パパの結婚
プロポーズはママから？！
黒百合女学院のマドンナに恋をした、バカ田大学在学中の若き日のパパ。どう考えても高根の花である「春菊の君」に、それでもつのる恋心。パパの険しい恋のゆくえが気にかかります。
勇気をふりしぼってススキの花束を手に、春菊の君をデートに誘うパパ。気まぐれをおこした春菊の君からは、「なんだかおもしろいわ」とOKの返事です。がんばれパパ！春菊の君は、相当の変わり者なのでしょう。パパにチャンスは、訪れるのでしょうか。
何とかデートにこぎつけたものの、何をしたらいいのか、どうすれば喜ばれるのか、さっぱり分からないパパは、ただベンチに座っているだけです。そんなパパに、春菊の君も退屈しています。それにしても、お世辞にもお似合いとはいえない、でこぼこカップルです。
大胆にも、いきなりプロポーズを申し込むパパ。そんなパパを軽くあしらう春菊の君。それでもパパは、あくまでもマイペースを貫きます。たとえ相手に迷惑がられても、ありのままの自分の姿を良く知ってもらう大切さを知っているパパは、立派です。
ふたりのデートに乱入してきたのは、正体不明の身なりの貧しい男。あやしい雲行きになってきました。しかし、実はこの男こそが、今後のふたりの行方のカギを握る重要人物です。この後、思わぬ急展開が……。
自分の過去の恋愛話をふたりに無理矢理聞かせる、なぞの男。どうやらその昔、ダイヤモンドに目がくらんだ恋人のお宮に捨てられた経験があるとのこと。こう見えて、かわいそうな過去を持つ男だったのです。そして……。
困惑する春菊の君をよそに、男は自分の物語に入り込むあまり、春菊の君と以前の自分の恋人お宮を混同してしまいます。男に蹴られるという災難にあう春菊の君。物語は、混沌として出口が見えなくなってきました。さぁ、パパの出番です。
静かに男と春菊の君とのやりとりを聞いていたパパですが、やはり頭のなかは混乱していたようです。よりによって、男の物語に乗って春菊の君を蹴っ飛ばすとは！これでは、せっかくのデートもぶち壊しです。かわいそうな春菊の君。これで、パパの恋も終わりなのでしょうか。
一度火がついたパパの怒りは、簡単には収まりません。「オカメチンコだ、クズだ、ゴミだ！」と身に覚えがないことで罵倒されて混乱にする春菊の君を尻目に、ひとりでさっさと帰ろうとしています。あまりの仕打ちと急展開に、意味がわからず呆然とする春菊の君。
急転直下、なぜか春菊の君から唐突なプロポーズ！人生とは分らないものです。当たって砕けろとは、このことでしょうか。ともあれ、こうしてめでたくパパと春菊の君は結ばれました。
