卒業式の名スピーチは数多くありますが、これからの人生での大いなるチャレンジを激励しているものが主流です。しかし、作家Anna Quindlen氏のMount Holyoke大学の卒業生に贈るスピーチは少し趣が違って、激励というより「どうか完ぺきになるのはやめて、本当の自分を見つけてください」というお願いでした。

Photo by Brian Snelson.

 Quindlenのスピーチは、どこを取ってもすばらしい言葉ばかりなので、ほんの一部だけを引用するのはとても難しいです。「わが道を行け」という言葉は使い古された決まり文句に聞こえますが、これは人生をかけて行われるべきことなのだと、時々思い出した方がいいかもしれません。型にはまってしまった方が楽だし、他人と同じようにしておいた方が無難だというような、定期的にやってくる誘惑やプレッシャーに負けず、ぜひ自分の道を歩いてください

何かの真似から生まれたもので、大事なもの、重大なもの、美しいもの、面白いもの、偉大なものは、何一つありません。完ぺきになるのをやめて、本来の自分になろうとすることは本当に大変なことですが、驚くほどすばらしいことなのです。

また、将来すごく重大なことが自分の身に起こって、自分というものを見つめた直した時に、今まで自分は周りの期待に応えてきただけだ...と気が付けば、自分の中心がブラックホールみたいにあらゆる可能性が広がる、とてもいい機会になります。

最後に引用するのは、仮面を外して本当の自分になろうと励ましてくれる言葉です。

思い出してください。もっと若くて、とんがっていて、突っ張っていて、もっとグチャグチャしていた頃の自分を。自分の中の強さと同じように、欠点も失敗もひっくるめて、ありのままの自分を思い出してください。

すばらしいスピーチなので、全文を読みたい方は英文のみですが、以下のリンクから読んでみてください。スティーブ・ジョブズも、スタンフォード大学の卒業式の伝説の名スピーチで同じようなことを言っています。

人生の時間は限られています。他人の人生を生きて、人生を無駄にしてはいけない。

完ぺきじゃなくてもいいのです。どうか自分の人生を歩いてください。

Anna Quindlen's Commencement Speech | Mount Holyoke College

Melanie Pinola(原文/訳:的野裕子)