「そんなふかふかモコモコの暖かいところで寝てるから、朝起きられないんじゃー! 一回硬い床の上で寝てみろぉ!」
「床で寝たら熟睡できる」と聞いたら信じますか? 敷布団やベッドを使わず、平らな板の上に寝ると、寝ながらにして脊椎の矯正ができ、慣れると熟睡できるそうです。木の枕(硬枕)を用いると頚椎の矯正までできてしまいます。腰痛・噛み合わせにも効果がある「しかばねのポーズ」とともに、是非試してみてください。方法は以下から。
Photo by Thinkstock/Getty Images.床にそのまま寝ると、朝起きられないのでは? と不安に思うべからず。わたしも試してみたところ、ベッドで寝たときよりもすっきり起きられました。時期的に寒い間は床に寝て、毛布や布団をかぶります。夏場は、お腹だけ冷やさなければ家中どこでも快眠スポットになるので、簡単です。
硬い床に直接、またはタオルケットなどを敷いてリラックスして寝ると、硬い床からの反発力で体の骨が矯正されます。特に腰痛に効果があるようです。やわらかいベッドなどでは反発力が弱く、身体の沈んだところに余計な力が入ってしまいます。
次に、リラックスのための「しかばねのポーズ」をご紹介。ヨガで使われる、もっともリラックスできるポーズとされているのが、この「しかばねのポーズ」です。言葉は怖いですが、実に単純で、整体師の方からもお墨付きの肩こり改善ポーズでもあります。
- 仰向けに寝て、手のひらを上に身体から少し離し、両足も少し広げる。
- 全身の力を抜いて、大地に身をゆだねる。
- できれば腹式呼吸を意識する。
この3つだけ気をつければOKです。手のひらを身体の前方に向けると、少し肩が開き、胸を張る姿勢になると思います。普段の姿勢がよくなかったり、肩こりが酷い人ほど違和感を感じるでしょう。整体的には、人間の骨格は手のひらが身体の前方に向いている状態がもっとも自然なのだそうです。
顎偏位症の専門医で実際に使われる治療方法では、噛み合わせの矯正を次の方法で行うとか。硬い床にしかばねのポーズで寝ながら、割った割り箸の片方だけを唇の上にのせるように咥えます。寝入ってしまったあとはそのままに。人によっては、割り箸をのせた直後に手足のしびれ・だるさが出たり、ポカポカしてきたり、自分の意思とは関係なく身体が勝手にぴくぴく反応するそうです。
床の上で寝るのは、子どもの頃以来の体験になるかもしれないですね。どこでも行えるのが利点ではありますが、うっかり廊下などで試して家族に踏まれないよう、お気をつけください。
(大山奏)