毎日スマホでやるお決まりの操作がありますよね。車を運転するときにナビを起動したり、ベッドに入るときに翌朝のアラームをセットしたり...。NFCタグを使えば、これらのアクションを自動化できますよ!

NFC(近距離無線通信)という技術は御存知ですか。スマホ同士で情報を交換するコマーシャルを見た人もいるでしょう。今回は、この技術を利用した「NFCタグ」と呼ばれるアイテムを使います。NFCタグは小さなシールやキーホルダーの形をしています。タグの上にスマホをかざすと、さまざまなアクションが自動実行されます

サムスンやHTC、GoogleのNexusシリーズなど、最新のAndroid端末を含め、多くのスマホがNFCに対応していますが、中には非対応の機種もあります。記事を読み進める前に、お使いのスマホがNFCに対応しているか調べてください。Windows phoneにも対応機種があります。残念ながら、iPhoneは非対応です。

NFCタグでできること

NFCタグにアクションを設定して、自宅やオフィス、車の中などに貼っておけば、スマホをタグの上にかざすだけで自動実行してくれます。例えば、次のような使い方があります。

  • 自宅に着いたら、着信音とWi-Fiをオンにする
  • ベッドに入るとき、着信音をオフにして翌朝のアラームをセットする
  • 車に乗り込んだら、マップアプリを起動し、Bluetoothをオンにする
  • TVを見るためにソファに座ったら、リモコンアプリを起動する
  • 洗濯機を回したら、タイマーを30分にセットする
  • 楽曲の自動再生、トラックのスキップ
  • 現在の場所でFoursquareやFacebook、Google Latitudeにチェックインする

一度NFCタグにアクションを設定したら、あとはスマホをタグにかざすだけでOK。スマホ側でのメニュー操作は一切不要です。

Androidユーザーなら、特定の場所や時間、Wi-Fi状況などの条件によってアクションを自動実行できる『Tasker』に似てると思ったかもしれません。しかしNFCタグは、あなたが車に乗り込んだり、ソファに座ったりしたときなど、アプリができないこともカバーします。さらに、NFCタグでTaskerを実行するよう設定しておけば、両自動化ツールの夢のコラボレーションが実現します。

ステップ 1:NFCタグを入手する

まずはNFCタグを入手しましょう。タグはシール型やキーホルダー型など、さまざまなタイプが各社から発売されていますが、「Samsung TecTiles」がおススメです。Amazonで入手できるので、「NFCタグ」と検索してみましょう。

ステップ 2:NFCタスクランチャーをダウンロードする

今回は『NFCタスクランチャー』を設定用のアプリとして使います。多機能で操作も簡単、完全に無料(2013年5月15日現在)のアプリです。他にもチョイスはあるので、自分の用途に合ったNFC用のアプリを探しだしてみてください。

ステップ 3:タスクを作成する

タスクを作成する

タスクの作成はとっても簡単です。手順は以下の通り。

  1. NFCタスクランチャーを起動し、「自分のタスクを作成」をタップ
  2. 「タスクタイプ」で「NFC」を選択
  3. 「アクションの追加」をタップすると、アクションの選択画面が表示されます。例えばWi-Fiをオンにするタグを作るなら、「ワイヤレス&ネットワーク」を選んで、「ワイヤレスネットワーク接続のオン/オフ」ボックスにチェックを入れます
  4. アクションを選択したら「次」をクリック、詳しい設定を行います
  5. アクションを追加したければ、ステップ3と4を繰り返します。設定が終わったら「保存&書く」をタップして、スマホをタグの上にかざします。タグへの書き込みが終わると通知音が鳴るので、「完了」をタップします

これでタグの設定は終わりです。あとはアクションを実行したい場所にタグを貼り付けておきましょう。以下に、いくつかの活用事例と設定方法を紹介します。

自宅に着いたらWi-Fiと着信音をオンにする

自宅の外では着信音とWi-Fiをオフにしていて、帰宅したときにオンに戻す人も多いはず。以下のアクションをNFCタグに設定すれば、帰宅時の操作を自動化できます。

  • 「ワイヤレス&ネットワーク」>「ワイヤレスネットワーク接続のオン/オフ」>「有効にする」
  • 「サウンドと音量」>「サウンドプロファイル」>「ノーマル」

あとはNFCタグを自宅のドアに貼り付けておき、帰宅時にタップするだけです。

ベッドに入るときに、アラームをセットして、着信音をオフにする

毎晩寝るときに手動でアラームをセットして、着信音を消している人もいるでしょう。この操作を自動化するにはNFCタグに以下のアクションを設定します。

  • 「サウンドと音量」>「サウンドプロファイル」>「サイレント」
  • 「アラーム」>「アラームを設定」>(時間を選ぶ)

NFCタグをベッド脇のスタンド電灯にでも貼り付けておきましょう。あとは、寝る前にスタンド電灯にスマホをかざせばOKです。

車に乗ったら、マップを起動し、Bluetoothをオンにする

車を運転するときにマップを起動し、Bluetoothをオンにするのが習慣なら、NFCタグに以下のアクションを設定して、車のダッシュボードに貼り付けてください。

  • 「ワイヤレス&ネットワーク」>「Bluetoothのオン/オフ」>「有効」
  • 「アプリケーション&ショートカット」 >「アプリケーションを開く」>「マップ」

Taskerタスクを起動する

すでに『Tasker』でアクションを自動化している? それなら活用してしまいましょう。NFCタスクランチャーでタスクを新規作成、アクションで「Taskerタスク」を選んでください。スマホでNFCタグをタップすればTaskerタスクが起動します。

いかがでしたか? とっても簡単ですね。あなたもNFCタグを活用して、ワンタッチ生活をエンジョイしてださい!

Whitson Gordon(原文/訳:伊藤貴之)

Photo remixed from Abdurahman.