Inc.:以前、Mint.comの元リード・デザイナーのJason Putorti氏が「素晴らしいデザインはプロダクトの上に振りかけられた妖精の粉みたいなものだ。まあまあのユーザー体験をあっと息を呑むものに変えてしまう」と話していました。
たしかにそのとおりですが、私たち一般人にとってはデザインは敷居が高いものです。でもありがたいことに、素晴らしいデザインがいくら魔法のように見えたとしても、それは生まれつき才能がある人だけができることでも苦しい修行を何年も積んだ者だけができる錬金術でもありません。
もちろん、最高のデザイナーは、才能と豊富な経験の両方を持っているものですが、Design Incの創設者Marc Hemeon氏はStartup Grindの最近の投稿のなかで「生まれつき美的センスに恵まれていない人でも見苦しくないデザインをすることは可能」だと書いています。また、「まったくの素人でも、いくつかのシンプルなルールを学ぶだけで、目を引くようなすばらしいプロダクトやユーザー体験をつくることができる」と同氏は訴えています。
そしてHemeon氏は投稿のなかで、簡単かつ広く応用できるいくつかのデザイン・ルールを紹介しています。これは、すべてのビジネスパーソンが理解しておくべきデザインのイロハです。
1. 「ほぼ黒」のほうが、真っ黒よりも読みやすい
「テキストの色を選べるなら、真っ黒ではなく、#333333 RGB(51,51,51)を使ってみるといい。白い背景に真っ黒の文字だと、目がチカチカして、文章に集中しづらくなる」とHemeon氏は書いています。
2. アイテムの位置を合わせる
誰でもやっている当たり前なことに聞こえるかもしれませんが、あなたもユーザーとしての経験を思い出せばわかるとおり、妙にガタついて、見づらいアプリがいくらでも見つかります。とはいえ、そうならないようにするのは簡単だ、とHemeon氏は話します。
「どこかおかしく見えるプロダクトを直す最速の方法は、位置合わせをきちんとすることだ。位置合わせをすれば、どんなアプリ、ウェブサイトでもあっという間に10倍よくなる」 元記事に、使用前、使用後がわかるビジュアルサンプルが載っているので、チェックしてみてください。
3. フォントサイズを大きくする
「アリのためにデザインしているわけではない」とHemeon氏は指摘します。「フォントサイズを大きくし、行間も広めにとれば、コンテンツはずっと読みやすく、消化しやすいものになる」 繰り返しますが、ユーザーの立場で見れば明らかなことでも、いざ作る側に回ると、わからなくなってしまうものです。
4. カラーパレットを拝借する
デザイン・ルールは基本的にシンプルなものばかりですが、なかにはプロにまかせたほうがいい領域もあります。Hemeon氏は、カラーがその1つだと考えています。「カラーはちょっとした黒魔術のようなものだ。Dribbbleというサイトに行き、”Color Palettes”で検索するか、CoolorsやColor Claimといったカラーパレットジェネレーターを使用することを強く勧める」
5. スマホアプリをつくるときは操作性に配慮する
スマートフォン向けのアプリやサービスを開発するときは、見かけだけでなく、操作性にも十分に配慮してください。スマートフォンでは、指が届きやすい場所とそうでない場所があります。「使いやすいモバイルアプリの多くは、メニューや重要な操作を、画面の下3分の1に集約している」とHemeon氏は指摘しています。
自分にもできる気がしてきましたか? Hemeon氏の元記事では、シンプルで広範囲に応用できるルールがあと5つ載っていますので、ぜひ全文を読んでみてください。
5 Rules That Will Make You Instantly Suck Less at Design|Inc.
Image: one photo / Shutterstock.com
Source: Startup Grind, Dribbble, Coolors, Color Claim