Androidデバイスには64GBかそれ以上のストレージがあることが多いのですが、それを使って何ができるかは実はデバイスの作業領域であるRAM(Random Access Memory)によって左右されます。
ほとんどのハイエンドのAndroidデバイスには2GB以上のRAMが搭載されていますが、一部の安いデバイスには1GBか512MBのRAMしか搭載されていないこともあります。
しかし、PCと同じように、スマホにもRAMを追加できるのでしょうか。
目次
スマホのRAMを増やしたほうが良い理由
RAMを増やすことの重要性はどれだけ強調しても足りません。
ストレージのスペースが増えるとメディアとアプリのストレージも増えますが、RAMを増やすとプロセッサの動作が速くなります。これにより、メディアの作成や再生だけでなく、アプリやゲームがより効率的にできるようになります。
たとえば、再生に問題があると、インターネットの接続が遅いせいだと誤解されることがあります。実際には、より高速なワイヤレスより、RAMを増やす方が高速化できます。
スワップファイルでスマホのRAMを増やす方法
デスクトップPCやノートパソコンでは、ハードディスクのスペースの一部を割り当ててRAMを増やすことができます。これはスワップファイルと呼ばれ、RAMがいっぱいになるとHDDやSSDの空き容量を利用して、データを破棄せずにドライブに保存します。
Windows 10は高度なスワップファイル管理能力があるため、おそらく設定を調整する必要はありません。しかし、設定を調整すると、スワップファイルにする目的で割り当てられるHDDやSSDのポーションを増やすことができます。
同じことをAndroidでも行い、RAMを効果的に増やすことができます。
基本原則は同じですが、Androidでこれを実行する方法は異なり、専用のソフトウェアが必要です。また、デバイスをルート化する必要があります。
Androidではデフォルトで特定のファイルや権限がブロックされていますが、デバイスをルート化することで、オペレーティングシステムとハードウェア全体をコントロールできます。
これにより、制限されているファイルやハードウェアにアクセスしたり、専門のソフトウェアをインストールして実行することができます。
以前より簡単になったものの、ルート化は難しいプロセスになる可能性があります。
しかし、AndroidスマホやタブレットのRAMを増やしたいなら、まずデバイスをルート化してください。
AndroidデバイスのRAMを増やすために必要なもの
AndroidでRAMを増やすスワップファイル方式の使用には、次の3つのものが必要です。
- 高品質のmicroSDカード(クラス4以上がベスト)
- ルート化されたAndroidスマホやタブレット
- スワップファイルを管理するためのアプリ
Androidのルート化は間違いなく必要ですが、それだけでは不十分な場合があります。
一部のスマホ(Xiaomi Redmi Note 4など)では、カーネルレベルでスワップファイルのサイズが制限されています。
これは、どれだけルート化やスワップファイルの管理をしてもAndroidのRAMを増やせないことを意味します。
その場合は、新しいスマホを購入するしかありません。
AndroidのRAMを手動で増やすことができるかどうかを調べる時間を節約するには、チェックアプリを使用しましょう。たとえば、MemoryInfo & SwapfileCheckがおすすめです。
ダウンロード:MemoryInfo & Swapfile Check(無料)
このアプリを実行し、「ここでRAM Expanderテストを開始」をタップしてチェックを開始しましょう。スワップファイルを増やすことが可能な場合は、アプリが「おめでとうございます」というメッセージと最大増加可能量を示します。
これは、さまざまなRAMとストレージの詳細も一覧表示する便利なユーティリティであることがわかるはずです。
高品質のSDカードでRAMを増やす
スマホやタブレットのスワップファイルを微調整できる場合は、スマホのmicroSDカードを用意しましょう。上述した通り、高速で回復力が強いカードを選ぶ必要があります。
古いmicroSDカードを購入せず、少しお金をかけて、もっと回復力が強いストレージを購入すると、結局は頼りになります。
新しいmicroSDカードを購入するときは、ボックスに記載されているレイティングを確認しましょう。クラス4以上をお勧めしますが、クラス10がベストです。
また、偽のmicroSDカードに注意しましょう。質の悪いSDカードはAndroidスマホに害をもたらします。
スマホの中には、外部ストレージ(microSDカード)をスワップファイルに使用できないものがあるので、要注意です。
スマホに十分な内部ストレージがある場合は、代わりにそれを使用できますが、スマホの寿命を縮める可能性があります。
AndroidデバイスのRAMを増やすアプリ2つ
Androidデバイスでは、スワップファイルを手動で指定することは可能ですが、アプリを使用する方が簡単なこともあります。
次のようなアプリを使用すると簡単です:
- Swapper - ROOT (無料)
- Free Swapper for Root (無料)
- AMemoryBoost (Swap enabler) (無料)
これらはすべて広告でサポートされているオプションであることに留意してください。
どのアプリも使い方は同じです。
- アプリを起動する
- スワップファイルを作成する
- 必要なスワップファイルのサイズを指定する
- スワップファイルの場所を選択する(外部microSDカードまたは内部ストレージ)
- スワップファイルが作成されるのを待つ
スワップファイルを初期化するには、完了後にスマホを再起動する必要があるかもしれません。
スワップファイルが機能して欲しい限り、必ずアプリをインストールしたままにしておくようにしましょう。
ルート化できない場合はメモリ管理を工夫する
手元のスマホをルート化できない場合、あるいはスマホの製造元が手動のスワップファイル管理に制限を設けている場合でも、活路はあります。
Androidのメモリ管理を上手に工夫すれば、ルート化しなくてもRAMを増やしたように見せかけることができます。
これには、軽量バージョンのアプリを使用すること、もう使用していないアプリをアンインストールすること、RAMブースターやタスクキラーなどを避けることが必要です。
これらは説明されている通りに機能せず、どちらかといえば、バックグラウンドで実行され、RAMを積極的に使用します!
詳細については、Androidのメモリー管理に関するガイドをご覧ください。
RAMを増やすとAndroidデバイスのパフォーマンスは向上する?
スマホのSDカードの一部をRAMに割り当てることに成功したら、すぐに結果が出るはずです。熱心なモバイルゲーマーなら、以前は互換性がなかったゲームが実行できるようになるはずです。
何よりも、デバイスがこれまで以上に便利で生産的になるはずです。
ただし、これには交換条件が伴います。
それは、ストレージの監視が必要になることです。スワップファイルを割り当てたせいで、ストレージが以前よりも本質的に小さくなっています。
ファイルとメディアに充当するスペースが減ったので、予想よりも早くストレージが満杯になります。
これを回避するには、データをお気に入りのモバイルクラウドストレージと同期させておくことです。
あわせて読みたい
Image: Getty Images
Source: Google Play(1, 2, 3, 4)
Original Article: How to Add More RAM to Your Android Device with a MicroSD Card by MakeUseOf