫌いな時も、玉ねぎの皮をむいているようなものです。ただ、むけばむくほど涙が出ます。
他人の噂話ではなく、他人の成功体験について話している
「Chadがスタートアップに投資したんだって。これから何するのかな?」「Angieが仕事で巻き返したなんて信じられないよ。どうやったのか聞いてみたいな」「Ceciliaが新しい販売経路を開発したらしいよ。どうやったら最大限活用できるか彼女に聞きに行こうよ」
自分の仕事が好きな時は、他人の失敗やゴシップに興味が湧きません。仲間の成功を応援しているので、彼らがしているクールなことや良いところについてを話をします。それがまた自分の幸せの表れでもあります。
どう言うかではなく、何を言うかを考えている
企業の論理、社内政治、暗黙の了解について心配する必要はありません。チームや仲間を信頼すれば、彼らもまたあなたを信頼してくれます。
顧客を顧客としてではなく、人間として見ている
顧客は数字ではありません。何か必要なものを求める生身の人間です。その人たちのニーズを満たすことで、自分の仕事の意義や満足感も得ています。
仕事の時間が楽しい
仕事をこなした後、幸せを求めてプライベートな生活に逃げ込む必要がありません。自分の仕事もプライベートも両方楽しんでいます。家だけでなく職場でも、生きている実感と喜びを感じています。仕事が好きであれば、仕事が人生の一部になります。
会議に参加するのも楽しい
冗談ではなく、本当に会議を楽しんでいます。仕事の決定や変化に関わるような、能力が試され、思慮深さが必要とされるような話し合いの中心にいることが好きなので、会議も楽しいのです。
生き残ることを考えていない。勝つことを考えている
仕事で失敗することはそこまで心配していません。成功する可能性がある仕事でうまくいかない方が心配です。自分が最大限大きな影響を与えられるかどうかを気にしています。このような心配は、良い心配です。
自分のやっていることにワクワクしているが、一緒に働いている人にもっとワクワクしている
なぜなら、賢くて、情熱的で、自信に満ちていて、面白くて、熱心で、刺激を与えてくれるからです。
ほとんど時計を見ない
仕事をするのに忙しいので時計を見るヒマもないのです。たまに時計を見るとすごく時間が経っていることが多いです。
お金だけでなく、満足感や充足感にも成功があると思っている
誰もが何か大きなことをしたいと思っています。誰もがお金もたくさん欲しいと思っています。しかし、そこに至るまでの道のりで、仕事は「生活費を稼ぐため」以上に大きな意味を持っていることに気づきました。たとえ収入がもっと増える仕事に移るとしても、今の仕事を辞めたら寂しくなることがわかります。
ToDoリストに残ったタスクを見ると、明日は何から取り組もうかとワクワクしている
ToDoリストにある楽しいタスクは最初の1〜2時間で終わってしまうのが普通ですが、あなたの場合は違います。新しい戦略、個人的に試したいこと、データで裏付けを取りたいと思っている直感、仕事で話したいと思っている人など、家に帰る時間になってもまだTo-doリストにやりたいタスクがたくさん残っています。
考えずに助ける
自分の社員や仲間が成功するのを見るのが好きなので、彼らを助けるのはもはや習性のようなものです。気がついたら手を貸しています。そして、相手もまたあなたと同じように行動します。
引退することを考えていない
引退なんて退屈そうです。楽しいことや満足することが減ってしまいます。
自分の子どもにやってほしいと思える仕事をしている
不愉快な顧客、気に食わない社員、ひどい仕事環境、未来が見えない職場など、仕事で耐えられないと思える側面もあるかもしれません。自分の子どもに「こんな仕事をしてはダメだ」と言っているような仕事を自分がしていないでしょうか?
子どもに幸せになって欲しいと思うのと同じように、自分も幸せになっていいのです。問題があればリスト化して、1つずつ解決していきましょう。
上記の項目、いくつ当てはまったでしょうか?
Jeff Haden(原文/訳:的野裕子)
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