内容説明
本書ではまず、知覚の構造を読み解く作業から開始する。そしてその知覚の構造を参照しながら「パレイドリア」や「アニマシー知覚」に関するさまざまな現象や研究について議論を進めていく。さらには世の中にはびこる「パレイドリア」や「アニマシー知覚」に関連する実例を挙げながら、これらの奇妙な現象のポテンシャルも論じる。
目次
第1章 「見る」とはどういうことだろうか?
第2章 パレイドリアの認知心理学
第3章 パレイドリアを巡る冒険
第4章 アニマシーの認知心理学
第5章 日常に潜むアニマシー知覚
第6章 なぜ壁のシミが顔に見えるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
63
興味深い。 心霊写真とか占いとか幽霊とか大抵これで説明できそうな。 人面魚、絵文字^ー^もパレイドリア。犬型ロボットBigDogが実験でけられて非難が起こったのは、アニマシーか。2024/01/10
キク
60
「私達の知覚や認知は過剰に意味を見出したがる」ために、壁のシミが顔に見える。長い歴史のなかで、「そこに不審者がいるかもしれない」と感じることは、生存確率を高めてきた。そもそも、3次元の情報を網膜という2次元のスクリーンで把握することはできず、様々な修正をおこなって、僕たちは世界を認識しているらしい。確かに僕たちは過剰に意味を見出したがる。それが物語になった。人間以外に、物語や神や国家を必要とする生物はいない。実態がないそれらを共同幻想として信じることで、人間は食物連鎖の頂点に君臨した。少しコワい話しだな。2023/10/17
ひゃく
0
タイトルにひかれて読む。現象自体は知っていたけど、その理由や原因について考えることはなかったので面白かった。2024/02/04