長年、Windowsを愛用しているユーザさんも、意外に知らないのが、レジストリにまつわること。「よくわからずに変更して、かえって動きが悪くなったり、ヘンなことが起こると困るから...」と、当たらず障らず「アンタッチャブル」になりがちです。

しかし、ちょっと変更するだけで、実はずいぶん使い勝手が改善されます。そこでこちらでは、Windows 7向けに使える主なレジストリ系ハックをご紹介。Vista以前のバージョンでも使えるハックもありますが、すべてが対応するわけではありません。また、必ずレジストリのバックアップを取ってから、実際の操作を始めてください

 

1: Windows Explorerのサイドバーにある不要なアイテムを非表示に

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Windowsエクスプローラーはナビゲートしやすくなっているが、自分が使っていない機能までサイドバーに表示するのは、かえってサービス過剰な印象も...。

たとえば、自分のコンピュータしかネットワーク上にない場合、ホームグループやネットワークの表示は必要ない。エクスプローラーの各アイテムにはレジストリーキーがあるので、米Lifehacker記事「Hide Pre-Populated Items in Windows Explorer's Sidebar(エクスプローラーのサイドバーのアイテムを非表示にする方法)」(英文)に従ってレジストリを変更すれば、不要なアイテムを非表示にできる。

手順としては、レジストリエディタを起動し、上記の記事に載っている

Libraries: change b080010d to b090010d in HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{031E4825-7B94-4dc3-B131-E946B44C8DD5}\ShellFolder

を、「ライブラリ(Libraries)を非表示にする場合」→レジストリエディタから「HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{031E4825-7B94-4dc3-B131-E946B44C8DD5}\ShellFolder」を検索→値のデータを「b080010d to b090010d」へ変更→同じ要領で「アクセス許可」の項目を選択→ユーザーを指定してフルコントロールにチェック

という要領で非表示に切り替えることができます。


2: Windows 7の新ライブラリ機能を無効化

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Windows 7の新ライブラリ機能は優れているが、複数のフォルダをグループ化するのが煩雑に感じるならば、レジストリの変更でこれを止められる。

具体的な手順は「Windows7の目玉、「ライブラリ」機能は実は不便?」を参照のこと。ちなみに、上記1の方法を使えば、エクスプローラーのサイドバーからフォルダを非表示にできるが、この場合、ライブラリ機能はアクティブ状態なので、他のアプリケーションでポップアップすることはある。この機能を完全に取り去りたい場合は、この方法で機能自体を無効化したほうがよい。


3: ユーザプロフィールのロケーションを変更

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SSDを入手し、ホームフォルダを他のドライブに移動させたい場合、もしくはドキュメントのナビゲートに時間をかけたくない場合、米Lifehacker記事「Change Your User Profile Location in Vista(Vistaでユーザプロファイルロケーションを変更する方法)」(英文)に従い、ユーザー・プロファイル・フォルダのロケーションを変更しよう。日本語での解説はこちらを参照のこと。


4: 「Open With」メニューをカスタマイズ

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右クリックメニューは素早いタスク操作に便利だが、より多くのプログラムをインストールしてしまうと、「Open With」メニューは、一定の規則に従ってくれないこともある。

この対策としては、「どのプログラムをどのファイル拡張機能のために表示させるか」をレジストリから手動で編集する方法がある(詳しくは、米Lifehacker記事「Clean Up Explorer's 'Open With' Menu with a Registry Hack」参照)。逆に、プログラムを「Open With」に貼り付けたい場合も、レジストリでこれを追加すればOK(米Lifehacker記事「Add "Open With Notepad" to Windows' Right-Click Menu」参照)。とりあえず、指定のソフトを右クリックに追加したいだけなら、『右クリックメニュー簡単カスタマイズ』をどうぞ。


5: Windows 7のタスクバーをスピードアップ

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Windows 7のタスクバーは、マウスを移動させてから数秒たって、ようやくサムネイル表示される。これをスピードアップさせたいならば、米Lifehacker記事「Lose the Taskbar Thumbnail Delay in Windows 7 with a Registry Hack(Windows 7のタスクバーのサムネイルをスピードアップさせるレジストリハック)」(英文)に従って、レジストリを変更しよう。日本語での解説記事はこちらをどうぞ。

同様に、Aero Peekのスピードも制御できる(米Lifehacker記事「Adjust Aero Peek's Display Speed in Windows 7(Aero Peekの表示を調整する方法)」を参照のこと)。こちらの日本語解説は「Aero Peekが表示されるまでの時間を変更する。」(via Hextomino)で。

Windows 7のタスクナビゲーションのスピードをレジストリで制御するコツとしては、米Lifehacker記事「Speed Up Windows 7 Taskbar Navigation with a Registry Hack」(英文)もあわせてどうぞ。


6: 通知表示を無効にする

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ディスプレイの右下に表れる通知表示は便利だが、一度に複数表れたりすると、うっとうしいことも...。米Lifehacker記事「Disable All Balloon Notifications in Vista(Vistaで通知表示を無効にする方法)」(英文)に従って、レジストリをちょっと変更すれば、この煩わしさから解放される。このTipsの日本語解説はこちら。


7: PCのオーナー名を変更

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中古PCを第三者から取得した場合や、登録済みの名称が気に入らないときは、PCのオーナー名や所属組織名を変更できる。詳しくは、米Lifehacker初期の記事「Change Your PC's Registered Owner in Windows(Windowsでオーナー名を変更する方法)」(英文)を参照のこと。日本語での手順解説はこちら


8: 右クリックメニューに「Take Ownership」オプションを追加

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所有者権限のないファイルやフォルダは、なかなか厄介。そこで、右クリックメニューからファイルやフォルダのアクセス権限を許可する「Take Ownership」というツールを利用しよう。

これを使って、レジストリを変更すれば、Windowsエクスプローラーの右クリックメニューに「Take Ownership」というオプションを追加できる。操作手順については、米LifehackerでおなじみのライターThe How-To Geekのこちらの記事(英文)をどうぞ。日本語での解説はこちら


9: Windowsの自動更新にPCを「乗っ取らせない」

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Windowsの自動更新システムは便利だが、PCを強制的に再起動するなど、予期せぬ「暴挙」に出ることも...。

レジストリを変更すれば、自動更新機能はアクティブにしつつ、強制的な再起動を阻止したりスリープモードやシャットダウンから守れます(ともに英文)。日本語で「WindowsUpdateサービスの停止」「グループポリシーの利用」「レジストリ編集」と3つの対処法を解説してくれているサイトはこちらから。


10: すべての設定にクイックアクセスできる「God Mode」

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Windows 7の新コントロールパネルは、何かとナビゲートに時間がかかるのが難。ひとつの設定を有効にするだけで、いくつものボタンをクリックしなければならない。そこで、単一のフォルダ内で、Windows 7のあらゆるコントロールパネルにアクセスできる「God Mode」が便利。

この「God Mode」のほか、「ゴミ箱」、「マイコンピュータ」、「ライブラリ」など、自分だけのシークレットモードを作成する方法もある。(詳しくは、The How-To Geekのこちらの英文記事を参照のこと)。日本語での解説はおそらくここが一番詳しいかと。


このほか、あまり知られていない裏技やトリッキーなハックをご存知の方は、ぜひコメント欄で教えてくださいね。

Whitson Gordon(原文/訳:松岡由希子)