この「Work Smart」シリーズは、悩めるビジネスマンの相談室のようなものです。

まず最初は、起業家のBryan Serven氏による「数あるアイデアの中から実際に進めるプロジェクトをどのように絞ればいいのか?」という相談です。ビデオの中で、元米ライフハッカー編集長のGinaと、『Do More Great Work』の著者Michael Bungay Stanier氏が、その質問に答えています。

まずGinaは、アイデアを絞り込むための2つの方法を提案しています。

 

1. 質問を見直す

プロジェクトを絞るには「どのプロジェクトが一番いいのか?」という質問ではなく、「来年どういうプロジェクトをやっていたいか?」に変えてみましょう。自分の会社でも、個人でも、来年(もしくは近い将来)どのようになっていたいか、という視点で考えてみるといいです。

2. アイデアを整理する方法

紙とペン、もしくはエクセルで、3カラムの表を作ります。一番左のカラムはそのプロジェクトの「達成目標」、真ん中のカラムは「重要度」(数値)、一番右のカラムにそれぞれのアイデアを入れていきます。この方法は、どのアイデアを採用するべきかという、明確な答えを出してくれるものではないですが、プロジェクトの目標を明確にしてくれるので、結果的にアイデアを整理できます

Michael氏も、やはりGinaと同じように、どのプロジェクトが一番ワクワクするか? を基準に考えた方がいいとアドバイスしています。

お次は、Bryan氏の2番目の質問、「すでに進行中のプロジェクトを中止すべきタイミングの見極め方」についてです。

自社や製品の失敗、ミスに気がついた時は、それをいち早く認め撤退することが大切です。うまくいっていない仕事を長く続ければ続けるほど、その失敗を取り戻し、そこから成功するためにはさらに多くの時間が掛かります。

Ginaは、プロジェクトやプロダクトは、目標のきちんとした達成に注力することと、新しいアイデアに対してオープンになることの、バランスが大切だと言っています。

成功しているプロジェクトやプロダクトは、1つのアイデアから出発し、違うものに進化した場合が多いのです。オンラインゲームから生まれた「Flickr」、プロジェクトマネージメントツールから生まれた「Blogger」、ポッドキャストから生まれた「Twitter」などがそうです。ユーザーや顧客の意見を、プロダクトにフィードバックして生かすことは、成功のカギとなります。

しかし、人気も評判もイマイチ、ユーザーからのフィードバックもない、そういう時が、そのプロジェクトやプロダクトを見直す時期ということかもしれません

またMichael氏は、そのプロジェクトのあらゆる側面をポートフォリオのように洗い出して、それぞれを検討してみるのはどうかと言っています。どんな仕事にも共通しそうな悩みだと思いますので、悩んでいる人は参考にしてみてください。

Work Smart Video: When to Hold and When to Fold [Smarterware]

Gina Trapani(原文/訳:的野裕子)