2010年も残すところ、あと1ヶ月あまり。書店や雑貨店を中心に、多種多様な2011年カレンダーが販売され、新しい年がもうすぐそこまで来ていることを感じさせますね。

さて、2010年初頭に誓った様々な目標は、その後どんな具合ですか? 「毎日ジョギングする」、「1週間に2冊本を読む」など、新しい習慣を身につけるのはなかなか難しいもの。そこで、習慣づけのコツとしてカレンダーを活用する方法を、ご紹介しましょう。

米コメディアンジェリー・サインフェルド(Jerry Seinfeld)氏の生産性向上向上術(英文記事)を活用した「Don't Break The Chain」は、習慣化のためのデジタルツールですが、ブロガーのXavier Shayさんは、これをアナログなカレンダーで実現しています。

 冒頭画像は、Shayさんのデスク近くにあるカレンダー。いつでも目に留まる位置に貼られています。ピンク・ブルー・オレンジ・グリーンの4色の線が書かれていますが、これはそれぞれ、毎日取り組みたいタスクをあらわしたもの。その日行ったら線を書き足していくルールです。

ピンク:エクササイズ

毎日、何かしらのエクササイズをしたい。その目的は痩せることではなく、定期的なエクササイズが心に役立つかを知ることだ。以前ほどハードなトレーニングはしていないが、ずっと続きやすくなった。

ブルー:ピアノ

高校卒業以来、ピアノの練習はしておらず、ここ5年ほど同じ曲を弾いている。今年の末までに、新曲5つをマスターするのが目標だが、ずいぶん遅れている。このためには、単に曲を演奏するだけでなく、積極的に練習することも必要だ。また、練習が瞑想にふける機会になることもわかった。

オレンジ:仕事に集中

ここでいう「仕事に集中」とは、たった15分でも、メールやSkypeなどの邪魔なく、ひとつのタスクだけに取り組むことだ。こうすることで、プロジェクトの進行にも役立ち、たとえば、不用意にTwitterに移動するなど、気を散漫にさせる「誘惑」から、自分をうまく無視させられるようになった。

グリーン:読書

読書は人を賢くしてくれる。できるだけたくさんのものを読みたいので、毎晩、寝る前に読書している。

冒頭画像のとおり、10月19日のスタート時から、いずれのタスクも継続しています。「習慣のチェーンを切ってはいけない」という心理的なプレッシャーが強力に利くようです。ただし、これらのタスクはいずれも、負担になりすぎないものであることもポイント。「達人」になることではなく、あくまでも、続けることが目標なので、1時間程度で、これら4つをすべてやってもいいわけです。

このカレンダー活用法は、Giles Bowkett氏も実践しています。以下の動画のとおり、週次ベースのタスクは垂直のラインで、毎日やるものは水平ラインで、それぞれ実行したタスクの線を書き足していきます。この例では「できたか、できなかったか」だけでなく、「できた」レベルも線で表示。十分できたものは実線で、少し取り組んだものは点線で表すようにしています。

ToDoマネジメントツールは、終わったタスクにチェックマークをつけるものが一般的ですね。完結型のタスクであればこのスタイルも便利ですが、継続して取り組むタイプのタスクにおいては、全体の流れが把握しづらいという面も...。

その点こちらのカレンダー方式は、何がどれだけできているのか? を、時間の流れの中で可視化できます「毎日ちゃんとやろう」という意識付けにもなり、習慣化しやすくなるそうですよ。また、線を書き足すだけなので、毎日の記録に手間もかかりません

「2010年は志半ばで頓挫しちゃったけど、2011年こそは!」と心に誓っている方は、書き込みスペースが大きめのカレンダーを選び、2011年の目標に備えてみてはいかがでしょうか?

Habits Calendar [TwoShay]

Xavier Shay (原文/訳:松岡由希子)