多くの人がToDoリストに並べられたタスクをこなし、タスクを1つずつリストから消していくことの重要性を強調します。仕事をこなすためにリストを書くのですから、当然それは重要ですよね? 一方、YahooのCEO、マリッサ・メイヤーは「もっとも重要なのはリストを作り、各タスクに優先順位をつけることである」といいます。

メイヤーほどの仕事量を抱えている人は多くないと思いますが、それは私たちのToDoリストが重要でないという理由にはなりません。メイヤーが強調するのは「重要なのは優先順位をつけることであり、それは時に、タスクをこなすこと自体よりも重要である」という点です。Salesforce.comのCEO、Marc Benioffは、あるインタビューで、メイヤーの言葉を次のように紹介しています。

彼女は言いました。「ToDoリストを毎日つくって、もっとも重要であるタスクとそうでないタスクを上から順番に並べて、一番下のタスクまで行き着かないという事実を喜ぶようにするのです。なぜって、もし一番下のタスクまでこなしていたら、毎日あまり重要でないことのために多くの時間を割くことになるのですから」

私はこの考え方は非常に深いと思いました。なぜなら、多くの人はこのように言います。「なんてことだ。全てのタスクをこなすことができなかった」と。そして、全てのタスクをこなせないと、その結果に失望してしまうのです。ですが、逆にその結果を喜んで受け入れるという方法もあるのです。

本誌オーストラリア版はこのインタビューを取り上げ、タスクをこなして、リスト上から消していくことも素晴らしい一方で、リスト上から優先順位の低い、重要でないタスクを除くこともまた、前向きに行うべきであると書きました。だからこそ、ToDoリストの優先順位をつけることが重要なのです。優先順位をつけることで、本当にやるべきこととそうでないことの違いを明確にし、エネルギーを本当に重要なタスクに注ぐことができるのです。

Alan Henry(原文/訳:佐藤ゆき)

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