themuse:好きなことを仕事にするのは誰もが夢見ることです。しかし、この夢における唯一の問題点は、しばしば、好きなことと得意なことが異なっていることです。グロリア・スタイネム氏の有名な言葉に「私たちは学ぶ必要があることを教え、知る必要があることを書く」があります。

ご心配なく! これは、あなたの夢は叶わないという意味ではありません。夢を具現化する方法をわかっている必要があるということです(現在持っているスキルを使って)。もっとも、あなたの夢は多少変更されることになるかもしれません。それでも、好きなことを仕事にできることには変わりありません。

以下、そうするために自分に問うべき4つの質問を紹介します。

1. 今まであなたを支えてきたスキルは何ですか?

子どものころや学生時代、あなたは必要性から何らかのスキルを培ったはずです。例えば、スコット・エディンガー氏(卓越したコンサルタントでCEOアドバイザー)は、トレイラーパークの貧しい家庭で育ち、9歳のころ理想的とは言えない環境に養子として迎え入れられました。彼は、コミュニケーション、紛争解決、他人に合わせる、説得術などのエキスパートになることによって、困難な子供時代をサバイバルすることを学んだのです。

大学に行くと、エディンガー氏はコミュニケーション・スキルに磨きをかけ、100以上のディベートトーナメントでトップ5に輝きます。コミュニケーションと修辞学の学位も収めました。時が過ぎ、彼はフォーチューン500社に入る企業のセールス部門で世界第2位となり、ビジネスにおいて不可欠なスキル(いかに売るか)に重点的に取り組むことで、何度となく、営業不振の部門を復活へと導きました。

多くの人はエディンガー氏ほど不遇な環境にはいないでしょう。しかし、あなたの人生にも何らかの障害があり、それを乗りこれた経験があると思います。困難だった状況を思い出してください。そうした状況に何か共通するものがありませんか? もしそうなら、それがあなたが得意なことです。あなたが今すべきことは、そのスキルがもっとも活かせる分野やポジションを見つけることです。

2. 強さを感じさせてくれるもの何ですか?

自分の強みを見つけるツール「ストレングス・ファインダー」でも有名なマーカス・バッキンガム氏(『Now, Discover Your Strengths(邦題:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう)』の著者)は、こう説明しています。「私たちの強み...それは最も基本的な方法で注意を引こうと叫んでいる。すなわち、あなたに強さを感じさせることによって。自分がいつ、活力や好奇心、達成感を感じるかに注意を払うこと。こうした瞬間は、自分の強みが何かを知る手がかりとなる」

また、過負荷だと感じたときに、あなたが何をするかに注目してください。人は圧倒されているとき、主導権を握りたくなります。そして、主導権を握るために、強さを感じさせてくれることをします。自分に強さを感じさせてくれるものを見つけ、それにフォーカスすれば、幸福感も増し、幅広い状況でより良い問題解決者となれるでしょう。

3. 子どもころ何で目立っていましたか?

子どもはやりたいことをします。たとえそれが周囲から奇妙に見えることであっても。子供時代を思い返せば、あなたが生まれ持った才能が見つかります。著名なスタートアップ・アドバイザーであるキャンディス・ブラウン・エリオット氏は小学校時代、クラスメートから「ブラウン百科事典」とからかい半分で呼ばれていました。彼女は次のように回想しています。「子どもはみんな私のことを学校で一番頭がいい子どもだと思っていましたが、先生たちは不満がっていました。私の成績が平均くらいだったからです。私は学業不振児というレッテルを貼られていました」「私はキュリー婦人のような有名人たちと活発に会話することを夢想し、寝室のクローゼットに住むことになる最初の真の人工知能をつくることを夢想しました。空に浮かぶ都市の作り方や、偉大な発明や新しい芸術の創造に想いを巡らせました」

40年後のエリオット氏は、90もの米国特許を保持してます。彼女も最も有名な発明、ペンタイル(カラーフラットパネルディスプレイ・アーキテクチャ)は、何億台ものスマートフォンやタブレット、ノートパソコン、高解像度テレビに使われています。彼女はこの技術を開発するためにベンチャーキャピタルの支援を受けた企業を創設し、後にSamsungに売却しました。子どものころ、エリオット氏の夢想は、クラスメートから奇妙な眼で見られ、教師たちを大いに不満がらせました。ところが大人になると、彼女の夢想的な独自のアプローチが、彼女のスーパーパワーとなったのです。

あなたが子どものころ、あなたを風変わりに見せていたものがありますか? それがあなたの強みではありませんか?

4. あなたが無視しがちな褒め言葉は何ですか?

自分の強みに気づかないのもよくあることです。意識せずにうまくできることは、なかなか気づきません。いつもあなたが聞き逃している褒め言葉に注意を払ってください。恥ずかしさからというよりも、あまりによく言われるので当たり前になってしまっていることです。もしかすると、あまりに繰り返し聞かされるので、その褒め言葉にうんざりしているかもしれません。どうしてみんな、私が本当に、本当に、一生懸命やったことのほうを褒めてくれないのか...。

得意なことに対する褒め言葉をスルーしてしまうのは、理解できることですが、キャリアのなかでは、あなたが本当に値する価値を控えめに提示することにもなりかねません。ラルフ・ウォルドー・エマソン氏はこう書いています。「天才の仕事を見るたびに、そこに自分が却下した考えがあることに気づく。一度は自分のものだった考えが、ある種のよそよそしい威厳をたたえて、自分のもとに戻ってくる」自分にとって簡単だったり、明白だからといって、それが稀少ではない、価値あるものではない、などとは考えないでください。

あなたが繰り返し無視している褒め言葉はありますか? 履歴書に書かれていない強みがあるのでは?

しなければならない仕事や解決すべき問題は尽きることがありませんが、あなたはひとりしかいません。自分の原資産やコアな強みにフォーカスすれば、あなた固有の強み(同僚がうまくできないのに自分はうまくできること)が何かがわかってくるでしょう。成功者になりたいなら、特別に熱意を感じられる問題を探し、自分の強みを活かして、それを解決してください。

4 Ways to Figure Out What You're Good At (Not Just What You're Passionate About)|themuse

Whitney Johnson(訳:伊藤貴之)

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