NEWS

神道文化学部主催「観月祭」が開催されました(令和6年10月19日)

  • 神道文化学部
  • 在学生
  • 受験生
  • 卒業生
  • 企業・一般
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

小濱 歩

2024年12月23日更新

 令和6年度「観月祭」が令和6年10月19日(土)に開催されました。

 観月祭とは、供物を献じて十五夜の満月を鑑賞する「中秋観月」に由来する行事です。國學院大學では、平成22年から、毎年10月に斎行されてきました。
 祭儀は、神前に誠を捧げたのち、楽器の音色を楽しむ「管絃」と、神を和めるための「祭祀舞」、彩り豊かな「舞楽」が順に演奏されます。

 観月祭は、神道文化学部が主催する行事ですが、学生たちの連携と協力のもと準備・運営がなされていく、学生主体の取り組みであることがその特徴となっています。雅楽の演奏や神楽・舞楽を行うことはもちろん、舞台の配置検討と設営作業、装束の準備や着付け、献花、広報のためのポスターやチラシ・しおりの作成に至るまで、多くの学生たちがそれぞれの役割を担いつつ積極的に関わることで成り立っています。
 また、雅楽・舞楽の稽古には、小野雅楽会などの先生方による丁寧なご指導をいただいており、祭典斎行にあたっては、院友神職会から多大なるご支援をいただいています。学部の教職員も側面から様々なかたちでサポートを行うなど、学生を中心としつつ、多くの方々に支えられて今日まで続けられてきたものでもあります。

【今回の演目】

[PDF]観月祭のしおり(学生作成)

 観月祭は、大きく奉告祭と奉納演奏の二部構成となっています。まず行われるのは、神事の部分にあたる奉告祭です。奉告祭では、会場に設けられた神籬(神様が来臨する依り代のこと)に國學院大學の神殿にお祀りする大神様をお招きし、御神前に神饌などのお供え物を奉った後、斎主が祝詞を奏上。観月祭の斎行を御奉告いたしました。
 続く奏楽では、渋谷キャンパス内の設けられた高舞台にて管弦、祭祀舞、舞楽が奏されました。
 管弦においては、本年は「太食調」「音取」「合歓塩」「長慶子」という四種の曲目が演奏されました。

 次に祭祀舞では、「朝日舞」と「浦安の舞」が披露されました。神社などの祭典において奉納される神楽舞のことを祭祀舞とも呼びます。
 朝日舞は昭和25年に作られた舞で、その歌詞は明治天皇の御製(天皇のお詠みになった和歌)となっています。この舞は、巫女舞とは異なり神職が舞うことが通例となっているため、別名「宮司舞」とも呼ばれています。
 浦安の舞は、昭和15年の皇紀2600年奉祝会に合わせて作られた舞であり、歌詞は昭和天皇の御製となっています。舞姫(巫女)が舞うことを想定しており、今回は四名の舞姫による四人舞が行われました。

 最後の舞楽では、「振鉾」「仁和楽」「賀殿 急」が披露されました。アジアより伝来してきたとされる舞楽には、中国大陸に由来する「左方」と、朝鮮半島に由来する「右方」の二種類があります。舞い方や音楽の違い以外にも、左方が赤色を基調とした装束であるのに対し、右方は緑・青色を用いるなど、装束にも違いがあります。
 舞楽の上演に先立ち、まずは場を清めるために鉾を振るう「振鉾」が行われ、続いて左方の舞(左舞)として「賀殿 急」、右方の舞(右舞)として「仁和楽」が演じられました。

 奏でられる荘重な音楽と、色彩豊かな装束を身に纏う舞人たちが作り出す幻想的な空間の中に、誰もが誘い込まれて時を忘れる一夜となりました。

 

[参加団体]青葉雅楽会・神楽舞サークルみすゞ会・瑞玉會・萌黃會・禮法研究会・若木睦

このページに対するお問い合せ先: 神道文化学部

MENU